子宮頸がん予防ワクチンの危険性、其の壱by南出喜久治氏
【はじめに】
民主党鳩山内閣発足後まもなくの平成21年10月16日、イギリスの製薬会社グラクソ・スミスクライン株式会社(GSK)は、子宮頚がん予防ワクチン「サーバリックス」(Cervarix)の日本国内での製造販売承認を取得し、12月22日から日本で販売を開始した。
死亡率は低いとしても、国内で年間約3500人の女性の死因となっている子宮頸がんの予防ワクチンとして、今この「サーバリックス」が注目を集めている。
主要各政党などは、1人約5万円というワクチン接種にかかる高額な費用の全額ないし一部を公費で助成しようと推奨し、その活動は全国的に広がっている。
ところが、なぜかこの運動が「サーバリックス」の承認以前から始まり、半ば強制的に接種させることまでも視野に入れて展開されていたことはあまり知られていない。
運動を推進してきたのは、主に「新日本婦人の会」(共産党系の団体)、創価学会・公明党、野田聖子氏を中心とする自民党婦人部、そして民主党である。
いわば政・官・業・医・民あげてワクチンの接種を推進している子宮頚がんとは一体どのような病気なのか。
子宮頚がんとは子宮の頚部に発症するがんであり、HPV(ヒトパピローマウイルス)というウイルスによって起き、多くの場合性交渉によって感染するとされてきた。ところが、これは正確ではないことが早くから指摘されていた。それは、後に触れるとおり、米国FDA(食品医薬品局)が平成15年3月31日の報道機関発表により、「HPV感染と子宮頚がんの発症とは関連性がない」ことを認めたことを前提とする請願書がFDAに提出されていた事実があったからである。つまり、これによれば、「HPV感染=子宮頚がん発症」という等式は否定され、HPVの感染を予防するワクチン(HPV感染予防ワクチン)では、子宮頚がんは予防できないことになる。にもかかわらず、「HPV感染予防ワクチン」に過ぎないものを「子宮頚がんワクチン」であると偽って、我が国では政・官・業・医・民あげてそのワクチンの接種を推進をしていることになる。しかも、それがすさまじい異常な営業的運動なのである。さらに、新聞各社の報道を整理してみると、これに公費助成までして小学校、中学校の女児に集団接種を実施している自治体が平成22年5月15現在で47市区町村に及んでいる。たとえば、東京都杉並区では、本年度から「中学進学お祝いワクチン」と称して、全額公費負担で接種を開始している。実にふざけた話である。しかし、このような傾向はさらに増えることが予測される。
しかも、そのHPV感染予防の効果としては、一生続くものではなく、たかだか5年程度とされているのであるから、接種を受けた少女たちが、正常な生活を経て成人に達するころには、その効き目は無くなってしまう。それでも未成年期の性交渉による感染を防ぐためであるというのは、さらに異常なことであり、まるで少女期の性交渉を奨励していることと同じである。
そもそも、HPVは、女性の約80%が一生に一度は感染するとされるが、自然に排除される場合がほとんどで、決して特別に危険なウイルスではない。
しかも、子宮頚がんについては、定期健診で早期発見して治療できるのである。突然にできるものではない。子宮頚がんに限らず、がんは基本的にまずは異形成という前がん状態となり、5年から10年かかって、徐々にできるもので、可変的な病変である。50%は自然治癒することもある。
そして、最も大きな問題は、「異形成」と「発がん(がんの発症)」とは明確な区別の定義がないことである。医師によっても判断に差異がある。従って、発がん者数の統計上の数値も信用性がさほど高くない。そもそも、子宮頚がん発症の原因は、その他のがんの場合と同様に、その発症のメカニズムが明確には解っていない。異形成(前がん状態)と発がん状態との区別も明確でない上に、前がん状態となっても自然治癒する場合が多く、また、発がん状態となっても自然治癒する場合もあるから、不可逆性(自然治癒不可能性)を基準として区別することもできない。それほど曖昧なものなのである。しかも、発がんの原因は、幼少時から継続的な性交渉経験や幼少期からの喫煙の習慣がある場合などの生活歴が影響することもあり、添加物を多く含んだ飲食物の摂取などの食事習慣も影響していると指摘され、発がんに至るのはHPVの持続感染以外の要因も大きいとされている。また、持続感染がどうして起こるのかについても解明されていない。そのため、総じて、がん治療は「対症療法」によらざるをえず、その決定的な予防方法も医学的に確立していないのである。素朴ではあるが、やはり、定期的検診による早期発見、早期治療が最もよいものである。
