『郵便配達は二度ベルを鳴らす』という映画があったけど | サウンドピュアディオ井川のブログ

『郵便配達は二度ベルを鳴らす』という映画があったけど

昔の映画で保険金殺人のサスペンス物の『郵便配達は二度ベルを鳴らす』という


作品がありました。




タイトルと違って作品の中には郵便配達が二度ベルを鳴らすシーンは無くて、


原作者のジェームス・M・ケインが小説としての出版を13社から断わられて、


14社目で採用が決まった時に出版社から返事の通知が届く時に郵便配達員が


2度ベルを鳴らしていたので、それが頭の中に強く残っていたから物語と関係無い


『郵便配達は二度ベルを鳴らすに』なったそうです。





ここまでは完全な前置きで、少し前に『二度』という印象が強く残る事を来店者から


言われた事があって、その時にこのタイトルが何故か頭の中に浮かんだのでブログの


タイトルをこうしました。





その出来事は量販店でトレードインスピーカーを付けたが、予想してたよりも音が悪くて、


どうにか良い音にならないかという相談での来店でした。





そこでいつもの様にベーシックパッケージのパノラマ展示を使って、「トレードイン


スピーカーを一度純正スピーカーに戻して・・」と説明してしていたら、いきなりその


来店客が怒り始めました!



「純正が音が悪いから換えたら音が良くならなかったから来ているのに、また純正に


戻せとはまた騙す気か!」と声を荒げられました。




そして「もう少しで2回も騙されるところだった。」と言って店を出られました。




ここまで読まれて既にサウンドピュアディオのお客様で、一度トレードインスピーカーで


嫌な思いをされた方なら分かると思いますが、確かに一度は騙されていますが、二回は


騙される事はありません。




もしきちんと話を聞いて頂けるのならこんな写真がありました。




量販店でトレードインスピーカーを純正より良く聴こえさせるために隙間をあけて


音圧がかからない様にして低音を出なくして、「こんなにトレードインの方が音が


良くなります!」とか・・




エッジを何かで押して低音を出なくして、センターコーンをつぶして高音を出なくて、


「トレードインの方がこんなに音が良いです。」という『純正側を悪くして音が


良くなる様に見せかける』騙しの比較試聴が横行しています。





そんなデモンスとレーションで『純正は悪い・トレードインは音がいい』と頭に叩き


込まれたものの、実際に買って付けたら低音は今までよりも出なくなって、音はどこか


よじれていてと不満に思われる方が沢山おられます。




特に福岡とその近県の量販店のインチキデモは日常化して、『騙された!』と気付いた方が


来店されます。




今回は説明も十分に聞かずに、「もう少しで2回も騙されるところだった。」と帰られて


も、量販店のインチキデモの説明も出来ず、ベーシックパッケージのデモンストレーショ


ンも行なっておらず、当店も含めて客を騙しているというイメージで帰られた事がとても


残念です。





ただ今回は自分も堪忍袋の緒が切れて、今まで集めた量販店のインチキデモの証拠写真を


消費生活センターに持ち込みました。




しかし消費生活センターの担当者はその写真の枚数を見て、「これだけあちこちの店で


行なわれているという事は、組織的に不正を認めているんじゃないですか。」と言われて、


「この様な場合は公正取引委員会に持って行って下さい。」という話になって、県庁の


近くから博多駅東の方に移動して、公正取引委員会に行きました。




するとここでは、「これは個人が買い物する時のトラブルだから消費生活センターの


方に行って欲しい。」と言われてまた戻って、それでとりあえずそこで写真を置いて帰


ったら・・




後日「仕事帰りに近くの店で見てみたらその様なデモは行なわれていなかった。」と


担当者が言ってきました。




最初に消費生活センターから数百メートルの所にある店は不正をしてないと言っていたにも


関わらず、その店を見たらやっていなかったと言うので、「本当にこの人は人の話を聞いて


いない。」と思いました。




何度か消費生活センターと公正取引委員会を行き来した結果、公正取引委員会の担当者が、


「自分はカーオーディオのスピーカーを換えた事は一度も無いんですけど・・」という前


置きの上で、「スピーカーは車のドアに付けて鳴らす物だから、それを平面のディスプレイで


鳴らしても条件が違うので比較にならず、よって平面で細工をされたとしてもユーザーがドア


で鳴っていないもの参考にすること自体が無意味じゃないですか?」と言われて、「本当にこ

れで信じて買う人がいるんですか?」と聞かれて、「平面で聞いてそれでいいという人も多


いんでしょ。取締りの対象にななりませんね。」という結果を出されました。





「ふーん、じゃあ全国の店は無意味なデモを行なっているんだ。」と心の中で思いながら、


「もうこれ以上ここと話してもしょうがない。」と公正取引委員会を後にしました。




また消費生活センターは、「確かに写真の店は騙しているという疑いはあるが、一般の消費者


からこれによる苦情が来ておらず、今は動く事は出来ない。」という事を言われています。





実際に量販店でトレードインスピーカーを買った後に店頭のデモの様な差が出なくて、


「これはインチキじゃないのか!」と店に詰め寄って引き取らして返金させた方もあり


ますが、今のところは証拠の写真を撮っておいて返金させるという方法が一番でしょう。





以前から井川ブログでは量販店の純正スピーカーの条件を悪くしてトレードインスピーカーを


売るという手法を批判して来ましたが、この手の書き込みがあると一時的にインチキデモを


やめる店があり、またほとぼりが冷めた数ヵ月後に再開するといういたちごっこが続いています。





今回話しに出た人が自分に罵声を浴びせなければ消費生活センターにも公正取引委員会


にも行く事は無かったのですが、最後に言いたいのは「あなたを騙した人は一人で、二人


目は騙そうとしていません。」という事です。