最終ホールは池田勇太が本領発揮とも言うべきティーショットをFWへ置き、1打差で逃げ切りました(-8)。
これで「日本OPN2014」に次ぐ3年ぶり2度目のV。
前回も厳しい展開でしたが、その時の相手はそうそうたるプロでした。
今回はアマの後輩☆金谷拓実さんとマッチレースさながらの戦いでしたからやりにくかったでしょうね。
「(日本オープンを)勝のは難しい」と安堵の表情でのコメントには苦しかった終盤を戦い抜いた充実感が漂っています。
終盤では☆金谷に攻められ、パットもショットも乱れ気味でしたが、#18では狭いFWにも拘らずドライバーをかっ飛ばす決断はプロの根性を垣間見せて、固唾をのんでTVに釘づけにされました。第2打は右下≒15m。ここからのパットは何とカップ右下≒20cmへ。
大きく歓ぶ池田の目には潤みも見えましたね。
5打差リードの首位スターでしたが、私は仲間内の下馬評で「厳しい」と見ていました。前日の#16での3パットの△や#18での△で(いわゆる悪い上がり方をして)心理的に相当なダメージを受けていた筈だからです。
この日も#3で左OB、#15で右OBも出ていたので、#18ではドラは持たない(☆金谷は#3Wで左ラフ)と見ていましたが「絶対FWに打てる」と自分を信じていたそうです。ここが凄いところですね。
いろいろな重圧を跳ね返してのVは、前回Vの時に触れた「ゴルフは心の格闘技」という言葉をここでも使わせて頂きたいですし、池田のプロ魂の成長にぶりにも拍手を送ります。
池田のパットは最近ストロークが変って来ました。
以前は(曲らないように)手首とヘッドが平行に動くようなストロークでしたが、今は肩を上下回転させるというオーソドックスなストロークです。
グリップは順手ですが、両手の一体感を高めるために、グリップ上のほぼ同じ位置に握っています。
☆金谷にもあわやという場面がありましたが惜しいところでの1打の取りこぼしがありました。
#11(4)はレイアップ(池田はドラでワンオン)しての2打目を右上≒1mにつけたのに、バーディーパットはカップ左を嘗めてパー。
#16(4)では、第2打を右≒8mへ乗せ、1mに寄せましたが、このパーパットを左に外して△。
#17(4)では右≒3mのバーディーパットは左に抜けて1mオーバー(返しを入れてパー)。
これらは悔やまれたパットではないでしょうか。
いずれも左に外していますね。
彼のいつものストロークテンポよりも速くなってしまった可能性がありますね。
これからの成長株は「大学で(卒業まで)鍛える」と松山英樹を目指しているように感じられて頼もしいです。