PTSDケア(6)−しっかりして見える子にも目配りを | いじめPTSD快復・百世の大丈夫!あなたがもっと輝く方法

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いじめ被害で裁判勝訴した、PTSD経験者です。

人間関係で嫌な思い出や経験があると、
人づき合いに消極的になったり、
自分を抑えてしまいがち。
けれども、あなたは本来の力をきっと取り戻せます。

「涙を、笑顔に」一般社団法人メンタルサポート・ジャパン

311東日本大震災からもうすぐ2年を迎えます。
PTSDの「具体的な対処法」や「サポートの仕方」を、
Niftyで連載したシリーズ(12回)を転載します。

PTSDを全体的に知りたい方は、こちらをどうぞ。
スライドシェア「PTSDのしくみから快復法まで」約1500views
http://www.slideshare.net/eikomomose/ptsd-14361340

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$百世安里のPTSD、トラウマのケア
震災後まもないころ、保育園の園児たちが余震と寒さにふるえながらも誰一人泣かなかったという新聞記事がありました。
5歳にも満たない小さな子どもたちであっても、大きな危険に直面すると、
泣くという「感情の放出」よりも、自分を守るという「緊急防衛の本能」が優先するんですね。

そして緊急の時期が過ぎると、出てくるのが・・・

・指しゃぶり、おねしょ、ぐずるといった「赤ちゃん返り」
・ボーッとする、落ち込む、イライラするといった状態
・大人にまとわりつく、はしゃぐ、地震遊びなど

夢中で守ってきた気持ちがゆるむとともに、体によみがえってくる恐怖や不安の感覚。
その体感にどう向き合って良いかわからず、周囲の大人に助けを求めているのが赤ちゃん返りです。いわば、「自分の方を見て」というSOSサイン。

また、地震遊びなどは、自分に起きたこと・感じたことを、再確認しているともいえるでしょう。
他にも、再体験・麻痺・回避・過覚醒といったPTSDに近い兆候も出てきます。

■SOSを出さない子たちもいる

こういった子どもの様子に接すると、大人は心配になりますが、
感情が出てくるのは、むしろ良いこと。
というのも感情を出さないでいると、抑え込んだ気持ちが心の底にトラウマ(心の傷)として残ってしまいやすいからです。

ここで私たちが見逃さないようにしたいのが、一見しっかりして見える子どもたち。
中には、赤ちゃん返りもなく、避難所で積極的に手伝い、不安なそぶりが見えない子もいます。
すると、大人の目からは「しっかりした子」「強い子」といった風にとらえがちです。

もちろん、地震や津波の被害には個人差が大きく、それほど怖い思いをしなかった場合なら良いのですが、もっとたいへんな人もいるからと、遠慮してガマンしている場合もあるかもしれません。
たとえば、兄弟の中で年上であったり、避難所で同居する子どもたちの中で年長で、年下の子たちの世話をしていたり。
また、家族が亡くなった、家族が病気を抱えている、高齢の家族がいる場合など。

すると、子どもながらにも「自分がしっかりしなくては」と考えがちなんですね。

■まだ非常事態という認識がブレーキに

前回、「PTSDには時差があります」というお話をしました。
感情は、恐怖のフタがとれた後に出てくる。
つまり、フタがとれるまでは、感情にブレーキがかかった状態です。

このブレーキがはずれる=安全だと感じる時期はどんなときでしょうか? 
まずは緊急防衛がゆるみ、ある程度の安全が感じられる時期に、
赤ちゃん返りなどの症状が出てきます。

しかし、ほかの子どもたちや家族の手助けをして、もっとたいへんな人がいるからとガマンをしてしまったら、ブレーキがゆるみにくくなってしまいます。
なにより避難所や仮設住宅での生活は、被災以前の生活とは大きく異なります。
衣食住がそれなりに満たされてきても、「以前の生活とは違う」という思いはどこかにあることでしょう。
すると、心の底には「これはまだ非常事態なのだ」という思いも潜んでいるはずです。非常事態だという認識は、自分の感情を出すというニーズに対して、ゆるやかなブレーキになり続けます。

■以前の生活を受け継いでいる感覚を

しっかりした子どもたちは、時間のギャップが大きくなればなるほど、
感情がよみがえって来たときに、「なぜ今ごろ?」と悩みや苦しみを抱えがちです。

ですから、なるべく気持ちを吐き出せるよう、こまめに話を聞いてあげましょう。
その中で感情が揺れ動く様子が見えたら、ぜひ気持ちを受けとめてあげてください。

そして、なるべく以前の生活の中でくり返し行ってきたことを意識的に取り戻すと良いとされています。
つまり、なんらかの形で「これまでの自分の生活やペースが戻ってきた」と感じてもらうことです。

それは、非常事態と認識するブレーキをゆるめてあげることにつながります。
たとえば、毎年恒例の地域の行事ですとか、神社のお祭り。
そこに参加すると、自然に楽しい日々が思い出されてくるでしょうし、
来年もまたやってくるという希望が生まれます。

震災の前と後でまったく分断されたのではなく、
避難している今も、以前の生活の一端をきちんと自分の中に受け継いでいる。
そしてこれからも続けることができるという「未来への期待」を取り戻していってあげましょう。

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