看護師は、かなりの多重業務をこなさなくてはいけません。
その間にも患者さんのナースコールで中断され、患者さんからの依頼に応え、他の看護師の応援要請に応えて…等々

最近、よく聞かれることがあります。

「新人が発達障害ぽい。一つの事にしか意識がいかないし、頼まれていたことも忘れてしまう。複数のことをいっぺんに出来ない。どうしていったらいい?」と。


ここでの前提は、この新人は発達障害と診断されたわけではありませんし、私も本人にあったことがあるわけではない、ということです。

そして、指導する側になると忘れがちですが、多重業務をこなすにはある程度の慣れが必要です。

私たちだって、最初は多重業務どころか1人の患者さんの情報を頭にいれるだけで精一杯だったし、やり方もわからないので、とてつもなく効率の悪い仕事ぶりだったと思います。


なので、まずはやっぱり経験を待つ必要はあると思います。

一番理想的なのは、患者さんに不利益が無い程度に新人がミスをすることだと思います。
経験すると自分の事に受け止め、口でいうよりはるかに次に生かされます。
ただ、命がからむことだし、先輩も自分の仕事がある。
ギリギリのところでとめる、なんてかなり難しい話です。

だから、経験ある先輩が先回りしてやっちゃう。
新人は何がどうだかわからないまま怒られるから学習しない。

先輩は注意したつもり、だけど伝わってない。

これ、看護師だけじゃないと思うんですけど、先輩はある程度知識があるから、注意するにしても怒るにしても、主語が抜けがち。省略しがち。

新人は何のこっちゃわかんないけど、聞き返せる雰囲気じゃない。

そして、言われるんです。
おんなじことで何回怒られるの、と。


それとは別に個人の性質ももちろんあると思います。

同じ怒られ方でも、飲み込める子と飲み込めない子が居るのも事実。

この中で、もし、仮に、発達障害のような性質を持った子がいるとします。
やっと本題です。笑

そもそもいっぺんに複数のことをこなすのは苦手です。
看護師はあまり向いているとは言い難いと思います。


オブラートに包むこと、察してほしい、という先輩の意図は全く伝わりません。
言葉の通り受けとります。
この子、空気読めないなあ、伝わらないなあ、と思うことがあるかもしれませんが、それは伝え方が間違っている可能性が高いです。

日本人的ではなく欧米的に直接的に伝えてみてください。

また、教えてもメモをとらない、という問題があるかもしれません。

それはやる気がないのではなく、何処が重要かわからず、どこをメモしていいのかわかっていない可能性があります。

理想的なものは、要点をこちらから提示するやり方です。

また、一度に色々言われるのは苦手です。

指示は口頭ではなく、紙に書いて渡すと効果的です。
自分でその場で書けよ、と思うかもしれませんが、慌てふためいてその辺にメモをするので、後々書いた場所を忘れます。
もしくは書いたことすら忘れている可能性があります。

そのため、指示を書いた紙は見直せるように貼る場所、持つ場所を決めておくと効果的です。