これね、チケット代が二万でも高くないと思っておりましたら、本当に約二万でした。


桑田佳祐が、ブルーノートや、なんとキャパ150人の神戸のキャバレーで、「ジャズと歌謡曲とシャンソンの夕べ」というコンサートを行ったのですが、全曲カヴァーです。そして、選曲がいかに素晴らしいかは、私くらいの世代でなら、お分かりでしょう。


そのダイジェストが、昨夜NHKで放送されたのですが、ドリカムの「love   love  love」だの、中島みゆきの「糸」だのに、最近なら、「わたし、シティポップもすきなんですう」なんて感じで、竹内まりやの「プラスティックラブ」や、松原みきの「真夜中のドア」あたりを唄えば、カヴァーアルバム一丁あがりと思っている連中とは、次元が違います。


おそらくですが、会場にいた、若い方々も、半分も誰の曲なのか、わからなかったと思います。わたくし、ほぼ全て唄えました。


だって、日吉ミミ、青江三奈、長谷川きよし&加藤登紀子ですよ。何より、沢田研二と尾崎紀世彦の曲が、「勝手にしやがれ」や「また逢う日まで」ではなく、「君をのせて」と「さよならをもう一度」なのです。このチョイスが、わかっている証拠です。「君をのせて」など、名曲中の名曲です。


桑田佳祐というひとは、当時の歌謡曲を聴いて育ってきたと公言しており、そのマニアックぶりは、尋常ではありません。だから、咀嚼のレベルが、そこらへんの連中とは、まるで違います。「リンゴ追分」など、もろブルースでした。


録画しなかったことを後悔しましたが、なんと!来月、BSで、今回の倍の90分で放送するそうです。


これは必見です。私と同世代のかたは、お見逃しなきよう。


※いまは、便利な時代で、このコンサートのセットリストが、ネットにありましたが、菅原洋一や浅川マキも唄っているのですね。