新宮市を離れ、隣町の那智勝浦へ

バイクの向かう先は那智大滝と那智大社/青岸渡寺


熊野街道に出るが、流れが悪い

新宮市街を抜けるまでこの流れは変わらない…なので街と人を見てみる

バイクで走るだけがツーリングではない

訪れた町と、人を観察するのもまた面白いものだ

何気なく周囲を見て思ったことがふたつ

ひとつは制服姿の中高生が結構多い

GWに修学旅行は聞いたことが無いから、地元の学生なのだろう…部活なのかな?

もうひとつは、街道沿いにみかんを扱うお店が新宮市に入ってからいきなり増えたことだ

和歌山に来たんだ…と、こんなところで実感している(今はみかんの時期ではないからお店はガランとしているが…)


新宮市街を抜けてすぐ、熊野街道から分かれ那智勝浦新宮道路へと入る

およそ15分、那智大社と那智大滝への案内表示が県道に入ることを促す

那智川沿いに走る県道43・46号線が那智大社/青岸渡寺と那智大滝に向かう道だ


神倉神社から50分ほどで那智大滝の入口駐車場に到着 

駐車場の空きを待つ車の列が300mほど連なり、自分はその横を通過、バイクは無料の駐輪スペース(当時)があるのでそこにバイクを置く

時間と共に車列は伸びて行くんだろうな…


イメージ 1

女性は平安時代の熊野詣での衣装で滝と大社へお参りすることができる
(駐車場と土産物店の並ぶところで借りられる)

行きあった二人の女性に写真を撮らせていただいた(写真は載せられないが…)


姫 キタ♪───O(≧∇≦)O────♪


ついでに滝も

キタ♪───O(≧∇≦)O────♪


イメージ 2

さすがに日本三名瀑(他は日光の華厳の滝と茨城県袋田の滝)のひとつに数えられるだけあり、信仰の対象になるのも頷ける

単独の滝で落差133mは日本一で、華厳の滝(97m)より高い

那智大社の別宮である飛瀧(ひろう)神社が那智大滝そのものを御神体にしており、拝殿はおろか本殿すら無く、滝そのものを拝む事になる

那智山の原始林のなかにある数多の滝は、修験道の滝篭(たきごも)り修行の場となり、明治に修験道禁止令が出るまで、多くの修行者が訪れていたという


マメ知識:修験道は山を神聖視した自然信仰と、神道、仏教、道教、儒教、陰陽道や民間信仰等が融合した日本独自のもので、特に密教の厳しい修行がその元となり、また、山岳を生き抜く生存技術や身体能力の高さが武術と結び付いて独自の進化を遂げたのが忍術ともなった


充分にマイナスイオンを浴びたところで、ここから1kmほど坂を登らなければ那智大社と青岸渡寺には行けない

昔のままの石畳みの道を登る

途中


イメージ 3

て、居るんかい!



神倉神社で膝が笑ったのに、2時間もしないうちにまたも厳しい登り坂…

昔の人は全て徒歩で参拝していたのだと思うと尊敬に値する


那智大滝を背景に青岸渡寺三重塔


イメージ 6

参拝を終えたカップルが坂を降りて来るが、なにやら険悪な雰囲気で彼女の方の機嫌が悪い

彼氏の方は手をしっかり握っているが、彼女の方はそれに反応していない

二人の会話から察するに、ここまでの厳しい登り坂に彼女のご機嫌はサイアクになったようだ…

どちらが

「那智大社に行きたい」

と言い出したのかはわからないが、下調べは充分にした方が良いな

まぁ、現地に着いてみないとわからないこともあるけどね


大社まであと少し


イメージ 4



到着



イメージ 5

つ、疲れた…朝ごはん食べてきといて良かった


御祭神は上五社

第一殿 瀧宮 大己貴命(飛瀧権現)

本地仏 千手観音

第二殿 證証殿 家津御子大神、国常立尊

本地仏 阿弥陀如来

第三殿 中御前 御子速玉大神

本地仏 薬師如来

第四殿 西御前 熊野夫須美大神(主神)

本地仏 千手観音

第五殿 若宮 天照大神

本地仏 十一面観音


自分の脚で熊野古道をここまで歩いてきたら、その達成感と大社のありがたみは、おそらく相当なものだろうと想像する


そのすぐ隣りに青岸渡寺がある

廃仏毀釈で那智大社とは別々になり、一時廃れてしまったが見事に再建された

ここでスタンプをふたつ、計三つ

後は熊野本宮大社のひとつを残す
のみとなった