大阪奥河内 野中寺④ 奥河内の古寺を巡る 歌舞伎,浄瑠璃になった『お染久松の墓』
野中寺西隣の墓地の奥に心中事件を起こし歌舞伎,浄瑠璃などの題材になった『お染久松の墓』がある。
二人は歌舞伎、浄瑠璃で有名。豪商油屋の娘お染は、丁稚の久松と道ならぬ恋のはてに心中する。
豪商油屋の天王寺屋が17回忌に二人のために建てた墓がある。
霊園入り口
この奥にお染久松の墓所
お染の実家である天満屋が供養のために建立したらしい。
お染は『妙法信女』、久松は『宗眛(ば い)真士』 となっており裏面に『享保七年(1722) 十一月晦(つごもり) 大阪東堀天満屋権右衛門清主 』と刻まれている。
17回忌に建てられたという。お染久松の供養塚は野崎観音(慈眼寺)にもある。
1710年に大坂板屋橋(いたやばし)の南詰にあった油問屋の細工場(さいくば)で丁稚の久松が主人の娘そめと刃で心中。
事件をそのまま歌舞伎世話物に仕組んだ『心中鬼門角(しんじゅうきもんかど)』が大坂荻野八重桐(おぎのやえぎり)座で上演された。
浄瑠璃では紀海音(きのかいおん)作『お染久松袂(たもと)の白しぼり』が、大坂豊竹座で初演されている。
河内名所圖會 享和元年(1801)頃の野中寺
大阪奥河内 野中寺 おわり・・・
次週は 大阪奥河内 叡福寺 ① 上の太子・王家の谷で桜の下で眠る聖徳太子 です