成犬から迎える時 | トレーナー金子真弓のhappy life with PUPS
May 17, 2015 19:07:29

成犬から迎える時

テーマ:トレーニング




殺処分ゼロ運動が盛んになっているというのにもかかわらず、

成犬を迎える選択肢が依然あまり知られていない現実。




あまりにも多くの日本人が子犬を迎えることばかりを考えているので、

少しだけ違いをご紹介しましょう。




子犬を迎えるには、かなりの覚悟を必要とします。


・運動を十分にさせられること。

子犬は生後4~5カ月までが社会化期と呼ばれます。

この期間はとにもかくにも子犬に様々な良い経験を積ませてください。

子犬の時期はあっという間に終了します。

そして適度な運動をさせましょう。

日本の犬は絶対的に運動不足です。

生後5カ月から迎える青年期にはエネルギーレベルが上がり、ホルモンも成熟します。

この期間の運動不足と刺激不足は様々な行動上の問題が出てきます。

疲れた若い犬との生活はある意味お互い幸せな時間なのです。


・食事の管理をすること。

成犬になれば一日2回の食事になりますが、成長期は3回必要です。

いつ2回に切り替えるかは個々の成長具合によって異なりますが、

少なくても生後6カ月頃までは小型犬も3回必要です。

適切な食事回数、適切な量、適切な食事は子犬の健全な成長に影響することは言うまでもありません。

多くのペットショップでは若い子犬を2回の食事にすでに切り替えてしまっています。

日中誰もいない家で3回の食事を与えられなければ子犬を迎えることができないことから、

だったら早い段階から2回に切り替えてしまおう、という考えですが、

これは子犬にとってとてもストレスのかかることなのです。


・子犬は成長期に合わせて行動変化がある。

可愛いだけの2~4か月の頃から、心身ともにオトナへ近づく青年期を迎えます。

この頃は人間でいうティーンネージャーの時代のようなもの。

本当に大変な時期です。

エネルギーレベルは引き続き高くなっていくため、

子犬の成長に合わせて運動量を増やさなければなりません。

また一番大変な青年期は管理と訓練をしっかりと施しつつ、

コミュニケーションの基礎をつくるべく関わりを多く持ちましょう。




上記に書いただけでも、子犬を迎えるには多くの覚悟が必要です。

時間に余裕がなければ迎えることは難しいでしょう。



では成犬はどうなのか。。。


人間は過去と未来を意識しながら生活を送っています。

人間以外の生き物は「今この瞬間」を生きています。

つまり、今この瞬間が自らにとって得か損か、で行動をするのです。

人間は今頑張れば後でその見返りを得られることを知っていますが、

他の生き物はこの瞬間の行動の見返りが後で発生する結果と結びついているなどと考えも及びません。

これが人間と他の生き物の決定的な違いです。


こうした点で考えると、人間が一番時間の使い方が上手ではないとも言います。

常に自らにとって最良の選択を望む犬たちは明日のことなど考えず、

今この瞬間を幸せに過ごしたいとだけ考えているのです。



成犬を迎えるのも子犬を迎えるのも条件は同じです。


新しく迎えた家族に様々なルールをわかりやすく教えてあげること。


今日から私たちがあなたを守る家族であること。

安心して寝る場所があること。

トイレの場所。

食事を新しい家族から与えられること。


などなど、ルールを少しずつ教えてあげましょう。

これは子犬も成犬も変わりません。


エネルギーレベルが高くない成犬は子犬ほどの運動は必要ないこともあります。

また健康上に特別な問題がない限り最初から食事は2回で大丈夫です。

トイレもある程度我慢できます。

最初から留守番できる成犬が多いです。

(子犬はトイレや食事のこともあり、最長3~4時間しか留守番させられません。)





成犬には何か大きな問題があって捨てられたのではないか、

と思われる方もいるでしょう。


センターへ放棄されたり、各愛護団体で里親を待っている犬たちのほとんどは、

犬自身には問題はなく、飼い主の問題で放棄されたケースなのです。


問題のない子犬や成犬などどこにもいません。


何も経験をしていない子犬は「真っサラ」ではありますが、

適切な扱いをしなければ家族がケガをしたり、

また他人を傷つける行動に展開することだって大いに考えられるのです。




わが家では成犬ばかり迎えていますが、どの子もとても愛情深い家族でした。



昔のデータを引っ張りだしてきましたが、

全ての我が家の保護犬の写真を見つけ出すことが困難だったため、

一部だけ紹介します!



