「ドクトル・ジバゴ」。原田先生はまるでビットコイン | ブーンブラッサム

ブーンブラッサム

ミュージカル好き。結構、天然で毒吐いています。
綾凰華・礼真琴・OG龍真咲
2001年からの星組贔屓ですが、現在雪にどっぷり、星もやっぱりという感じで応援中。

Boom, boom, boom
Even brighter than the moon, moon, moon


テーマ:

「瑠璃色」「ベルリン」と、私の中での原田先生は暴落していました。でも「ドクトル・ジバゴ」。素晴らしかった。ビットコインというよりは、好調不調の差が激しい田中将大みたいといったほうが適当か。今回の原田先生は、去年の10月8日のニューヨーク中が大絶賛した田中でした。

 

image

 

映画を確か2度ほど観ています。テレビで。二度目に観たときに、一度目にはわからなかったことが結構わかったという覚えだけがあるという、非常にうろ覚えな状態ですが(デヴィッド・リーン監督では「ライアンの娘」が大好きです)。

 

今回は、実は図書館で原作を取り寄せて、読んでいないという状態でみました。新潮で出ていた文庫版は絶版になっています。帰宅後、ラストだけ速攻で読みました。ノーベル文学賞を受賞した人の代表作。再文庫化を切に願います。

 

image

 

映画ファンである私から見て、「よくやった、原田先生」としか言えない。そもそも映画も、「よくやった、デヴィッド・リーン」です。ドストエフスキーなどよりは遥かに「物語」ですけれど、かなり映画はうまく映像化しています。

 

正直、ラストはもうちょっと救いがあるように描いてほしかったな。映画版のラストが清涼感があって本当に素敵なの(近々、映画ネタバレ編を書きますからお待ち下さい、誰も待たない)。ちなみに原作のラストは駄目。舞台にはまったく向かない。

 

理事のご出演に関して、特に凱旋門に関してはまたいつか書きたいけれど、基本、私は理事の舞台が大好きです。

ナマで見るのは久しぶりだけれど。映像では結構見てます。リンカーンもいい作品だった。理事自体のパフォーマンスについては後で触れるとして、とにかく理事がでるときの原田先生のガンバレルーヤ状態は、なんなんでしょう?舞台装置、舞台の使い方、本当にすばらしいんですよ。舞台も演者のように、あるときは脇役、あるときは主役として、息づいている。

 

そして何より、あの緊張感。

演者たちひとりひとりが、150%のものを届けようとして、精一杯の背伸びをするのを感じるのです。

 

幕間で、すごいものを見ているという興奮でどうにかなりそうだった。宝塚らしくは、ない。全然。

他の人に勧めるかといったら、わからない。

東京でも見るかと言われたら、それもわからない。

 

わかりやすくはない。

暗い。

宝塚らしくない。

 

でも、だからこそ、こういうものを別箱で見られる幸せ。

 

一個、決定的な欠点は、ミュージカルなのに印象に残る歌がないんですよ。これはねぇ、ほんと残念。リンカーンはありましたよね?「フォーザピーポー♪」って何度もかかっていて、劇場に観に行っていない私も覚えていた。映画「ドクトル・ジバゴ」には「ラーラのテーマ」という有名な楽曲があります。デヴィッド・リーンは「戦場にかける橋」でも音楽を効果的に使うので有名。メロディアスな音楽。これがあるとないのとでは、全然違うよね。宝塚の「ドクトル・ジバゴ」はこれがなかったのが、残念。

 

とはいえ、本当に本当に素晴らしかったんです。

 

「神々の土地」で描かれたロマノフ王朝の最後と時代が重なるように、下級貴族のドクトル・ジバゴの青春が始まります。時代を読むのがうまく常に権力と調和するブルジョアジーのコマロフスキーに父を奪われたドクトル・ジバゴと母を奪われたラーラ。ふたりとも心の底から愛する人がそれぞれありながら、革命の業火を避けるうちに愛を交わしてしまう。そこからまた、運命に翻弄されていく時間を、劇的にそして淡々と、描いた作品です。たまには紹介してみました。

 

キャストを思いつくままに

 

理事の真っ直ぐな清潔感。目の前の人を躊躇なく救う高潔さ。ラーラ、トーニャの間で揺れながらも、二人とも誠実に愛したのだとわかる、そんなユーリでした。

 

くらっちラーラ。透明感。理事の恋人役として立派でした。難役でしたが、三人の男性の間を揺らぎながら、それでいて一途な感じが無理なく同居していました。美しかった。

 

ミッキーのコマロフスキー。絶品です。あれほどできる人とは。これについてはあまり説明しない。とにかく素晴らしすぎるから。

 

せおっち。お見事です。とんでもない飛躍の瞬間を見せてもらいました。伸びやかな歌声。透徹な演技。最初のシーンでのせおっちを見たとき、この作品が名作になることを確信しました。青春時代、権力者、そして最後のシーン。「鈴蘭」「阿弖流為」と、まこっつぁんの舞台の悪役だったりライバルとしてステップアップしてきたせおっちが、今回、悪役として、せおっちとして拡大させた領域は、これからの大きな糧になると思います。なんだかほんと、すごかった。

 

ほのかトーニャ。映画版でもトーニャが大好き。娘時代から母になっての優しい変貌。歌も素晴らしかったし、あれから立派に息子を育てたのだろうと誰もが思う柔和さと強さ。ユーリと名付けた息子を。

 

ミーシャぴーすけ。すっかりの安定感。研6が理事の親友役をやってるわけですからね。それを安心して見られるって、すごいことですよ。ぴーすけの持つ、落ち着いたまっすぐな温かさが存分に発揮された、役作りでした。

 

オーリャ紫りらちゃん。彼女のくだりが良かった。ものすごい説得力。革命とは何なのかを彼女のパートで一気に理解させた。

 

ワーシャ天希くん、明瞭なセリフ、若々しい風情!何より美しい容姿!びっくりしました。

 

実は隠れMVPはトーニャのお父さんのおれきざき、輝咲さんではないかと。アレクサンドルの老け役の完成度のお陰で、理事の若さにすんなりと入っていけた。

 

理事の声問題ですが、私は映像だけでチラ見したタカスペよりはずっといいと思いましたね。声量もあったし。ただ、声の質感が、ちょっとざらついているのが気になると言えば気になる。歌が非常に多いので、そこまでして歌わせるなら、もっとメロディアスな曲お願いよと思いました。

 

幕間、終幕後と、あや友さんと会ってしゃべってたのですが、特に終幕後、涙でぐちゃぐちゃになった私を見て、さすがにドン引きしていました。お願い、嫌いにならないでー!!

 

にほんブログ村 演劇・ダンスブログ 宝塚歌劇団へ
にほんブログ

puripuripuripuriさんをフォロー

ブログの更新情報が受け取れて、アクセスが簡単になります

SNSアカウント

Ameba人気のブログ

Amebaトピックス