PT・OT・ST学生のための就職先の選び方 | 理学療法士SMILEの勉強生活

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理学療法士である私SMILEの日常を、仕事中心に綴った日記です。
国家試験や主催勉強会の情報も発信しています。

学生さんに向けて2~3年前に書いた内容ですので、ちょっと時代遅れの内容があるかもしれませんが、少しは参考になるかと思います。

 

※長文になりますのでご注意ください。

 

 

就職先選びは非常に悩むものです。

 

その理由は単純です。

 

選ぶポイントがたくさん存在しているからです。

 

おそらく最も多い就職先の選び方は、ただただ特に理由もなく、

 

「いろいろな患者さんがみられるから、総合病院が良い。」

 

非常に多いと思います。

 

そんな漠然とした理由で選ぶことは、私は間違いであると思います。

 

もちろん知識も経験も少ない学生さんに、このようなダメ出しをすることは酷だとは思います。

 

ですが、そのような理由で就職先を選んで欲しくはありません。

 

理由は簡単。

 

あとで後悔するからです。

 

総合病院勤務のセラピストの離職率。

 

学生さんが考えている以上に高いと思います。

 

その証拠に、いくら病院や施設の事業が好調だからといっても、毎年毎年何名も求人募集はできないハズです。

 

おそらく毎年~数年のペースで数名が残り、数名が辞めていく。

 

その繰り返しであると思います。

 

なぜそのようなことになるのかは、また別の機会に書きたいと思います。。。

 

 

ただし!

 

もう一度言いますが、明確な目的があれば総合病院でも良いのです。

 

ただただ漠然とした就職理由は、自分のためにも患者さんのためにもならないと思います。

 

確かに総合病院だからこそ、自分のやりたいことが明確になるというケースもあるとは思います。

 

しかし、それでは時間の無駄になることも多い。・・・ということを覚えておいてください。

 

 

もちろん、「勉強になる」という意味ではどのような就職先でも一緒です。

 

そもそも勉強はどのような就職先であってもできます。

 

逆を言えば、大きな病院であっても自分にやる気がなければ勉強はできません。

 

これは間違いないです。

 

大事なことは環境的な要因よりも、自分のやる気です。

 

大病院においても、自身で積極的な勉強ができないセラピストもたくさん存在します。

 

私の思う就職選びのポイントの1つは、

 

自分が就職先で何をしたいのかを明確にすること」です。

 

当たり前のことなのですが、学生さんにとって案外これがわからない方が多いです。

 

例えば、スポーツ分野の患者さんをたくさんみたい。

 

中枢をみたい。

 

訪問リハがしたい。

 

小児がみたい。

 

まずはこんな感じで良いと思います。

 

そこからさらに掘り下げて、どのような中枢疾患が多く集まる施設が良いのか。

 

そのような感じで病院を調べることも良いでしょう。

 

診療科目や病床数、施設基準、オペの実績数、設備の充実度、その分野の権威の先生が在籍するなど。

 

病院の歴史や口コミなども調べてみましょう。

 

次に、就職先選びの重要な要素に「給与」があります。

 

セラピストとして働くことも重要ですが、それ以前に自分自身が生活していかなくてはなりません。

 

自分の生活がままならないのに、患者さんの生活の手助けができるわけがありませんからね。

 

例えば就職を機に一人暮らしをするのか、実家から通勤するのか。

 

それで掛かる費用は大きく異なります。

 

お金を貯めたいのならば、間違いなく実家から通うことをお勧めします。

 

もちろん、実家にいくらかお金を入れると考えても、一人暮らしをするよりは掛かりませんからね。

 

給与は貰えても、実際は毎月社会保険料(健康保険、厚生年金、雇用保険)や所得税、住民税(市・県民税)などを天引きされます。

 

つまり、求人広告などに掲載されている給与額(額面)と、実際に使える「手取り」は大きく異なります。

 

例えば月に総額25万円ぐらい給与を貰ったとすれば、上記の社会保険料や税金などで少なくとも毎月5万円前後は引かれると予測できます。

 

つまり、手取りは20万円を切ります。

 

住む場所などにより税金額などが異なるので、一概には言えませんが。

 

また賞与(ボーナス)についても良く確認しましょう。

 

一般的には夏と冬に2回支給されることが多いです。

 

そしてその額は、例えば「基本給の4ヵ月分」などと表されます。

 

つまり、基本給が20万円ならば、賞与額は夏と冬を合わせて80万円ということになります。

 

ただし、当然ですがこれも額面です。

 

実際には社会保険料や税金などで何十万円も引かれ、手取りは少なくなります。

 

求人票を見たときに、基本給と賞与が何ヵ月分になっているのかをしっかりと確認しておく必要があります。

 

賞与5ヵ月分と記載されていても、基本給が10万円では、実際は50万円になります。

 

逆に賞与が3ヵ月となっていても、基本給が20万円であれば、60万円になります。

 

各種手当により、給与の総額ばかり気にしていると、損をしてしまいかねないので注意しましょう。

 

手取りの額がおおよそわかっても、さらにそこから家賃や光熱費、食費などたくさんかかります。

 

