Château Giscours 2003 | ワイン好き夫婦のおうちワイン日記

Château Giscours 2003

中身が分かっている数本のワインの簡単ブラインド。


家飲みを主体にする我が家としては、本当に味わいを分かっているのかを測る指標が必要と思っていて、この簡単ブラインドは、まさにそれ。


しかし、簡単と侮ることなかれ。実は、結構外れているのです。


今回も懲りずにやってみます。今回もまた間違えるかもしれませんが・・・。




今回のお題は、ボルドー左岸2003ヴィンテージ3本。


選んだのは、


・ポーイヤック:シャトー・グラン=ピュイ=ラコスト2003 (格付け第5級)

・サン=ジュリアン:シャトー・ベイシェヴィル2003(格付け第4級)

・マルゴー:シャトー・ジスクール2003(格付け第3級)


です。


これ、結構難しいんじゃないのかな?だって、各シャトーの特徴を掴めている訳ではないし、詳細な知識もありませんし。ん、でもまあ、やってみますわ。


いつものように、Puligny夫がまずアルミホイルで巻いて、それを見ていなかったPuligny妻が、付箋を貼ってからワインを注ぎます。



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左からA、B、Cとします。


【A】

色は、深く濃い色合いのガーネット・ルビー。

香りに、強さはなく、スワリングするとやや焦げたような樽のニュアンス。

味わいは、酸もタンニンも中くらいよりも低めで、余韻はあまり長くない。味わいは薄めであまりぱっとしない。若干硬め。

※好みとしては3つの中で最下位。


【B】

色は、深く濃い色合いのガーネット・ルビー。Aとほぼ同じ。

香りは、スッとしたミント香。何となくしっかりとしたイメージの香り。スワリングすると芳醇でアロマティック。カシスやブラックベリー。ロースト香。

味わいは、やや高めの酸にタンニン。余韻は長め。しっかりとした構造を感じ、力強さのある味わい。

※これは最も美味しい。


ここで、Puligny妻から、これはジスクールじゃない?と・・・。


【C】

色は、深く濃いガーネット・ルビー。A、Bと似ていますが、こちらは少しリムが狭め。

香りは、芳醇。甘そうで柔らかそうな香り。粉っぽさ。スワリングすると、尖りのない香り。ブラックベリーのアロマ。

味わいは、まず甘さがきます。そして、柔らかく、しなやか。するすると入って行きます。余韻は長め。

※これは二番だが、一位に近接。



一般論として、


・ポーイヤック:堅牢な造り。マスキュリン。

・マルゴー:柔らかさ。フェミニン。

・サン=ジュリアン:ポーイヤックとマルゴーの中間的存在


というのがありますから、ああ、これは簡単だ。Cが最も柔らかく、甘い。これは定石通りならマルゴーだな、うん。


と、Puligny妻の「B=ジスクール」を覆します。


その他は、つまらないAがサン=ジュリアンで、一番美味しかったBがポーイヤックか。



【A】サン=ジュリアン

【B】ポーイヤック

【C】マルゴー





それでは、解答です。



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【A】サン=ジュリアン シャトー・グラン=ピュイ=ラコスト(ポーイヤック)

【B】ポーイヤック シャトー・ジスクール(マルゴー)

【C】マルゴー シャトー・ベイシェヴィル(サン=ジュリアン)

え、叫び がーん。



なぜ、一番甘いCがジスクールでなくて、ベイシェヴィルなのか・・・。



2003年ヴィンテージのセパージュを見てみると、


シャトー・グラン=ピュイ=ラコスト: CS72%、M26%、CF2%

シャトー・ジスクール:       CS60%、M40%

シャトー・ベイシェヴィル:      CS53%、M34%、CF8%、PV5%


となっています。グラン=ピュイは別としても、メルロ比率は、ベイシェヴィルよりもジスクールの方が高いくらいです。ああ、それなのに・・・。



2003年は誰もが知る非常に暑い年。ヨーロッパでは猛暑で死者も出ました。だから、ブドウはとても早く熟して、糖度が高くなる。


恐らく、ベイシェヴィルは、2003年のブドウの熟度が相当高かったのでしょう。もしかしたら、例年になく柔らかな味わいになってしまったのかも。ジスクールは、気候によらず、例年通りの味わいのワインを造ったのかもしれません。また、そういえば、ジスクールは、マルゴーと言えどもラバルド村にあり、他のマルゴーのワインに比べて力強いワインを造るのでした。


でも、この二つに比べると、グラン=ピュイの出来は今一つだと思いました。



とにかく、自分達が美味しいと思ったワインの順番は、


①ジスクール

②ベイシェヴィル

③グラン=ピュイ=ラコスト


でした。これって、格付けの順番と一致していますね。まあ、偶然でしょうけど。



ワイン好き夫婦のおうちワイン日記



Château Grand-Puy-Lacoste 2003 Pauillac

飲んだ日:2012.10.21

入手日:2007.12.3

購入店:エノテカ通販

輸入者:エノテカ

購入価格:\6,279

アルコール度数:13%

私達のお好み度: B+ (最高A++、最低C)

飲み頃度:今も美味しいけれど、あと5年後か。


Château Giscours 2003 Margaux

飲んだ日:2012.10.21

入手日:2008.10.29

購入店:エノテカ通販

輸入者:エノテカ

購入価格:\6,090

アルコール度数:13%

私達のお好み度: B++ (最高A++、最低C)

飲み頃度:今も美味しいし、あと10年後くらいまでよくなりそう。


Château Beycheville 2003 Saint-Julien

飲んだ日:2012.10.21

入手日:2007.12.3

購入店:エノテカ通販

輸入者:エノテカ

購入価格:\6,289

アルコール度数:13%

私達のお好み度: B++ (最高A++、最低C)

飲み頃度:今も美味しいし、あと5年後くらいまでよくなりそう。