ここ数万年、僕は、ずっと、
神界にあがるための試験に
落ち続けています。
落ちこぼれの神様です。
問題は、１問だけです。
１－１＝
たった、これだけです。
数万年前、初めて、試験を受けたときは、
こんな簡単なのか？って思いました。
思いますよね？
余裕で笑いながら、
０って答案用紙に書き込みました。
そのとたんに、人間界に落とされました。
つまり、試験に、落ちたんです。
答えを間違えると、
間違えた答えを体験させられるんです。
１－１＝０って間違え方は、
人間的ってことです。
人間界で、何十年か、
どこが、どう間違えているか、
学ばされます。
でも、悲しいかな、
どこが、どう間違えているのか、
わかりません。
たぶん、人間としての数十年、
これでもか、
これでもかって、
学ばされているはずなんです。
それでも、わからないんです。
正直に言えば、
間違えているのは、
神様の方ではないのか？って思います。
だって、１－１＝ ですよ？
０でしょ？
どんなに考えたって、０ですよ。
それで、また、
人間界に落とされるんです。
僕らが、今、人間でいるのも、
そういうわけなんです。
ー つづく ー
そういうわけなんですね
