日本人に一番多い自覚症状は「腰痛」。
1000人当たり104.1人が「腰痛」に悩まされています。(2016年)
(ちなみに、「肩こり」は88.4人、「頭痛」は36.5人です。)
 
「腰痛」を感じる人は年々増え続けていますが、多くの「腰痛」は原因不明。
痛みの原因がはっきりしないけど「腰痛」という人が多くいます。(非特異的腰痛)
一説によると、一生のうち1度でも「腰痛」を経験する人は80%で、働き盛りの年齢の人はもちろん、小学生でも「腰痛」になることがあるといわれています。
 
「腰痛」は年齢ごとに引き起こす種類が変わります。
2040歳代は『椎間板ヘルニア』が多く、それ以上の年齢では『椎間板ヘルニア』の発現は少なくなっていきます。
高齢になり椎間板がつぶれていくと、『変形性脊椎症』による痛みやしびれが出てきます。
『変形性脊椎症』は50歳代以上に多い「腰痛」です。
60歳代以降になると『脊柱管狭窄症』が好発し、最悪手術が必要になることもあります。
 
高齢の女性は「骨粗しょう症」の影響で『脊椎骨折』も発症します。
本人が気づかないうちに椎骨(椎体)が圧迫骨折、つぶれてしまう症状です。
背中が丸くなってから気づく場合もあります。
 
子供の「腰痛」は、運動のし過ぎで起こる場合が多いとされています。
好発する症状は『脊椎分離症』や『脊椎分離すべり症』です。
『脊椎分離症』は、子供の頃に激しいスポーツを長期行うと椎骨の一部が疲労骨折し、生じると考えられています。
『脊椎分離すべり症』は、それに加え、椎骨の本来の位置から前方にずれた状態です。
成人になってから強い「腰痛」や「下肢痛」を起こす場合もあります。
 
なお「腰痛」は、遺伝も関係するといわれています。
家族で「腰痛」が多い家庭は、よーつうい(要注意)です!
 
・・・スミマセン.
 
参考資料:体と病気の科学知識 日頃の不調や病気を正しく理解する(NEWTON 別冊)