1 | 2 | 3 | 4 | 5 |最初 次ページ >>
2010年04月04日(日)

ザンビアンサイケ

テーマ:サイケデリック
Lazy Bones
Witch
Lazy Bones

先ごろQDK-MEDIAからCD再発されたザンビア産の2タイトルはなかなか強力でした。どちらもオリジナルは1975年のリリース(少数プレスのレア盤)とのことですが、全編60sも真っ青なブチブチのファズギターを堪能させてくれます。

どちらかというとWitchの方がアッパー&メロディックで、Amanazはダウナー&メロウな感じ。でも、ほとんどが英語で歌われるオリジナルナンバーで、クリーントーン系のリズムギターにズブズブのファズギターがからむところ、プリミティブな感覚と英国譲りのロックセンスがいい塩梅にブレンドされているところなど、とてもよく似ています。Amanazは数曲でネイティブ語で歌っているんですが、これがまたいい雰囲気です。

アフロロックって、リズムが跳ねるようなイメージがあるんじゃないかと思いますが、意外に弾まなかったりするんですよね。地を這うようなというか、大地とつながっているような独特の感覚。そのグルーヴとシンクロしたときのアシッド感覚がたまりません。

Africa
Amanaz
Africa


サイケデリック漂流記


サイケデリック漂流記


AD
最近の画像つき記事
 もっと見る >>
2010年03月13日(土)

タイダイ・キット

テーマ:サイケデリック
グレイトフルデッド タイダイ キット [Grateful Dead TIE DYE KIT]
グレイトフルデッド タイダイ キット [Grateful Dead TIE DYE KIT]

こんなの売ってました。Tシャツを5枚ほど染められるタイダイキットだそうです。染料は赤・青・黄色の3色で、ゴム手袋やゴムバンドなど用具一式と絞りパターンの解説書付き。

パッケージのどこにもGrateful Deadの表記はないので、これは販売店が勝手につけたんじゃないかと思います。でも、確かに自分で染めたタイダイTシャツを着て歩けば気分はデッドヘッズ・・・かも?


$サイケデリック漂流記


AD
2010年02月13日(土)

31st of February

テーマ:サイケデリック
no image
The 31st of February
The 31st of February

年も明けて早や2月ということで、月にちなんだネタをひとつ。

「2月31日」という、この世に存在しない日付を名乗るグループはフロリダ出身の三人組。のちにAllman Brothers Bandに参加するButch Trucks(ドラム)が在籍していたバンドで、1968年にセルフタイトルのアルバムをVanguardからリリースしています。

Butch Trucksがいた三人組というと、ヘヴィサイケ系のパワートリオみたいな音をイメージしてしまいそうですが、これがまったく違って、アルバムはメロウなソフト(ポップ)サイケチューンが主流となっています。でも、6分を超える"Codine" の「とろとろまったり」な「どサイケ」カバーがあったり、ファズギターまみれのJefferson Airplane風ナンバー("Nickel's Worth of Benny's Help")があったりするので、けっこうギグなんかではヘヴィサイケ的な演奏もしていたのかもしれません。

バンドはその後、セカンドアルバムとしてリリースするつもりで録音した、DuaneとGregのAllman兄弟が参加したセッション音源(1968)を残しますが、結局それは31st of Februaryのアルバムとしては世に出ず、Allmansが有名になった1972年になって、"Duane and Greg Allman"というタイトルでBoldレーベルからリリースされています。

こちらの方はほとんどの曲でGreg Allmanがリードボーカルを取ってたりして、「こりゃAllman兄弟名義で出されたのも無理ないわい」と思うほど、ブルージー&スワンピーな「オールマン色」の強いものになっています。収録曲には、のちにDuaneがDerek and the Dominosの"Layla"で再録する"Nobody Knows You When You're Down and Out"や、Allmansの"Eat a Peach"で再録される "Melissa"が含まれているのが興味深いところ。

ちなみに、なぜ語呂もいい30th of Februaryにしなかったんだろう?と思ったんですが、検索してみたら2月30日という日付がスウェーデンやロシア(ソビエト)で実際に使われたことがあったんだそうです。それと、これはあくまで私の推測ですが、13th Floor Elevators(欧米では13階が存在しない場合が多い)にもちなんでいるんじゃないかと思います。


