第80回 がんと共存する方法 | [粒子線治療][陽子線治療][菱川良夫] 名誉センター長のこばなし ~がんから学ぶこと~

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一般社団法人 メディポリス医学研究所
メディポリス国際陽子線治療センター 名誉センター長
菱川良夫による講演からの小話。


テーマ:
ある女性から「母のがんの治療について相談をしたい」と連絡がありました。

内容は以下の通りです。


十数年前、母の体にがんが見つかりました。
それから間もなく、抗がん剤と外科手術を併用した治療を受けました。

手術から数年がたち、転移が発見。
それから抗がん剤による治療を継続してきましたが、最近になり抗がん剤が効かなくなってきており、主治医からは「もってあと1年...」と言われてしまいました。

そこで、がん治療の専門家である先生を頼って相談に来ました。


とのこと。


この患者さん(お母さん)は、超高齢の患者さんでした。
また、がん自体に抗がん剤への耐性ができてきた為、 抗がん剤も効かなくなってきたのでしょう。


私は、今までの経験から「何もしないこと」を勧めました。


このアドバイスを聞いて、この女性は大変驚いた様子でした。
がん治療を専門にしている医師から「何もしない治療」を勧められるとは思ってもいなかったようです。


このやりとり、実は3年前(2010年)のお話です。

引き続き、その後どうなったかをお話ししましょう。


アドバイスから1年後の2011年 夏。
患者さんの肺には水がたまるようになっていましたが、対処療法として水を抜いてもらうことで大事には至っていませんでした。

この時、主治医からは「お正月を越すのは無理かもしれません。」と言われたそうです。


しかし、諦めることなく 水がたまる度に対処療法を受けていくうちに、水が増えなくなり、日常生活を普通に営めるようになりました。

そうして、主治医から難しいと言われていたその年のお正月も無事に越すことができたのです。


2012年には「最後の旅行、最後の親孝行」ということで、一緒に大好きなハワイへ行かれたとのこと。

帰国後に受けた検査では、それまで高かった腫瘍マーカーが下がっていたとの報告を受け、私も驚かされました。


今も変わらず元気に過ごされているとのことなので、最後の親孝行はまだ少し先になりそうですね。


この患者さんの特徴は、次のようにまとめられます。

1.超高齢
2.性格が明るく、素直
3.超高齢者だが、おしゃれを楽しんでいる
4.人との会話を楽しんでいる
5.家族を愛し、家族からも愛されている
6.家族に対して感謝の気持ちを忘れず、しっかりと伝えている


何もしないことは、がんと共存すること。

がんが悪さをしなければ、予想をはるかに超えて共存することが出来ます。
その為には、この女性のように、明るく、日々の生活を楽しむことが大切だと感じさせられたお話でした。

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