成穂堂、白昼夢をみる? | レトロショップ成穂堂 (なるほどう)ケンの苦悩と爆笑の日々

成穂堂、白昼夢をみる?

昨夕のこと。

少し休憩しようと事務所のソファに寝転んだ。

ものの数秒で寝落ちしてしまったみたいだが、ここからが不思議。

どうもそのおかしな体験をした。

僕は微睡むように天井を見ていた。・・・つもりだ。

と、足元に人の気配を感じた。

目をやるとそこには鮮やかな花柄のワンピースを着たお嬢さんがいた。

見知った顔なのに誰だか分からない。

ただ、とても懐かしい人だという事だけは分かる。

僕に何か話しかけているのだけど、うまく聞き取れない。

聞き覚えのある優しく穏やかな声だった。

「あなたはだれ?」と言おうとした時、

「kenさーん、荷物ですよ」と、遠くで声がした。

そこで、ハッと現実に戻った。

よたよたと事務所の扉を開けて店の入り口に行くと、宅急便の女性ドライバーさんが笑っていた。

「その顔、寝てたんちゃいます? はい、荷物」と。

どうも二度ほど声を掛けてくれていたみたいだ。

お嬢さんの声はドライバーさんの声だったという事か?

受け取った荷物を抱え、事務所の扉をそっと開けてみた。

当たり前だけど、そこには誰も居なかった。

やはり夢だったのか・・・

だけど確かにそこにいたんだよな。

勿論、疑う余地もなく夢だったのだが、お嬢さんの気配は現実そのものだった。

ひょっとすると、僕は起きている状態でこのような幻影をみたのか?
 
所謂、白昼夢だったのかも知れない。

ややもすれば、現実なんて何処にもなく、全ては自分の脳が作り出している幻なのかも知れない。

事務所でこのブログを書いているのだが、今もその時に感じた懐かしい空気が、薄らと漂っているような気がする。