サイケデリック漂流記
Dan Penn & Spooner Oldham作。


サイケデリック漂流記
アルバム"Duane and Greg Allman"より。


AD
2010年01月11日(月)

Alive 'n Kickin'

テーマ:サイケデリック
Alive 'N Kickin'
Alive 'N Kickin'
Alive 'N Kickin'

前回のStark Nakedにちなんで、NYの男女混声グループをもうひとつ。こちらもマイナーなバンドかと思いきや、1970年にシングル"Tighter, Tighter"(邦題「熱いくちづけ」)が全米7位ヒットのミリオンセラーを記録していて、わりと名は知られているようです。

この曲を書いたのはShondellsのTommy Jamesで、彼がAlive 'n Kickin'を気に入って楽曲をプレゼントしたのですが、最初に提供した"Crystal Blue Persuasion"は彼自身が惚れ込んでしまって撤回し、Shondellsのシングルとして全米2位ヒットさせたというエピソードがあります。

Tommy JamesとBob Kingのプロデュースによる唯一のアルバム(1970)は、シングル曲のみでグループのイメージを思い描いていた人が聴いたら、きっと驚くのではないでしょうか。"Tighter, Tighter"のキャッチーなポップさにメンバーは最初レコーディングに乗り気ではなかったといわれるように、彼らがやりたかったのはアルバムの主流となっているヘヴィでスワンピーなファズギターチューンなのでした。

CDのボーナスにはBreadの"London Bridge"のカバーシングルなんかも入ってますが、これらはむしろ例外で、アルバム冒頭を飾る"Tighter, Tighter"は "Velvet Underground & Nico"の"Sunday Morning"のような位置づけといっていいでしょう。全編に鳴り響く激渋ファズギター、ジャニス・・・というよりMama LionのLynn Careyを思わせるようなSandy Toder嬢のパワフルな歌声、Jefferson Airplaneからの影響が顕著な男女ボーカルの掛け合いなど、聴き所の多い佳作となっています。

下のリンクからオリジナルアルバムのほぼ全曲が聴けます(オリジナルは全9曲。CDはそれに3曲のボーナスが追加されている)。


Alive 'n Kickin'

2009年12月22日(火)

Stark Naked

テーマ:サイケデリック
Stark Naked
Stark Naked
Stark Naked

Stark Nakedはロングアイランド(NY)出身の男女混声6人組。1971年のセルフタイトルは、Fuzz, Acid & Flowersで「過小評価されている素晴らしいプログレッシブアルバム」と賞賛されていた唯一の作品。

確かに、女性ボーカル入り70s英国プログレ系バンドっぽい感じもあるんですが、それ以上に「まったり」としたヘヴィサイケ感覚も持ち合わせているので、サイケファンも違和感なく楽しめる佳品となっています。特に、Stoogesみたいなヘヴィなギターリフに乗せてJA風の男女ボーカルが掛け合う"Sins"などはシビレます。

シングルバージョンのボーナストラック以外はほとんどが長尺ナンバーで、ファズギターやハモンド系のオルガンが活躍するヘヴィチューンがメイン。でも、生ピアノと男女のボーカルハーモニーをフィーチャーしたメロウな曲なんかもイケてます。ジャケはちょっとグロいですが、中身のクオリティは第一級です。


サイケデリック漂流記

2009年12月06日(日)

The Farm Band

テーマ:サイケデリック
The Farm Band
Farm Band
The Farm Band

本作はテネシーのヒッピーコミューンのメンバーによるFarm Bandの1stアルバム(1972)。今年、韓国のBella Terraから紙ジャケ仕様で初CD化されました。

いきなり、コミューンの全員と思われる数百人の男女による“Aum~ Aum~”の唱和で幕を開けて、ヤバヤバな雰囲気なんですが、そのあとはわりとマトモなGrateful Dead風のジャムナンバーが続きます(フィドルが入ってるので、It's a Beautiful Day風というべきか・・・)。

