
天才工学者バシー博士
(ラジニカーント)が、長年の研究の結果、
自分そっくりのスーパーロボット、
チッティ(ラジニーカント2役)
を完成させた。
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人間以上の能力を
持つチッティは、様々な経験を
経て、感情にも目覚めていく。
しかし、博士の恋人サナ(アイシュワリヤー・
ラーイ・バッチャン)に
恋愛感情を持ったことによって、
生みの親の博士と断絶したチッティは、
悪の科学者によって、「悪のロボット化」し、
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大騒動を巻き起こして
いく・・・。
「ムトゥ 踊る」マハラジャで
90年代、ミニシアターを中心に
インド映画ブームを巻き起こした
インドの真のスーパースター
(本当に、映画のタイトルより先に、
スーパースターのロゴが、ババーンと
出る!)
ラジニカーント大先生が、
博士とロボの2役を演じきった
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渾身の復帰作。
ロボットの能力発揮
シーンも高速でフルコース料理を
作ったり、秒単位で本を読破、
電話帳をすべて暗記、でも 充電切れで
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機能停止・・・。
と、どこか藤子F不二雄のキャラ的。果てはSF
では、前代未聞のロボとサナとの
生○行動で子孫保存の技術まで開発
する(原理不明)!
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前半の見せ場でもある、サナに
絡んだチンピラ集団との走行中の
電車内でのカンフー対決は、
チッティは電車から叩き落されても、
高速ダッシュで追いついて続行
される。 ![]()
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恋に敗れてからのチッティは、
なぜか竹内力風味のメッシュ
入り極悪オヤジ化し、磁力で警官隊の
マシンガンをすべて奪い、100連
マシンガンを、こしらえての大虐○や、
「マトリックス リローデッド」
みたいな高速道路での、カーチェイス
(メイキングを見ると驚くほど
CGではなくスタントで撮影
されている!)で、破壊の限りを尽くす・・・。
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クライマックスでは、量産型
悪のチッティが、何百人も集合して
画面中が、ラジニだらけになる。![]()
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100人チッティが合体し、蛇や人形など、![]()
様々な形にトランスフォームして、
繰り出される大破壊シーンは、![]()
2つの村の住人たちが合体して
巨人を作り、戦争するという
イギリスのホラー作家 クライヴ・パーカーの![]()
『丘に、町が』
(血の本に収録)を想起させる・・・。![]()
インド映画といえば、欠かせない
ミュージカルシーンも豊富で、
伝統的な民族衣装系ではなく、
SF的衣装のミュージカルシーンが ![]()
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唐突にブチこまれる。
チッティが
感情に目覚めるきっかけでもある。![]()
火事場からチッティに全裸で
救い出された少女が、羞恥心から
道路に飛び出してしまいトラックに
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轢き○され、いきなりがっつり○体が
映るショックシーンや、サナの
血を吸った蚊のところに出向いて、
蚊の一族を前に、
「もう彼女の血を
吸うな!」
とチッティが、直談判する
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・・・など、随所に異文化を
感じさせられる。
鑑賞後は、アクション、SFだけで
なくミュージカルやラブロマンス
まで、何本もの映画を、まとめて ![]()
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見たような満腹感が間違いなく
得られる、インドSF映画を撮ったと![]()
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言うよりは、SFというジャンルが、
インド映画に飲み込まれて出来た
と言ったほうが、ふさわしい作品
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である・・・。
備考:この内容は、
2012-8-21
発行:洋泉社
「洋泉社MOOK 映画秘宝EX
映画の必修科目03
~異次元SF映画100~」
より紹介しました。

「ロボット 2」もスゴい!