奨学金や年金などもできるだけ早く返さなくてはなりません。

 

それを考えて、独身寮や社宅、家賃補助のある就職先を選ぶことも一つの選択肢です。

 

食事補助もある病院もありますよね。

 

通勤手当なども良く確認しておきましょう。

 

また、講習会参加への補助についても確認しておくと良いでしょう。

 

とにかく・・・

 

就職後の自分の生活を具体的にイメージしてみましょう。

 

どの程度、毎月お金が掛かるのかを意識するのも、就職先選びには重要です。

 

 

最後は、就職先選びで最も重要な要素であるとも言われる「人間関係」。

 

給与以上にシビアな問題になりかねないのが、この人間関係でもあります。

 

もちろん、この仕事でなくとも、どのような業界でも重要視されています。

 

しかしながら厄介なことに、人間関係は入職してみないとわからないという問題があります。

 

もちろん、職場見学やその職場の評判を聞くことはありますが、やはり入ってみないとわからないという事がほとんどであると思います。

 

職場見学時に、ストレートに「人間関係はどうですか?」と聞いても良いのですが、なかなか聞きにくい質問であるとは思います。

 

職場に知り合いが居るなどのコネがあるのであれば、それを上手く利用しましょう。

 

その職場の人間関係は、その職場に居る人でなければわかりませんから。

 

ただし、コネで入職するとそのコネが原因となり、辞めにくくなるという傾向がありますのでご注意ください。

 

就職すると、社会には様々な人間がいるのだとわかります。

 

職場で上司や先輩から指導を受け、そして先輩や同期、後輩などと共に切磋琢磨しながら成長できる職場であれば素晴らしいと思います。

 

もちろん、「慣れ合い」ではなく「切磋琢磨」できる環境が理想です。

 

しかし、実際にそのような職場は少ないと思います。

 

だからこそ、このブログを読んでいる方には自らが改革していくという志を持って頂きたいと思っています。

 

とは言え、就職後すぐに出しゃばる様なマネをしてはいけないとは思いますけどね。

 

でも、セラピストとしての結果を出し続けられれば、職場の環境をコントロールできる立場になれる日も遠くはありません。

 

少し話が脱線しましたが、いずれにせよ就職先での人間関係は大切であり、良好な人間関係は最終的に患者さんへの利益にも繋がります。

 

そのような患者さんの利益に繋がる職場にできるイメージ、ビジョンが湧いてくる就職先が良いと思います。

 

 

セラピストとして実力や実績があれば、ある程度周囲は味方してくれますし、何より患者さんから頼りにされます。

 

そして、その繰り返しにより、周囲からの信頼は生まれます。

 

結局のところ、希望の就職先との繋がりが何もなければ、入職してみなければ人間関係がどうなのかはわかりません。

 

だからこそ、人間関係においてはあまり心配し過ぎず、セラピストとして働き、患者さんの役に立つことを最優先に考えましょう。

 

セラピストとしての力を存分に発揮できる環境を自分なりに考えましょう。

 

 

 

【将来を見越す目を持つ】

 

例えば、2025年までに全国の医療機関の病床数を1割削減するというお話。

 

特に急に決まった訳ではなく、結構前から話はありました。

 

単純比較はできませんが、アメリカなどの方が入院日数が短いため、全体の病床数も少ないと言われております。

 

一方、日本の方が入院日数が長い傾向にあるため、病床数が多いという側面もあるようです。

 

従って、医療費もよりかかってしまう傾向にあります。

 

もちろん、保険制度の違いも大きいとは思いますが。

 

いずれにせよ、今後病床数は減ります。

 

また、入院できる日数もどんどん短くなります。

 

リハ関連の診療報酬もさらに削減されていくかもしれません。

 

大義名分あると思いますが、とにかく医療費削減が目的です。

 

で、可能な限り早く退院してもらって、後は在宅医療に切り替えって話です。

 

まぁそれは置いておいて、病床数が減るということは、入院できる患者さんは今より減ります。

 

色々な要因が絡み合ってくるので単純な予測にはなりませんが、病院での入院患者さんを担当するセラピストの需要は、今よりは減ると考えられます。

 

※「入院数や入院人数が減るから、病院のセラピストの需要が減る」という単純な構造ではないですが、いずれにせよ入院担当のセラピストの需要自体は増えないと考えられます。

 

ただ、給与などはさらに減って行くかもしれません。

 

※私の印象ではありますが、この10年間だけをみても、給与水準は低下し続けているなと強く感じています。

 

それでも、病院での需要がなくなることはないと思いますし、高齢社会になる訳ですから、当面の需要はあります。

 

10年後の2025年には、団塊の世代が全員後期高齢者(75歳以上)になりますし。

 

ですが、その後(十数年後)は高齢者が次第に減っていきます。

 

そして、日本人の人口も減っていきます。

 

いずれ2040年問題も迫ってきます。

 

長い目で見た時にどうしていくか。

 

将来的な自分の生活(ライフプラン)なども考えなくてはいけません。

 

それらも見越してどのように行動していくのか。

 

そんな視点も就職先を選ぶ際には持って欲しいなと思います。