オリジナルはLP2枚組(約63分)なんですが、収録曲は8曲で、半分の4曲が10分以上の長尺ジャムチューンとなっています。インプロはわりとワンパターンな感じで、そのへんのダラダラ感が一般のロックファンにとってはキビシく、サイケファンにとっては逆にマニアックな歓びを感じるところではないでしょうか。


$サイケデリック漂流記

2009年12月04日(金)

日本語大シソーラス

テーマ:サイケデリック
no image
CASIO 電子辞書追加コンテンツソフト XS-TA03A
日本語大シソーラス・類語検索大辞典(CD-ROM版)


ブログの記事を書いていると、自分の文章力の無さ、ボキャブラリーの貧困さをつくづく思い知らされてしまいます。同じ言葉の重複を避けて、他の言葉で言い回したいときなんかもそうですが、特に最近深刻なのが「そもそも最初から言葉が思い浮かばない」という危機的な状況です。「あれはなんていうんだったっけ」という健忘症状も激しくなってきました。

そんなときに頼るのは類語辞典だったりするんですが、書籍のものだと、たとえば「美しい」という言葉をまず索引で引いて、そこに表示されているページ(複数のことが多い)をさらに引く。それでも、しっくりする言葉が見つからずに徒労に終わることが多かったりします。もっと楽に引ける、愛用の電子辞書(CASIO EX-word)には「類語例解辞典」というのが収録されているんですが、これは似た意味のいくつかの言葉の適切な使い分けを目的とした、「類語」よりも「例解」の方に主眼が置かれたもので、「言葉探し」ということではほとんど役に立ちません。

ということで、EX-word用の追加コンテンツ「日本語大シソーラス・類語検索大辞典」というものを買ってみました。で、これが評判どおりのサイケな内容で、ついつい目的の言葉を引くついでに遊んでしまって、逆に文章を書く効率が悪くなってしまいました。

ためしに「サイケデリック」で引いてみると・・・

◆変梃(へんてこ)
変梃(へんてこ) へんてこりん 変梃(へんてこ)りん へんちきりん へんちくりん 妙ちきりん 妙ちくりん; エキセントリック ストレンジ; 奇異 奇怪(きかい) 奇っ怪 奇天烈(きてれつ) きてれつ 奇妙奇天烈; 譎詭(けっき) 譎詐(けっさ); 一風変わった 風変わり ⇒色変わり ⇒変わり種 珍粉漢 陳奮翰; 異様 異様(ことざま) 異様(ことよう) 様異(さまこと) 異風 ⇒異色; 異体(たい) 異体(てい) 異形(ぎょう) ミュータント 異型 異容 ⇒異相 異装; 奇道 ⇒奇策 奇法 流儀違い ⇒流(りゅう)変わり; 妙適 珍妙 珍奇 けったい けったいな おかしい 可笑(おか)しい 可笑(おか)し気(げ) ファニー; 珍無類 珍事 珍 珍稀 珍異 珍らしい 稀; 異な物 乙な味 異な事; ⇒奇抜 奇矯 奇崛(きくつ) 奇警; 突飛 飛び跳ねる 型に嵌まらない 振るっている 奮っている; 頓狂 頓狂(とんきょ) 頓興 素頓狂(すっとんきょう) 風狂・瘋狂; 突拍子もない 飛拍子(とっぴょうし)もない 斗柄(とひょう)もない べらぼう 便乱(べら)坊 可(べら)坊 無茶苦茶 ⇒◇とんでもない; 拈(ひね)る 横と出る 横紙(よこがみ)破り ⇒人を食う 交わす; 逆を取る 逆手に取る 逆手を打つ; 下手物(げてもの) 悪趣味; キッチュ ポップ パンク ザズ サイケデリック サイケ グーフィー シュール; 奇形・畸形・畸型 ⇒歪(いびつ) 片端(かたわ)

