こんにちは。

ご訪問いただき、ありがとうございます。

前に、スキーマ療法創始者、ジェフリー・ヤング氏のインタビューを載せましたが、ちょっと上級者向けで、初心者にはわかりにくいところもあったかと思います。


もっとわかりやすいインタビューがありましたので、翻訳します。





ISST〈International Society of Schema Therapy〉のサイトに載っていたものです。


海外にはスキーマ療法の団体がいくつもあって、私にはどこが本家なのかよくわからないのですが、


ここはヤング氏とつながりがあるようですし、


名前の通りインターナショナルにトレーニングを行なっていて、日本のカウンセラー伊藤絵美さんも、こちらでトレーニングを受けられたようです。


※ 筆者はスキーマ療法の関係者ではなく、この記事もネット上に公開されているものを勉強のために私訳(試訳)したものであり、学問的正確さは保証しかねます。正確に知りたい方は、下記のページで原文をお読みください。


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長いので、何回かに分けます。


第一回は、

他の療法との違いについて。

精神分析との違い

認知療法との違い

認知行動療法との違い


なぜか、タメ語の口語ふうになりました(笑)


改行は、読みやすさを考慮して、こちらで入れました。


インタビュアーは、Eckhard Roediger氏。


では、どうぞ。


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ジェフ、スキーマ療法(ST)を、他の心理療法と違うものにしている本質的なところは何だと思う?


STが他のセラピーと違う一番の特徴は、STが真に統合的だということだ。すべてのセラピー・モデルはそれぞれ強味を持っているけれど、でも、他のほとんどのセラピーが、主に1つか2つのモダリティしか使わないんだ。STは、概念的にもテクニックの点でも、より広範だ。


精神分析と比べてみると、STも同様に「深く入っていく」。そして、人々の気づきの外にある感情や考えに焦点を当てる。けれど、STはそれを、もっとずっと積極性な方法でやるんだ。


それに、もっと多くのストラテジーを使う。STは、患者をどのようにアセスメントするか、セラピストをどのように中核テーマに導くかについて、より構造化されている。


典型的な分析家は、もっと(患者から)切り離されていて、ニーズを解釈する。一方、STのリ・ペアレンティングでは、患者のニーズの多くを満足させる。


・・・・・


認知療法(CT)と比べて違いを見るなら、それはほとんど正反対だ。どちらも非常に積極的なセラピーだが、CTは典型的に、完全に「合理的」で、実際、患者にネガティブな感情を抑圧するか取り除くことを教えようとする。


私たちが長期に患者とワークするときは、セッションの中で情動を呼び起こそうとする。そしてそれがどこから来るのか、理解しようと努める。


それに、STはもっとずっと深く入っていく。CTでいうコア・ビリーフは、私たちがスキーマと呼ぶものほど「コア」じゃない。


私たちが強調する子ども時代のニーズはすべてアタッチメント理論に由来していて、CTのどの理論とも非常に違っている。STは発達理論を持っているが、CTはそうではない、というのが私の見方だ。


では、STはやはり認知行動療法(CBT)に近いメソッドだと、あるいはCBTからから発展したと考えてよいのだろうか?


私の初期の訓練によるバックグラウンドは、CBTにある。だからそれ(CBT)は今も、いろんなふうに、STの中に存在している。だが、それほど明確ではないだろう。


セラピストが積極的に変化をもたらそうとする、高い積極性のレベルは、CBTの伝統と多くの部分で共通している。


私たちは、セラピーの最初には、起源に遡るための情動的なエクササイズをするが、アセスメントをした後、セラピーの中頃から終盤にかけてのフェーズでは、認知行動的手法を多く使う。これらは、患者がエビデンスを見るのを助け、助言をし、新しい行動を提案することを含む。


しかし、私たちは、CBTのテクニックをそれほど構造化された形では使わない。私は普通、患者に自動思考を書き出すようにとは言わない。私は患者に、それ(スキーマ)がどのように、人間関係やセラピーの中で起きていることを勘違いさせるかを示すために、「見捨てられ」といったスキーマの名前を使う。


私たちは、セラピーの中で必要になったときはいつでも、情動的なテクニックを重視するし、治療的な人間関係は、CBT に比べて、ずっとずっと、近いんだ。


つづく…



This is a revised transcription of an interview via internet on December 30, 2008. The interviewer is Eckhard Roediger, the current Treasurer of ISST.



原文はこちら ↓


ヤング博士インタビュー



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