他人が『あくび』をすると、あなたはその『あくび』がうつりますか?
 
『あくび(欠伸)』は、
・眠たいとき。過度に疲れているとき
・退屈なとき
・極度の緊張状態
・寝起き
など、「覚醒」と「睡眠」の境界から「覚醒」に向かうときに、不随的(反射的)におきる、口を大きく開け、深く息を吸い込む呼吸動作です。
 
『あくび』は、哺乳類以外でもすることがあり、爬虫類や鳥類などは『あくび』をします。
ただし、実は『あくび』が発生する原因は、よくわかっていないんだそうです。
よく「脳に酸素が足りない」とか言いますが、どれも仮説どまりとなっています。
 
そして、『あくび』がうつる原因もよくわかっていません。
ただ、「『あくび』がうつるのは5歳ごろからで、それより幼い乳幼児では『あくび』がうつらない」という研究結果が発表されています。
 
英国スターリング大学のジェイムズ・アンダーソン博士が、2歳~11歳までの87人で「『あくび』の誘発」について調べました。
調査方法は2つで、
①『あくび』ビデオを見せた。
→結果、5歳未満の子どもでは『あくび』がまったくでてこなかった。
②『あくび』にまつわるお話を読み聞かせた。
→結果、6歳未満の子どもでは『あくび』がまったくでてこなかった。
と、どちらの場合も、年齢があがるとともに『あくび』をする人数が徐々に増えたという結果が出ました。
「『あくび』の伝染」は人間以外の動物では知られていないため、ある種の「共感」する能力というものを前提としていているのではないか、と推測しています。
 
5歳以下の子供を考えてみると、たいていの子供は自分の好きなように行動しています。
「他人と共感」するというより「自分中心の考え」で行動していますよね。
ですので、「『あくび』の伝染」は、幼稚園や習い事などで他人との関係(人間関係)が生まれるであろう「5歳ごろ」から発生するというわけです。
人間関係には「自分中心の考え」より「共感する力」が大切になりますので、他人が『あくび』をしたとき自分にその『あくび』がうつるときのその他人は「身近な人」が多いとも言えます。
と言うことは、『あくび』をした人が身近な人なのに『あくび』がうつらないのはその人に共感を持っていない・・・なんてことになりますか・・・ね(><)
 
また、人が『あくび』をしたときの脳波を調べてみると「β波」などの「覚醒時」の脳波が見られます。
つまり、『あくび』をすることで一時的に「眠気が消える」と言うわけです。
と言うことは、授業中に『あくび』をすることは「眠気を消す」ためにはとても大切なことで、先生は『あくび』をしている生徒を「寝不足など生徒の不注意で『あくび』をしている」のか「生徒はきちんと寝ているのに、先生の授業がつまらなくて『あくび』をしている」のか、見極めてから注意をしないといけませんね!
 
参考資料:
錯覚の心理トリック(著:清田 予紀)
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