昭和の第1期仮面ライダーは、
「宿命を背負い」
戦いに身を投じた
1号、2号はショッカーに、
「改造人間の適合者」
とされ、自分の意思とは関係なく改造手術を施された
V3は1号と2号を助けるために瀕死の重傷を負ったが、1号と2号による改造手術で命を繋いだ
ライダーマンはデストロンの将来有望な科学者であったが、ヨロイ元帥の嫉妬から右腕を失った
V3との邂逅によりヨロイ元帥への復讐という感情を乗り越え正義に目覚めた
XライダーはG.O.Dへの協力を拒んだ科学者の父親と共に襲撃を受け、重傷を負うものの父親によって「深海開発用改造人間 カイゾーグ」に生まれ変わった
アマゾンライダーは幼いころに飛行機事故に遭い、アマゾンのジャングルで成長
ゲドンの野望を阻止するためバゴーにギギの腕輪を移植された
ストロンガーはブラックサタンの人体実験後に殺された友の仇を討つために、自らをブラックサタンに改造させ、仇を討つ=ブラックサタン壊滅を誓った
スカイライダーはネオショッカーから脱走した志度博士を匿った際に重傷を負い、志度博士の改造手術を受けて蘇った
スーパー1は、所属する国際宇宙開発研究所の惑星開発用改造人間に自ら志願して改造手術を受けたのち、ドグマに研究所を壊滅された
ゼクロスはバダンに姉を殺害され、自身は脳以外の全てを機械に置換された「パーフェクトサイボーグ」とされ記憶を封印、バダンの尖兵となっていたが、事故が記憶を呼び起こしバダン打倒を誓う
歴代悪の組織は、
「世界征服」
を組織の是とし、社会の闇に潜み、その悪魔の手を拡げていた
勧善懲悪の時代劇が昭和のヒーローの原点ならば、
「鞍馬天狗」
にその原型をみることができる
杉作がピンチの時に、馬に乗った覆面のサムライが現れそのピンチを救う
まんま仮面ライダー…
いや「鞍馬天狗」からすれば、仮面ライダーがまんま「鞍馬天狗」か…
日本では個人が英雄になる場合、「鞍馬天狗」がそうであるように、正体を隠し悪と闘う
それが権力が背景にあると、最初は身分を隠しているものの、ここぞというところで身分を明かして成敗する
お上(権力者)が悪人を懲らしめる…
ん⁈
封建時代の名君がそれをやるなら理解できるが、今の時代は権力者に対する皮肉でしかないな…
石ノ森ヒーローは、
社会の闇に蠢く「絶対の悪」と人知れずに闘い勝利し、子供達とその未来を守ってきた
誰かに賞賛されるわけでもなく…
まさしく石ノ森イズムの真骨頂
その石ノ森イズムも今や昔…
平成のライダーは人知れずに戦わず、高校のクラブ活動で学校を守り、街や市を守って変身をネットに中継され、敵は仮面ライダー同士だったり、企業だったり、個人だったり、学校の先生だったりと身近な存在かと思えば、いきなり妖怪やら吸血鬼やらの魑魅魍魎が相手だったり、挙げ句の果てに神様になっちゃったり…
なんだか迷走してないか?
誰の為の「ヒーロー」なんだろう…