毎年恒例のヒトツバタゴ巡りです。今回は東京都区部4箇所のヒトツバタゴを見に行きました。

 

①明治神宮外苑

聖徳記念絵画館前のヒトツバタゴ(三代目六道木)。

三代目六道木。思っていたよりも花が咲いていました。午前は逆光のため、撮影は午後がおすすめです。

幕末(1860年代)の頃、現在のテニスクラブ付近に六道の辻という場所があり、その近くの民家にあったヒトツバタゴが「六道木」と呼ばれていました。「六道木」は、尾張の本草学者である水谷豊文が愛知県犬山付近で採集した苗を持って行って植えたものだそうです。樹齢百数十年という大木でしたが、1933年に枯死しました。その後、根接ぎ法によって得られた「二代目六道木」が1978年に絵画館前に植樹されましたが、2014年に枯死しました。現在、絵画館前にあるものは二代目六道木の実生を苑内で育てた「三代目六道木」であり、2016年に移植されたものです。

二代目六道木は両性花株でしたが、三代目六道木の性別はどちらなのでしょう?

 

聖徳記念絵画館~いちょう並木を一周しましたが、結構な数のヒトツバタゴがありました。

国立競技場駅東側には、かなり花付きの良いヒトツバタゴがありました。個体によって、花付き具合に差があります。

花付きの良い個体は、真っ白でモコモコしています。ヒトツバタゴは産地によって、葉・花・実の大きさや形が少しずつ異なるそうです。明治神宮外苑のヒトツバタゴは朝鮮半島産のものが多いそうですが、全国から献木されたらしいので、東海産や対馬産もありそうです。

尚、信濃町駅前の歩道橋から観察できたヒトツバタゴは剪定されてしまいました。

 

②小石川植物園

樹高15mくらいのヒトツバタゴが園内南東部・北西部にあります。小石川植物園や東京大学三四郎池付近にあるヒトツバタゴも、前述の六道木から根接ぎで得られたものだそうです。左手前にあるミヤマガンショウが年々大きくなっていて、全体を写すのが難しくなりつつあります。

 

③荒川自然公園

ここは初めての訪問です。白鳥の池南側に3本、東側に1本ありました。写真左側の個体はまだ咲き始めでした。

 

④御徒町公園

この木は花付きが良いのですが、2017年に訪れた時には強剪定されていました。この2年間で多少は枝が再生しました。

アップにして撮れば綺麗です。この木も青山練兵場(明治神宮外苑)にあった大木から増やしたものと書かれていました。

 

東京都区部では他に、以下のような場所にもヒトツバタゴがあります。

・東京ビッグサイト

・杉並区阿佐谷北の世尊院前(私は未確認)

・世田谷区赤堤の民家

・世田谷区小泉公園

・世田谷区砧公園

 

ゴールデンウイーク中にあと1、2回ヒトツバタゴを見に行きたいです。