松原湖高原から国道141号線に下りる
国道141号線は千曲川沿いにJR小海線と並走している
千曲川周囲の紅葉は始まりつつある
30分ほどでバイクは野辺山駅に到着
青空が背景
JR小海線は、明治の世に小諸〜中込間に鉄道を敷いた、佐久鉄道という民間企業が前身になる
文明開花と共に、政府より全国に推奨された殖産工業と生糸の輸出による外貨獲得の国策は、当時の生糸の取引価格を倍にした
日本全国に生糸の製糸で富を築いた者達が産まれ、佐久地方にも生糸で成功した資本家達がいた
そんな佐久地方の資本家と銀行の集団が、増える人口に対応する公共施設として小諸〜中込間に鉄道を敷き、佐久鉄道として運営した
最盛期、佐久鉄道の経営陣は、太平洋と日本海を鉄道で繋ぐ夢を見た
が、欧州で勃発した第一次世界大戦後の不況で生糸の相場は暴落、それに続く世界経済恐慌や、人造絹糸の発明は、佐久鉄道の経営を苦境に追い込み、昭和9年に鉄道の経営は国に売却された(ちなみに、世界恐慌のあおりで頓挫した鉄道計画は日本各地に数多くある)
JR最高所にある駅も『ツワモノどもが夢のあと』なのだ
続
