STEP.6だから、神様は人を助ける

 

 

 

  ここまでのあらすじ

 

  ぼくは、どうろにとび出して、トラックにはねられちゃったらしいんです。

 

  それで、ママとパパが、ぼくに、生きていてほしいって、いのっているんです。

 

  でも、おにいさんたちが、いっしょに、たましいのせかいに、かえろって言うんです。

 

 

 

 

   ひっしになって、いのっているママとパパを、おいてなんて、行けません。

 

 

  「どこえも、行かない。

 

   だって、さっき、たすけろって、言ったよね?

 

   ぼく、ここにいて、ママとパパをたすけるの

 

 

  おにいさんたちが、話してます。

 

 

  「帰っちゃえば、楽なのにさ。

 

 

  連れて帰るのは、この近くの神社に出社している神様に、聞いてからにしようか?

 

 

  それで、ぼくを、近くの神社につれて行ってくれたんです。

 

 

  神社は、石のかいだんを、ずっとのぼって行った上にありました。

 

 

  おにいさんたちがよぶと、キレイな女神さまが出て来ました。

 

 

  おにいさんたちのせつめいを聞くと、女神さまが、ぼくに聞きます。

 

 

  「こんなところに残るの?

 

 

    

 

 

  「ママと、パパが、ぼくに生きていてほしいって

 

 

  「大変よ? あなたも大変だけど、ママも、パパも、大変よ。 それでも、いいの?

 

 

  「ぼく、ママとパパを、たすけたいの

 

 

  「じゃ、あなたの命を助けてあげるわ

 

 

  ところが、おにいさんたちがおどろいているんです。

 

 

  「女神さま、他人(ひと)を助けてあげることって、できるんですか?

 

 

  「できないわよ

 

 

  「でも、今、助けてあげるって

 

 

  「本当の助けっていうのは、上の世界にあげてあげることなの。

 

 

  世界は、ひとつじゃないでしょ?

 

 

  無数に世界があって、上に行けば、行くほど、幸せになる。

 

 

  下へ行けば、行くほど、苦しくなる。

 

 

  私が、この子の命を助けてあげたとしても、この子を、助けてあげたことにはならない。

 

 

  この子が、上の世界へ行けるか、どうかは、この子が、どれだけ他人(ひと)を助けようとするか、なのよ。

 

 

  同じように、この子に助けられた人が、救われるとも、限らない。

 

 

  その人も、他人を助けようとしなければ、救われないってこと

 

 

  おにいさんたちが、うなずいています。

 

 

  「学校で、自分を救えるのは、自分だけだって、教えてもらったんですけど、そういうことなんですね。

 

 

  他人を助けようとする人の集まるのが天国で、自分さえ助かればいいと考える人の集まるのが地獄ってことなんですね

 

 

  女神さまがわらっています。

 

 

  「人助けをしたら、鬼じゃないものね

 

 

  「だから、神様は、人を助けるんですね。

 

 

   女神さまに、僕らの学校の先生になってほしいですよ。

 

 

   わかりやすいし、とってもキレイだし

 

 

   ほめられたら、女神さまがおどりだしたんです。

 

 

      ー つづく ー

 

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