◆感覚異常
妄覚(もうかく) 感覚異常[医]; 幻覚 幻感(げんかん) ハルシネーション 幻覚症[医]; ⇒幻惑・眩惑 惑乱 惑(まど)い; 錯覚; ⇒不思議 ⇒◆アンリアル;
【リスト】複合幻覚[医]; ⇒幻視 眼の錯覚; 幻影 イリュージョン; 夢幻(ゆめまぼろし) 夢幻(むげん) 幻夢 ⇒夢現(うつつ); 幻を見る 幻出 ⇒幻(まぼろし); ⇒蜃気楼 空中楼閣; 幻想 迷妄 ⇒妄想 ファンタジー; 幻聴; 幻味; 幻嗅; 幻触 体感幻覚; 臓器幻覚; デジャビュ デジャヴュ 既視感 既視体験; 感覚記憶[医] 感官記憶[医] ⇒残像; ⇒サイケデリック; ⇒超常現象

◆奇想
奇想 奇想天外 奇想天外より落つ 突飛な思い付き;
【形容】奇々怪々 ⇒奇怪 奇中の奇; 風変わり 奇妙奇天烈 きてれつ ⇒変梃(へんてこ); ⇒ミステリアス ミスティック; 常軌を逸する 浮世離れ ⇒常ならず; サイケデリック クレイジー キッチュ; ⇒幻想 幻想的 夢物語 ファンタジー ファンタスティック ファンシー メルヘンチック ドリーミー

◆極彩色
極彩色 ⇒多彩 カラフル; 色尽くめ 万艦色; 濃彩 濃き色;
【形容】煌(きら)びやか 煥発 金ぴか ぎらぎら; 派手 派手やか 派手派手しい; 毒々しい 毳毳(けばけば)しい; サイケな サイケデリック; 殉爛; ショッキング;
【関連語】虹 孔雀 ⇒カレイドスコープ; 総天然色 テクニカラー


一般的な類語辞典と違って言葉の意味や用例は書かれていないのですが、その関連する語句が織り成す「言葉のタペストリー」の中に、図らずもサイケデリック(ミュージック)シーンに特有の胡散臭さ、チープさ、百花繚乱さ、みたいなイメージまでもが見事に捉えられています。これは、たとえば広辞苑の、「サイケデリック【psychedelic】 幻覚的。幻覚剤によって生ずる幻覚状態に似たさま。この状態を想起させる極彩色の絵・デザインや音楽などについてもいう。」という明解な語義では得られないものでしょう。

ちなみに、◆のグループは意味の近い言葉によってまとめられた「小語群」で、これが14,000群もあります(「サイケデリック」は上記の四つの小語群に属している。小語群はさらに上位の1044のカテゴリーに分類されている)。すべての語群に含まれる語句は延べにして32万語(個別でも20数万語)、私が所有する書籍の類語辞典は約5万語なので、圧倒的に語彙の量が違います。⇒はその語句が他の語群にも収録されていることを示し、電子辞書だとペンタッチなどで一発でジャンプできるので、つい次から次に飛んで行って「言葉の宇宙」を彷徨ってしまいます。

そういえば、たしかにサイケファンは「へんてこりん」なものをこよなく愛する人種といえるかも・・・。


日本語大シソーラス
ちょっと高いのが難ですが、この書籍版のボリュームを見ると納得。
シソーラスというのはギリシャ語で「宝庫」という意味だそうです。

2009年11月03日(火)

Wilson McKinley

テーマ:サイケデリック
Spirit of Elijah
Wilson McKinley
Spirit of Elijah

Azitisの話題が出たので、クリスチャンサイケの名作をもうひとつ・・・。

Wilson McKinleyというのは個人ではなくて、ワシントン州Spokane出身の4人組。もともと(60年代末)は宗教とは関係のない(プロの)バンドとして活動していましたが、当時のヒッピーやフラワーチルドレンの多くに影響を与えたキリスト教プロテスタントのJesus Peopleの街頭活動に感化され、1970年にメンバーのほとんどが一斉に回心。その後、一派(The Voice of Elijah)の「ハウスバンド」としてロックミュージックによる布教活動を行ったという、ホンモノのクリスチャンバンドです。

教団の信者で楽器が出来る者が集まってバンドを組んだ、というありがちなパターン(それはそれで面白いんですが…)とは少し違って、歌・演奏・ソングライティングともに非常に潜在能力が高いのが彼らの特徴です。なぜ「潜在能力」かというと、満足な予算も機材もレコーディング技術も持ち合わせていなかった一派の手によって自主制作されたレコードには、彼らの能力が100%発揮されていたとはいえないからです。

