Sundazedから10月発売予定のCD | サイケデリック漂流記

Sundazedから10月発売予定のCD

Projections
Blues Project
Projections

Blues ProjectはAl Kooperが在籍していたことで知られる、NYのフリーフォームなブルースロックバンド。これは1966年にリリースされた彼らのセカンドアルバムです。

アル・クーパー在籍時代の初期3作のうち、本作のみが純粋なスタジオアルバム(1stと3rdは実況録音および編集盤)で、最も評価の高いアルバムでもあります。サイケなファズギターが印象的なオープニングナンバー"I Can't Keep from Crying"や、翌年のモンタレーポップフェスティバルで演奏された名インストナンバー"Flute Thing"が収録されています。

数年前にSundazedからMono盤のアナログLPが出ていましたが、これもMonoバージョンなのかどうかは今のところ不明です。(追記: MONO LIMITED EDITION とのことです。)



Incense & Peppermints
Strawberry Alarm Clock
Incense & Peppermints

サイケ好き、ソフトロック好き、ポップス好きを問わず、60sファンには人気の高いStrawberry Alarm Clock。これは全米No.1ヒット"Incense & Peppermints"をタイトルにした、1967年の記念すべきデビューアルバムです。

当時のブームに乗っかって、レコード会社によって「作られた」部分が多分にあったにせよ、1967年のサイケデリック~フラワームーヴメント華やかなりし頃のムードが濃厚に伝わってくる一枚。このあと、アルバムはしだいにソフトロック志向が高まって上質になっていくのですが、そういう意味で本作はイノセントでカラフルなサイケデリアに彩られた、サイケファンには「美味しい」作品となっています。

いきなり8分半の「まったりサイケ」が展開するオープニングナンバーの"The World's on Fire"。映画「オースティン・パワーズ」(1997)で使われ、一般にも広く知られるようになった、60sを代表するような名曲のタイトルチューン。以降、ソフトサイケ~メロウサイケの「指標」となった"Rainy Day Mushroom Pillow"など、聴きどころ満載です。



If You Can Believe Your Eyes & Ears
Mamas & Papas
If You Can Believe Your Eyes & Ears

これはもう、基本中の基本アイテムですね。ポピュラーミュージック史上に燦然と輝く名盤、ママス&パパスのデビュー作です。1966年の春にリリースされ、全米アルバムチャートの第1位を記録しました(全米4位ヒット曲"California Dreamin'"、同1位"Monday, Monday"収録)。

フラワージェネレーションを象徴するようなアルバムであるとともに、フォークロックをメインストリームのポップスの中に定着させたという意味でエポックメイキングな作品。このアルバムの大ヒットがあったからこそ、モンタレーポップフェスティバルが実現したといっても過言ではないと思います。ロック、ポップス、白人、黒人を問わず、数多くのフォロワーを生みました。

こちらも、先ごろリリースされたアナログ盤と同じMonoバージョンなのかは不明。(追記: MONO LIMITED EDITION とのことです。)



Fever Tree
Fever Tree
Fever Tree

Fever Treeは、サイケ本「サイケデリックムーズ」でも紹介されていた、テキサス州ヒューストン出身の5人組。本作は、代表曲で小ヒットした"San Francisco Girls"を含む、1968年のデビューアルバムです。このあと、1970年までに1ダースほどのシングルと、もう3枚アルバムを残しています。

音は、ファズギターが活躍するヘヴィサイケチューンから、ストリングス入りのスローバラード群や、Neil Young(Buffalo Springfield)カバーの"Nowadays Clancy Can't Even Sing"まで、バラエティに富んでいるのが特徴です。



Creation
Druids of Stonehenge
Creation

レココレ・サイケ号で取り上げられていたDruids of Stonehengeは、NYで結成されたのちLAに移って活動した5人組。"Creation"は1967年にUniからリリースされた唯一のアルバムです。

音はMick Jaggerフォロワーな「粘着系」のリードボーカルがフィーチャーされた、StonesやPretty Thingsなどの英国R&B志向のガレージパンクサウンド。でも、"Rolling Stones meets early Grateful Dead"と例えられることがあるように、まったりとしたシスコサイケ的なグルーヴを漂わせていて、ダウナーでどこか醒めたような感触があるのが特徴です。そのへんの「ハジケなさ」をつまらないと取るか、逆に面白いと取るかで評価が変わってくるかもしれません(どちらかというと、Fuzz, Acid & Flowersは前者の方、私は後者の方です)。


そのほか、Sundazedからは"Jazz Guitars Meet Hendrix"というタイトルも、同じ10月25日に発売が予定されていますが、詳細はまたのちほど。


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