【駆け込んで来る人たち】 | 【実録・倒産社長の奮闘記】~こうして店は潰れた!~小林久ブログ

【実録・倒産社長の奮闘記】~こうして店は潰れた!~小林久ブログ

老舗スーパー三代目→先代の赤字1.5億円を2年で黒字化→地域土着経営で中小企業の星に→中小企業診断士試験に出題→早過ぎたSDGs →2017年まさかの倒産→応援団がクラファンで3,000万円支援→破産処理後は「笑って泣かせる」講演講師に。『現代ビジネス』コラムニスト



⚠️私のところには以前から「悩める経営者」の方からSOSが入る。メールや電話・人を介してと様々だが、どれも急を要するものが多いのが特徴である。

👤私はカウンセラーでもないし、中小企業診断士試験の問題になったと言っても診断士ではない。ましてや弁護士・税理士などの資格も、経営コンサルタントの称号もない。でもやってくる。

※ パチンコで言えば、チューリップに入らなかった玉が、一番下の口に吸い込まれていくようなもの…?これもちょっと違うかな(^^;

問題のない経営者は相談なんかしてこない。依頼主は、色んな人の意見を聞いたけど上手くいかず、倒産経験のある私に最後の望みを託したいのかも知れない。

私はブラックジャックではないので、すべての病気を治せはしないし、必殺技も持ち合わせていない。「胃カメラを飲む時、背中をさすってくれる看護師役」うまく言い例えをした人がいる。

👤「◯ぬ覚悟で相談したけど、あなたは笑って『大丈夫、なんとかなるから』と言ってくれた。それだけで救われて、何とかしなきゃ!とスイッチが入った」ある相談者から言われたことがある。お金は取れない (笑)

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なんとなくこんな感じで流れていく。

①これは良い例

【Y県・設備会社】
社長が倒産を決意した上で、後処理の相談に来たが、まだ打つ手があると進言。弁護士を訪問し、法的にはいつでも倒産できることを説明してもらい会社再建に着手。バンクミーティングにも参加し、リスケやコスト削減、新規顧客開拓の結果、通常返済ができる状況に回復。なにより「第三者から精神的な安定を得られたことが大きかった」と評価された。
 
②これは悪い中でも良かった例

【G県・小売業】
景気低迷により高級路線が裏目に出て倒産を決意。倒産前後の流れや経営者の心持ちを説明し、混乱なく破産処理を完了。家族の介護のため手放したくなかった自宅を銀行との交渉により期限付きで守ることができた。「一時は良くないことも考えたが、破産経験者の導きで不安が少なく乗り越えることができた」
 
③よくある創業者と二代目の問題

【I県・食品製造業】
後継者の長男が、事業承継の決断が付かず父親と仲たがい。間に入った母親が悩んで相談。会社に2日間張り付き、経営状況と今後の見込みを長男に説明。目標数値達成に応じたインセンティブを設定と、コスト削減案を提示し、最終的に自分の判断で事業承継することを決断した。現在は親子で責任分担し、順調に経営中。一番喜んだのは母親(^^;

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🤞🏻士業の先生から「小林さん、あなたから当事者に言ってやって!」との依頼や、私の「債権者」でもある銀行から、融資先に指導を頼まれることもある(複雑な心境だが名誉な話 笑)。

💦人は追い込まれると、少しでも自分にとって「痛くない」アドバイスに飛びつくし、一度決断しても、ほぼ全ての経営者がそれを実行する時には「怯(ひる)む」。先日もあまり良くない話を聞くことがあった💧

✅『私と同じ(倒産・破産)経験をして欲しくない!』な〜んて格好つけてたこともあったけど、少しでも誰かの役に立つなら、コツコツやっていこうかな…、と思った一日でした。