今回の記事は、「大学附属校はお得なのか?」というテーマで書いてみたいと思います。
大学附属校と言っても様々で、慶応大学や早稲田大学のように附属の学校からほとんどの生徒がエスカレーター式に大学へ進学するケースもあれば、芝浦工大柏のように1割程度しか附属の大学へ進学する生徒がいないようなケースもあります。前者の場合、大学受験をせずにハイレベルな大学へ進学できるという意味ではとても魅力的だと思いますが、後者の場合、結局大学受験することになるので決してお得と言えるわけではありません(あくまで一面的な見方です)
今回はMARCH(明治大・青山学院大・立教大・中央大・法政大)の附属校・系列校に注目して書いてみたいと思います。
まずはこれらの学校の附属校・系列校にはどんな学校があるか書き出してみたいと思います。
明治大学の附属校
明大明治(東京都調布市・明大進学率87.8%)★
明大中野(東京都中野区・明大進学率80.1%)★
明大中野八王子(東京都八王子市・明大進学率88.7%)★
※1明大世田谷(現・日本学園)★
(2026年度からスタート・東京都世田谷区・明大推薦枠70%程度の予定)
青山学院大学の附属校
青山学院高等部(東京都渋谷区・青学進学率86.8%)★
浦和ルーテル(埼玉県さいたま市・青学推薦枠15名程度/75名中)★
横浜英和(神奈川県横浜市・青学進学率58.4%)
横須賀学院(神奈川県横須賀市・青学推薦枠20名程度/200名中)★
立教大学の附属校※2
立教池袋(東京都豊島区・立教大進学率86.0%)★※3
立教新座(埼玉県新座市・立教大進学率82.5%)★
立教女学院(東京都杉並区・立教大進学率66.4%)
香蘭女学校(東京都品川区・立教大進学率57.1%(推薦枠拡充)※4
中央大学
中央大附属(東京都小金井市・中大進学率83.3%)★
中央大横浜(神奈川県横浜市・中大進学率68.8%)★
中央大杉並(東京都杉並区・中大進学率92.0%)★
中央大学高(東京都文京区・中大進学率93.7%)★
法政大学
法政大学高(東京都三鷹市・法政大進学率87.5%)★
法政大二高(神奈川県川崎市・法政大進学率87.2%)★
法政大国際(神奈川県横浜市・法政大国際76.1%)★
★…高校からも入学できる学校
※1
2026年から、現在の日本学園が明治大世田谷に変わります。その影響はMARCH附属に大きく影響し、その発表後にあった入試が一昨年でしたが、日本学園以外のMARCH附属は軒並み受験者数を減らすという事態になっていました。
※2
立教にはイギリスにも「立教英国学院」がありますが、今回は国内の学校に限定して書いています。
※3
立教池袋は高校からは10名程度しか合格者が出ないため、実質的には中学校から入学した方が良さそうです。
※4
香蘭は昨年度立教との協定をさらに強く結び、推薦枠を97名から240名に拡充しました。系列校としては異例のほぼ全員分の推薦枠を確保したことになります。
本来なら全学校についてコメントしていきたいところですが、長くなってしまうので、いわゆる「お買い得な学校」と「お買い得じゃない学校」をピックアップしてお伝えしようと思います。
まずは「お買い得な学校」
1.法政大学国際高校
どの辺がお得かというと、グローバル探求コースの第一志望入試は、中学校の成績が基準に届いていればほぼ間違いなく合格できる、というところです。募集定員280名中210名が書類選考のみになります。原則受験者が全員合格しますのでなかなか美味しい受験と言えます。そしてその基準はおよそ9教科5段階評価で40~42ぐらい。なぜ曖昧な言い方になっているかと言えば、事前に進路相談が行われます。その相談の時点で決定するので正確な数値を表明しているわけではありません。9科で40を越えるとなるとそれなりの努力は必要ですが、テストで思うように点数が取れない人で、学校の成績は良いというようであれば積極的に考えてみてもいいかもしれません。
2.浦和ルーテル学院
9教科5段階評価で36以上が基準となります。ただし、英検などの各種検定準2級以上、中1から中3の1学期まで皆勤であること、生徒会や部活動などで活躍していることなど36に届いていない場合の救済ポイントもあります。ただし、単願入試(第一志望のみ受け付け)のみです。
在籍生75名(1クラス25名)という超少人数だからこそ実現できる小回りの利いた教育が実現できる点、そして青山学院やICUの推薦枠を持っているというのは魅力的です。
長くなってしまうので、今週はここまで。
来週は「お買い得じゃない学校」に焦点をあてて紹介したいと思います。
お楽しみに!