心のケア(2) -どんな症状が起きるか | いじめPTSD快復・百世の大丈夫!あなたがもっと輝く方法

いじめPTSD快復・百世の大丈夫!あなたがもっと輝く方法

いじめ被害で裁判勝訴した、PTSD経験者です。

人間関係で嫌な思い出や経験があると、
人づき合いに消極的になったり、
自分を抑えてしまいがち。
けれども、あなたは本来の力をきっと取り戻せます。

「涙を、笑顔に」一般社団法人メンタルサポート・ジャパン

3月よりほぼ隔週で連載してきましたネット記事を
こちらに転載いたします。
被災地の方々の快復を願ってやみません。

2011年4月4日up
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あなたが怖い映画を観ているとき、体はどんな反応をするでしょうか?
主人公が襲われたりすると、ドキドキして神経が張りつめ、体がこわばりますね。
これは防御のための正常な反応です。
危険を感じると、体は否応なく反応してしまいます。

前回、PTSDの診断基準には
(1)再体験、(2)回避や麻痺、(3)過覚醒があることをお伝えました。

大きな被害を受けると、誰でも神経が張りつめます。
映画なら2時間ほどで終わりますが、現実は悪夢のような状況から覚めないまま。
その恐怖は心に張り付いて、なかなか離れません。
それがいわゆるフラッシュバック「(1)再体験」です。

寝ている間もうなされたり、事件を連想させるようなモノや場所からパーッと記憶の引き金が引かれます。
たとえば津波にのまれ、命からがら助かった場合、海を見ると無意識に思い出してしまったりと、恐怖がありありとよみがえってきます。
それは、波にのまれる浮遊感や息の苦しさといった体感も含めて記憶がぶり返すのです。
こういったフラッシュバックを避けて、連想させるものに近づかないようになるのが「(2)回避」です。

一方、常に自分の身を守る非常事態が続くとどうなるでしょうか?
神経を張りつめれば張りつめるほど、
体の他の部分へ使うエネルギーは当然まわらなくなるでしょう。
たとえば徹夜で働き続けると、頭がボーッとしませんか。
しかし、それでも自分を守らなければならない。

すると、体のさまざまな部分が機能しなくなってきます。
暑さ寒さといった体感が失われたり、呼ばれても返事ができない、
ヒフをつねっても痛みをあまり感じなかったりと、全身の反応や感覚が鈍くなってしまいます。
これが「麻痺」です。

今回は余震も数多く続きました。
その度に安全を確かめ、避難を考えなくてはならなかったでしょう。
この緊張感が続く状態が、「(3)過覚醒」

常にアラームが鳴りっぱなしの臨戦防御の状態といったら良いでしょうか。
症状としては、極端な不眠がずっと続いたり、意識が高ぶった状態が続いたりします。
本人は意識がハッキリしているのでしっかりしていると思いがちですが、
決して体や心に良い状態ではありません。

阪神淡路大震災を振り返ると、風の音など、
ちょっとした物音に敏感になった方がたくさんいました。
これは(1)再体験や(3)過覚醒の症状で、
被災する以前はまったく気にならなかった音が気になるようになってしまうのです。

また一見、奇妙な行動をとる場合もあるでしょう。
たとえば、こんな事例が記録されています。

地震でケガ一つなかった老夫婦が、玄関の扉が壊れ、近くの小学校へ避難。
扉を修理して自宅へ戻ったあとから、妻が奇妙な行動をとり始めました。
タンスの引き出しをすべて引き抜いて畳の上に並べる、
湯のみを畳の上に横倒しで置く、などです。

その理由は・・・
なんと「普段から引き出しを出したり、湯のみを倒しておけば、地震になっても落ちて壊れることはない」とのこと。対処に悩んだ夫は、精神科へ相談に行きました。

専門家に相談したことで、妻にはPTSDの症状が出ていて、自分では制御できないほどの不安や警戒心からこういった行動をしているのであり、正常な反応であることが伝えられました。
その後、かかりつけ医から睡眠薬をもらい、不眠を解消するうちに、徐々に解消していったということです。

もしもそこで「何をやっているんだ」「いいかげんにしろ」と怒鳴ってしまったら、
妻の症状はさらに長引いたかもしれません。

生死に関わらない軽い被災であっても、このようにさまざまな心の症状が現れます。
東日本大震災で被災された方々と接する際も、常識とは違う心の状態を、ゆったりと受けとめ寄り添っていきたいものです。

*参考文献『PTSD 人は傷つくとどうなるか』日本評論社
  岩井圭司 兵庫教育大学教授・医学博士 (共著)

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■元のリンク 
http://papaswitch.nifty.com/blog/2011/04/0404.html

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