「リスキリング」に対する個人的見解 | Σigma のブログ~ 恋愛詩上主義 ~

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今後成長の見込まれるデジタル分野への労働移動を促進させる「リスキリング」が話題となっている様だ。
嘗ての騎士や武士がスーツに身を包み、刀鍛冶が包丁に鞍替えする程の時代の転換期なのだろうか、今は。

それにしても自動改札やセルフレジなどの台頭によって
それまでその職にあった人達の仕事が奪われて…それらを単調な仕事と感じやり甲斐を求めてステップアップできる人は良いが、仕事にさしてやり甲斐を求めず、単調な作業の繰り返しでお金が貰えるなら、と考えていた人は少なからず居たと思う。僕もその一人だった。嘗て通っていた大学でアルバイトをしていた時には、出欠票を数えたり講義前に資料を教室に運んだりするだけで結構割りのいい給金を貰えていた。
誰もが皆すぐに適応できる訳じゃない。況してそうやって機械に取って代わられた職種に果たして人員が本当に不要だったのかを考えると、あながちそうでも無い気がする。人は柔軟な対応ができるし、何よりそこには「心」があった。先日、地元の商店街を訪ねたが個人店は顔馴染みになるから親身になって応対してくれるし、お店の判断でまけてくれる事だってある。嘗て昭和の商店街で繰り広げられたであろう光景がまだ残っているのだ。

「リスキリング」によって恩恵を受ける人は少なからず居てそれはそれで喜ばしい事かも知れないが、
それこそマイノリティーの人達の存在を無視するかの様に世の中が「何か」に一斉に舵を切ることの恐ろしさを僕はひしひしと感じている。

人は心の何処かで温もりを求めている筈なのに…何だか寂しい。