しかしながら、その不完全なプロダクションこそが、この"Spirit of Elijah"(1971)をサイケ的に「美味しい」作品にしています。ありあわせの機材で、たった一夜のセッションで録音されたという本作は、「回心後」の二作目となるもので、ひとことでいうと「Moby Grapeがガレージでジャムセッションしてるみたい」なアルバム。いわゆる「どサイケ」ではありませんが、ギターオリエンテッドなユルいシスコサイケ風ジャム感覚があって、Moby Grape, Grateful Dead, QMS, Kakといったところがお好きな方はきっとハマると思います。

面白いのが1曲目のMoby Grapeの"He"のカバー。まったく歌詞を替えて、Heをイエスキリストに見立てたものに作り変えています。その次のMoody Bluesの "It's Up to You"のカバーも同様の「替え歌」なんですが、これがまたヘヴィサイケ風味の見事なアメリカンロックになっていて、とてもカッコイイ。ほかにも、歌詞だけでなくタイトルまで替えている曲があるので、その元ネタを探ってみるのも一興ではないかと思います。

このあとバンドは、オリジナル曲中心でAllman Brothers的な側面を発展させた "Heaven's Gonna Be a Blast"(1972)、後期Byrdsを思わせるようなカントリーロック風味の"Country in the Sky"(1973,カセットのみのリリース)を残しています。(Voice of Elijahは70年代半ばに自然消滅、バンドはその後しばらく活動を続けたのち70年代末に解散。なお、「回心後」の1stは1970年の"On Stage - Jesus People's Army"。)

実は私が一番好きなのが最後の"Country in the Sky"で、"Spirit of~"とはまったく別のバンドのような、ソフト~メロウサイケな佳品となっています。メジャーになれる実力を持ちながら、大手レーベルからの「ジーザスソングを減らすなら契約してもいい」という提案を蹴ってまで信仰の道を選んだ彼らの真摯さが、ある意味異様にサイケです。このアルバムの全8曲中6曲は"Message Brought to Us: Anthology Vol.1"(2000)という、彼らの4枚のアルバムからの楽曲(+1ボーナス)を収めたコンピCDに収録されています。amazonには売ってないようですが、どこかで見かけたら是非どうぞ。


さて、話はこれで終わったわけではありません。実は彼らは「回心前」にもアルバムを1枚(とEPを1枚)出しています。そのアルバムというのが、101 StringsやAnimated Eggのリリースでお馴染みのAlshireレーベルから、California Poppy Pickers名義で発売された"Honky Tonk Women"(1969)です。

California Poppy PickersというのはAnimated Eggのような架空の「なんちゃってサイケ」グループで、演奏は匿名のミュージシャンによるもの。ほとんどが当時のスタンダードナンバーのカバー曲で占められた、いわゆる「企画もの(エクスプロイト)」作品です。1969年に、"Sounds of '69", "Hair/Aquarius", "Today's Chart Busters", "Honky Tonk Women"という、いかにもなタイトル(ジャケも)の4枚のアルバムがリリースされています。

ところが、この最後のWilson McKinleyの手による"Honky Tonk Women"だけは、ちょっと雰囲気が異なっています。彼らのオリジナルは"Brick Walls"の1曲のみで、あとはタイトルナンバーや"Get Together", "Proud Mary"といったカバー曲なんですが、演奏の質が他の3枚とはかなり違います。Wilson McKinleyというバンドのアルバムとしても、ちゃんと成立している感じなんですね。これは中身もジャケ(下の画像)も埋もれさせておくのは惜しい内容なので、CD化が望まれるところです。("The Best of California Poppy Pickers"というタイトルが音楽ダウンロードで販売されているようですが、CD化されているかどうかは不明。)

$サイケデリック漂流記

2009年10月24日(土)

Manetron(マネトロン)

テーマ:サイケデリック
サイケデリック漂流記

ManetronはiPhone/iPod touch用のアプリ。ホンモノのMellotron M400Sをサンプリングした、「メロトロンをあなたのポケットに!」という画期的なソフトだそうです。

