「この…」
この看板が言おうとしている事を、
まわりの植物たちが必死に口止めしている風に見える。
あるいは「この野郎！」と僕に突っかかってきてる看板を、
「まぁまあ」「ここはひとつ穏便に」と植物たちがなだめてる場面。
夏になると、道端のいろんなものが植物まみれになっておもしろいです。
あいさつで始まってる。
「あいさつで始まる明るい村づくり」
坊ちゃんは一日のあいさつ全部を一回で済ませているし、
グルグル模様の服着た子は、ひれ伏している。
…あ、どっちもニヤニヤしてる！ どや顔やわ、これ。
この看板の中の子供たち、
描かれた時はちゃんとあいさつできてたけど、
そのうち飽きてきて、勝手にふざけだしたんじゃないか!?
そうだとしたら、次またここを訪れた時、
すごいあいさつになってそう。
いいぞ、もっとやれ～。
補：この看板自体もものすごく傾いておじぎしてた。
（右上端の白い看板が実はまっすぐ立っている）
コンストルクチオン その７
壁面のタイルが描く格子模様の下には本物の鉄格子。
その方眼紙の上をツルが好き勝手に交差する。
電線が囲む三角と、テーブルの足元の三角。
地図と、割れた水槽の傾きかげんもいい。
そして、どの円筒形からも植物があふれている。
地図上のセブンイレブンとバケツ、新店舗とピンクの花の
シンクロ率がもっと高かったら…なんて思うのは欲張りすぎですね。
綾波コーン
僕みたいにこんな“路上徘徊”などしていなくても、皆さんも道ばたで
三角コーンが哀れな姿になっているのを見かけた事があると思います。
割られたり縛られたり穴をあけられたり吊るされたり曲げられたり……
あ…あぁ頭カチ割られてますね。
まわりに散らばっている破片もちょっとエグく見えてくる。
包帯グルグルでボロボロ。
それでも頑に“禁”を示し続ける。
「そこまでして…何のために彼女は戦うのだろう…」