私のセミナーに頻繁に登場するオリバー君。


わが家に来た時に3歳だった彼は前の飼い主が新築の家に引っ越すという理由で放棄されました。


この子はちょっと大きな問題があり、他の人に譲渡することが困難だったため、

私が引き取った子です。

介護状態に入っても家族をてこずらせることもありましたが、

家族が帰宅をするといつも階段を元気に降りてきて大きな身体と声で「おかえり~!」っと

大歓迎してくれるとても可愛いヤツでした。

大きな身体でノミの心臓をもったようなオリバー君でしたが、家族にはいつも甘えてばかり。

最期にリビングで息を引き取るまでそんなオリバーの姿が今でも印象深く残っています。




メグちゃん。

推定4歳頃に我が家に来ました。


最初はビクビクおびえてばかりいました。

しかし結構強い子で、当時わが家にいたジャックラッセルテリアと目が合うだけでケンカをしていました。

気の強さも人一倍でしたが、甘え方もとても上手でした。





右のチワワは前の飼い主が赤ちゃんが生まれるということで手放すことになったライムちゃん。


以前からいた右のチワワもいるし、もう一匹くらい保護してよ!

っと当時の関係者から半ば押しつけられて迎えることになった子です(笑)


メスのチワワの気の強さをしっかり持った子でした。

その代りトレーニングをすればいつまでも楽しんで付き合ってくれました。

食べ物に対する執着は我が家の子だったことが理由か、激しすぎるほどの食欲でした。





アイコちゃん。

10歳でわが家に来ました。

この写真は15歳頃のものです。

今まであまり愛情を受けてきませんでした。

終わり良ければすべて良し!っと考えているわが家ですので、

アイコちゃんと我が家で名付けた10歳のこの子は、

我が家に来たその日からお姫様扱いが始まりました!


だって10歳なのよ。何でも解禁!解禁!

ソファーもアイコ様専用シートが用意され、

他の先住犬を差し置いて優遇されました。


家族中に大事に大事にされわが家で天寿を全うしました。



ちなみに、我が家のように次から次へと様々な犬を迎えていると、

犬たちの関係もそれなりに自然と迎え入れるようになっています。


先住犬を優遇しなければならないというのは、

先住犬の今までの生活をしっかりと守り管理しつつ、新しい犬を迎え入れるということなのです。

特に元気な子犬を迎えた時には注意が必要です。

その溢れるパワーが先住犬を圧倒してしまったり、

家族の注目を子犬にとられてしまうと関係がうまくできあがりません。


また年齢で扱う順番を決めることが良いとも言われますが、

個々の犬と飼い主との関係が上手に出来上がっていれば、

さほど気にしなくても上手くやっていけます。





多いときには7頭の犬がいたため、移動も大変でした。





犬という人間と異なる生きものを家族として迎えいれるのですから、

どんな子でも時間と労力と努力とそして少しの経済力が必要になります。

子犬でも成犬でもトレーニングやコミュニケーションは最初にやらなければなりません。


しかし子犬にはそれ以上のエネルギー発散や3回の食事、そしてひんぱんにトイレ出しをする必要があります。


人間の手でその命を作り出され、人間の都合で捨てられ、そして人間の都合で若くして処分される命を救うという大きな役割の他に、

そこから得られる大きな愛情は子犬を迎えることと同じくらいかそれ以上のものにもなるのです。





若い子犬を迎える前に成犬の選択肢をもう一度検討してみてください。





( ̄ー ̄)









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