必殺エモモモモ7 下北沢Flores Loft 2024.7.12
アイドル文化、秋葉原の色合いを大切にしながら、ライヴの楽しさを全身で伝えるグループ。必殺エモモモモ7のライヴは、理屈を抜きにして、この瞬間をとことん楽しもうという活気で溢れている。
楽曲を軸としつつ、カラフルなパフォーマンスを見せるメンバー、アトラクションのように観客も参加できる演目、エネルギーをぶつけ合うライヴ感、そしてメンバーへの試練の如く用意される様々な企画。あらゆる要素を内包する総合エンターテイメント・グループであるのは間違いない。
グループは5月より、ももんち氏が正式加入した。ももんち氏は以前から必殺エモモモモ7のファンとして知られており、ファンとして見た客観的な視点、メンバーとして見た内側の視点と、両方の角度でグループを語れる稀な人物である。
進化を繰り返しながら歴史を作り上げて行くグループ。今回は、下北沢Flores Loftで行われたライヴの模様を書きたい。下北沢駅から徒歩1分ほどの場所にあり、入場すると本格的なバー・カウンターがある。
そこを抜けるとライヴ・フロアに。舞台を正面にするとスタンディング・スペースには奥行きがない分、ステージとの距離が近い。アーティストとの親密度が高い会場と言える。本公演は4マン・ライヴで、必殺エモモモモ7は20時10分からライヴを行った。
定刻になるとオロナミンゆい氏をはじめ、のあぴえん氏、夢咲リリ氏、限界突破なの氏、ももんち氏が登場。のあぴえん氏は、アイドル4周年を迎えたらしい。そういった意味でも記念すべきステージだ。
1曲目「ヤンデレボリューション」に突入。メタリックでありながら、ファンキーな要素もある楽曲。アップテンポな曲調に乗って場内は、一気に盛り上がった。本曲の特徴は中盤である。
メンバーが「手拍子!」「前に詰めろ!」「肩を組め!」と観客を煽り、リズムに合わせてフロアのファンが左右、前後に移動する。その光景たるや運動会のようだ。観客参加型の演目で一体感を持ってエンディングを迎えた。
タイトル・コールから「必殺エモーション」へ。メンバーの動きに合わせ、フロアでも2ステを踏むファンの姿があった。火に油を注ぎ、更に炎が燃え上がるような盛り上がりとなった。爆発力のあるパフォーマンスと曲調である反面、リズムが展開し起伏に富んだ構成である点も見逃せない。
2曲歌って「必殺シャキ~ン!エモモモモ7です」と伝統的な挨拶を行った。次の曲は「アンドロイド」。ゆったりとしたギターのコードが場内を包み込み、夕暮れ時を連想する照明効果の中、メンバーが切々と歌を披露。
エネルギーが炸裂する曲から、じっくりと聴かせる曲まで、グループが持つ音楽性の幅広さを再認識する。ラストはメンバーが中央に集まり、ポーズを決めるフォーメーションで終了した。
続くは「ハートフライト」。ロック・テイストなナンバーに盛り上がりを見せながらも、歌詞はメッセージ性が強い。歌詞と曲調、そしてメンバーのパフォーマンスが共鳴し、壮大なスケール感を放っていた。
「おね。」は視覚的にも印象に残るシーンが多い1曲。冒頭の歌い出しを経てリズム・インすると、メンバーが「走る」とコールしながら振り付けを行う。誰でも真似できる動きに、フロアは振りコピの嵐に。
サビのメロディは皆で一緒に歌えるキャッチーなパートが設けられ、頭上で手を振りながら観客も歌で参加。最後はメンバー全員が床に正座し、深々とお辞儀をするお馴染みの振り付けで締め括られた。ラストはパンキッシュな曲調の「真っ暗な闇の中で」が披露されている。
これを書いている現在、必殺エモモモモ7は浅草VAMPKINにて「全曲新曲ライヴ」の開催が決まっている。しかしながら、動員数によっては披露される新曲が減って行くという興味深い企画の公演だ。用意された新曲が無事に披露されるよう、情報をチェックして会場に足を運ぼう。
セット・リスト
①ヤンデレボリューション
②必殺エモーション
③アンドロイド
④ハートフライト
⑤おね。
⑥真っ暗な闇の中で