皆さんは「ハイリスク薬」というお薬を知っていますか?
「ハイリスク薬」は、特に安全管理が必要な医薬品のことです。
「ハイリスク薬」の定義はいろいろありますが、ここでは薬剤管理指導料にかかわる「ハイリスク薬」を見てみましょう。
①抗悪性腫瘍剤(抗がん剤)
②免疫抑制剤
③不整脈用剤
④抗てんかん剤
⑤血液凝固阻止剤
⑥ジギタリス製剤
⑦テオフィリン製剤
⑧カリウム製剤(注射剤に限る)
⑨精神神経用剤(SSRI、SNRI、抗パーキンソン薬を含む)
⑩糖尿病用薬
⑪膵臓ホルモン剤
⑫抗HIV剤
この12種類にかかわる薬剤はすべて、服用上特に注意が必要と考えていいお薬です。
なお、高齢者や小児、妊婦・授乳婦などの方は、上記の「ハイリスク薬」に加えそれぞれ注意すべきお薬があります。
A:高齢者
①抗不整脈薬
②抗血小板薬
③精神神経用薬
④抗パーキンソン病薬
⑤抗てんかん薬
⑥糖尿病用薬
B:小児
①抗てんかん薬
②テオフィリン製剤
③膵臓ホルモン薬
C:妊婦・授乳婦
妊婦さんは受精から18日以内であれば胎児への影響はないと考えられています。妊娠4週目から分娩までが注意が必要です。
授乳婦さんは、母乳中への移行も問題ですが、自己判断での休薬・服用中止も注意が必要になります。
薬局では、このような「ハイリスク薬」が処方されている患者さんには、病態や服薬の状況を「チェックシート」などで把握したうえでの、服薬管理や服薬支援を行っています。
そのため「ハイリスク薬」は、特定薬剤管理指導加算及び薬剤管理指導料「1」の算定対象となる薬剤となります。(処方せんの受付1回につき1回に限りの算定。ただし、疾患で算定される場合とされない場合があります。)
「ハイリスク薬」で不明な点等あれば薬剤師に聞きましょう!
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