メロトロンをシミュレートしたiPod touch用アプリはそれまでにもありましたが、このManetronは「約7秒で音が途切れてしまう」というメロトロンの特性をそのまま採用し、ループなしでテープエンドの微妙な音切れ感を再現。しかも、モーターの動作音や、鍵盤を離した時にテープが巻き戻される音まで収録している(無音化可能)という凝りようです。そのマニアックさ、おバカさ具合が素晴らしい。(価格はわずか350円。)

アプリの名前からおわかりのとおり、制作したのは日本の人で、メロトロン研究サイトで有名な「Tokyo Mellotron Studio」が監修しているそうです。iPhoneとかiPod touchにはほとんど興味なかったんですが、これ見るとなんだか欲しくなってしまいました。このクオリティなら宅録とかにもじゅうぶん使えそうですね。

下は先行のもっと「まとも」なアプリのEllatron。こちらも350円也。

$サイケデリック漂流記


Apple iPod touch 第2世代 8GB MC086J/A 最新モデル
Apple iPod touch 第2世代 8GB MC086J/A 最新モデル
2009年10月23日(金)

Gordian Knot

テーマ:サイケデリック
The Gordian Knot
The Gordian Knot
The Gordian Knot

Gordian Knotはミシシッピ出身のソフトロックグループ。カリフォルニアに移って、1968年に唯一のアルバム("Tone"というタイトルになっている場合あり)をリリースしています。

ひとことでいうとAssociationフォロワーな感じで、ボーカルハーモニーの美しさと気持ち良さでは先達にも負けていません。ソフトロックのガイド本にはあまり紹介されていないようですが、ママス&パパスみたいなサンシャインポップチューンや、ハーパース・ビザールみたいなバーバンクサウンド風ナンバー、カートベッチャー関連を思わせるような曲があったりで、ソフトロック好きのツボはきっちりと押さえてくれています。

プロデュースは、Associationの"Insight Out"などでボーカルアレンジを担当していたClark Burroughs(アカペラグループのHi-Lo'sのメンバー)ということで、そのへんのクオリティは頷けるところです。ただ、某サイケ関係のレビューでは酷評されていて、「最悪の曲では吐き気を催す」なんて書かれていました。(Fuzz, Acid & Flowersでは、「ガレージファン向きではない」とそっけなくあしらわれている。)

特にアメリカのサイケ/ガレージファンの中には、わけもなくソフトロックを嫌悪する人もいるようで、そういう人たちはソフトロックのマスプロ的で無個性なサウンドに我慢がならないのでしょう。しかし、日本のソフトロックファンなんかは、逆にそのへんが新鮮で「おしゃれ」だと感じているのではないでしょうか。

そういう意味では、一見「ありがち」で特にどこがどうという特徴がない本作などは、ソフトロック的には「おいしい」といえるかもしれません。ところどころに顔を覗かせる、エフェクトを含めたメロウサイケ的な感覚も捨てがたく、疲れた頭でボーっと何も考えずに携帯プレーヤーなんかで聴いていると、単純に気持ちのいいアルバムです。(かえってそういうシチュエーションでは、名曲ぞろいの傑作に食指が動かないことがある。)

ところで、裏ジャケに"I LOVE THEM DEARLY."というナンシー・シナトラの推薦文が書かれていますが、ナンシーは彼らをいたく気に入り、USO(米軍慰問協会)によるベトナムツアーに彼らを同行させたそうです。ちなみに、メンバーのJim Weatherlyはその後ナッシュビルでカントリー系のシンガーソングライターとなり、1973年にはGladys Knight & the Pipsのヒットアルバム"Imagination"で、 "Midnight Train to Georgia"(全米1位)を含む約半数の曲を書いて、翌年のグラミーにノミネートされています。


$サイケデリック漂流記

1 | 2 | 3 | 4 | 5 |最初 次ページ >>

AD

ブログをはじめる

たくさんの芸能人・有名人が
書いているAmebaブログを
無料で簡単にはじめることができます。

公式トップブロガーへ応募

多くの方にご紹介したいブログを
執筆する方を「公式トップブロガー」
として認定しております。

芸能人・有名人ブログを開設

Amebaブログでは、芸能人・有名人ブログを
ご希望される著名人の方/事務所様を
随時募集しております。