伝言を聴いたら
居てもたってもいられなくなって
心配かけちゃうだろうなと思ったけど
外に出た
渋谷から数分のこの街は
色んな気持ちを思い出す匂いに溢れている
秋と冬の間のこの匂いと
どうしても歌いたかった気持ち
いや、歌いたかったんじゃない
多分 何かはち切れそうなモノを
外に出したかった
電話をかけ ピアノの前に座る
電気を使わないで音を出すのは久しぶりだ
叩いたEの音は半音高く聞こえ、耳と感覚の衰えを感じた
ここから何を歌おう
10年も前に苦しくて紡いだ歌を
歌詞も疎らに歌う
前よりはマシになった歌も
この容赦ない鍵盤の音量がかき消して
声を出したら少し
気持ちが落ち着いたのかもしれない
10年前は
こんな気持ちを
こんなどうしようもない夜を
歌っていたななんて
フッと思い出して 笑った
一曲出来る程ではなかったが
こんな気分は久しぶりだ
外に出て
またこの街で独り
なんだか はるかに孤独を感じている
この風の匂い
このどうしようもない夜の
孤独も 少しの期待と 引き返せないという意地も
もしかして
こんな気持ちだったのかな
って
なんか そう思ったんだ
此処から キミに歌う 白い流星
闇のような空が流してた涙
星屑集めて 届けと歌う
最高に僕らしい 星の光