レッスン・ラウンドの9ホールで4回の3パットをしたプレーヤーが、休憩時に練習グリーンで助けを求めてきた。
これは「禅ゴルフ」(J・ペアレント著 塩谷紘訳 ちくま文庫版)の一節です。省略して引用させて頂きます。
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そこで私はこう尋ねた「君は、パットが転がってカップに入る場面をイメージできているかい」。
「いえ、出来ていません」「パッティングのラインが読めていないんです」とそのゴルファーが答えた。
そこで私はこう言った「パットのラインが読めない人は大勢いるから気にすることはない。だが、仮に君にボールの転がり具合がイメージできるとしたら、いま打とうとしているパットのラインはどう見えるかね」。
即座に答えが返ってきた「ボールは先ず、カップの右側に向かってかなり直線的に転がり、ほぼ中間地点でスピードが落ちて左に30cmほど切れ始め、手前右サイドからカップインすると思います」。
「正解だ」と私。「君がそのように”見た”ことが、パットのラインをイメージ出来たことの証なのだよ」。
後半の9ホールで、このゴルファーは3パットを1度もしなかった。
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誰もがそうですが、始めのころはパットをするだけが精いっぱいで、ラインのイメージ(読み)や転がりのイメージなんて出来ません。また、結果的に違っているということがしばしばです。
しかし、それを続けることで段々と読みが当たってくるようになると思います。また、それが出来てくるようになると「読み」そのものが楽しくなります。ストロークの技量は別として、自分の読みにカップインの可否がかかって来るわけですから、グリーン上で楽しみが増えるわけですね。3パットが多いと悩む方は是非この取り組みをお勧めします。
著者は触れていませんが、ボールの転がりやその速度がイメージできてくると、自然に距離勘も良くなってきます。そのイメージに体が反応するんですね!