故石ノ森章太郎氏は自身の作品の中で仮面ライダーの存在を、
「ショッカー(造物主)に反する者」
として描いた
サイボーグ009でも、00ナンバーサイボーグ達はブラックゴースト(造物主)を裏切る
人は禁断の実を食べ(造物主を裏切り)、知識を得たがために楽園を追われた
氏は、仮面ライダーやサイボーグ009で「人間」を描きたかったのだろうと自分は解釈している
二つの作品に共通しているのは、
すでに改造人間でサイボーグという「人ならざるもの」であり、その強すぎる力ゆえに人間社会では居場所が無く、理解者や協力者はいてもその孤独感と寂寥感はこの上ない…
それでも弱い人々の側に立ち守り続けてきた
それは
楽園を追われながらも様々な困難を自身の力で乗り越え、追放された先の荒野を自らの智慧と力で開拓し、楽園へと変えた「人間」への賛歌なのか…
ショッカーやブラックゴーストという、生命を弄び、己が欲望のために良心を捨て去った「悪意そのもの」への警鐘なのか…
仮面ライダードライブも残りあと1クール
人に造られたロイミュードが、人間に叛旗を翻し、互いの生存権をかけた戦いを挑んで来た
14年前、
仮面ライダーアギトは造物主の「人を滅ぼす」という意思から人々を守った
10年以上の時を経て、人を守るという大前提は変わらないものの、ドライブの立ち位置はアギトとは違う
国家権力に所属し、造られた側ではなく、造った側に立っている
将来起こり得る、進化した人工知能が人間に対して起こす叛乱…
スティーブン・ホーキング博士も人工知能は百年以内に人を超えると「警告」している
半世紀も前から言われていたことが、現実味を帯びて語られる時代となった
「時代が望む時、仮面ライダーは必ず甦る」
昭和の仮面ライダーの放送が一区切りついたときの氏の言葉であるが、現実の世界でそんなことが無いように願う