眠れない

クーラーが切れた途端部屋はたちまち熱帯夜にのまれて

ねっとりとした空気に侵されていく

それでもなんとか眠ろうとする

 

 ※
 

眠れない

束の間、夢の中にいた気がする

いつのまにか、体中が汗ばんでいる

無意識に、夢の欠片を反芻する

 

 ※

 

眠れない

眠りにつく努力を放棄して

不快にまとわりつく暑さに苛立ちながら

どうすればいいのかを考え始める

 

 ※


やはり、答えは見つからない

うんざりするような長い長い夏の夜、苛立ちを抱えたままの夜