ところが、現在のところ、厚生労働省が製造販売の承認をしているのが英国のGSK製の「サーバリックス」だけであるため、専らこれが接種されているのであるが、外国では死亡例や重篤な副作用、アナフィラキシーショックが数多く報告されている。
そして、このようなワクチン成分が体内に取り入れる他の物質と反応して、がん化する危険も指摘されている。また、この子宮頚がん予防ワクチンと称するものには、強い副作用を起こすと指摘されているスクワレン(スクアレンsqualene)などが含まれたアジュバントがあり、これが不妊化させる危険のある異物であることから、このワクチンは断種(危険)ワクチンと言える。 このアジュバントはもともとペットの去勢・避妊効果のあるものとして開発されたものとされ(注3)、これを人間に投与すると妊娠ができなくなり、以降子供を生みたくとも、一切不妊治療ができない完全永久不妊症となる危険性があるとされる。
スクワレンなどを主成分とするアジュバントの危険性については詳細に後述するが、昨年、パンデミックの大騒ぎをしたいわゆる新型インフルエンザワクチンにもこのアジュバントが含まれており、断種ワクチンであると指摘されてきたが、マスコミはこれを隠蔽してきた。今回の「サーバリックス」においても、その危険性は報じられていない。
もし、ワクチンでがんが予防できるならば、素晴らしいことではある。しかし、強い副作用(副反応)などがあることの危険性を隠し、万能な予防薬であるかのように喧伝する製薬会社とその協力者によって必要のない薬を売りつけ、危険な薬を安全であるかのように偽って治療に使うことは、医療の目的を逸脱した「詐欺医療」である。これを政治家、官僚(厚生労働省)、製薬会社、医療機関が一体となって推進していることになる。
三種混合ワクチン問題や薬害エイズ問題で、副作用や薬害の危険性があれほど指摘されてきたにもかかわらず、「サーバリックス」の危険性をひたすらに隠し通そうとしているとしか思えない。
さらに、これ以上に危険な米国メルク社製の「ガーダシル」(Gardasil)が承認申請中であり、間もなく厚生労働省が承認するのではないかと噂されている。厚生労働省は、これまでの薬害事件の教訓からして、これを絶対に承認してはならないし、すでに承認されている「サーバリックス」についても承認を取り消さなければならないのである。
また、このHPV感染予防ワクチンを成人婦女に限って接種するというのではなく、性交渉のない11歳から14歳の女児を狙い撃ちして集団接種させる企ては、実質的には不妊化の危険行為を強制することであり、フリーセックスを奨励しているに等しい。予防効果もなく、死に至る副作用(副反応)があり、しかも不妊化の危険のある高価なワクチンであることについて詳細に説明することなく接種対象者の同意を騙し取ったとしても、それはインフォームド・コンセントがなされたとは言えない。危険を知りながら公費助成によって推奨する政府・自治体と接種関与者の行為は、接種によって明かな副作用(副反応)が起こり、場合によって死に至れば、傷害罪、殺人未遂罪、殺人罪に該当し、少なくとも業務上過失致死傷罪が成立する。また、公費助成して製薬会社に営業的利益を与えることは、占領憲法第89条に違反し、地方自治法第242条の住民監査請求、住民訴訟の対象(不正な公金支出)となることは明らかである。
では、このような不条理がどうしてまかり通るのか。どうして、このような事態となったのか。そして、今後どうすればよいのか。もはや一刻の猶予も許されないこの問題の連立方程式を解くには、平成21年春から始まった「いわゆる新型インフルエンザ騒動」から振り返る必要がある。