2012年12月26日(水)

Real Gone Musicから1月発売予定のCD

テーマ:News
Beautiful People
Kenny O'Dell
Beautiful People

"Beautiful People"は、のちにナッシュビルのシンガー&ソングライターとして名を成すKenny O'Dellが1967年にリリースした唯一のソロアルバム。Tommy Roeあたりと同系列のバブルガムポップサイケの佳作です。"Different Drum"や "Massachusetts"など、ベタな感じのカバー曲もありますが、ずぶずぶのファズギターチューンもあるので大丈夫。個人的には、この手の音は好物です。シングル曲など7曲のボーナストラック入り(トラックリストはこちら)。

ちなみに、Rose Gardenによって全米17位ヒットした"Next Plane to London" (1967)が本作にも収録されていますが、この曲は本名のKenny Gist Jr.名義で彼自身が書いた曲です(レコードリリースはRose Gardenの方が先らしい)。アルバムタイトルチューンの"Beautiful People"は唯一のヒット曲で、全米38位を記録しています。



Hard and Heavy
Sam Samudio
Hard and Heavy

"Hard and Heavy"は、Sam the Sham & the PharaohsのリーダーだったSam Samudioが1971年にAtlanticからリリースした唯一のソロアルバム。Memphis Hornsによるホーン入りのR&B~R&R作品(オリジナルとカバーが半々)で、Tom Dowdのプロデュースのもと、Duane Allman, Jim Dickinson, Charlie Freemanらがバッキングをつとめています。ボーナス1曲入り(トラックリストはこちら)。



Shades of Time
Pozo Seco
Shades of Time

のちにカントリーミュージック界の大御所となるDon Williamsを擁したPPMスタイルの男女フォークトリオ、Pozo Seco Singers。1966~67年にColumbiaから2枚のアルバムをリリース後、Lofton Klineが抜けてDonとSusan Taylorの男女デュオとなり、グループ名もPozo Secoと短縮してリリースされたサードアルバムが、本作"Shades of Time"(1968)です。

メランコリックなフォークチューンに程よくブレンドされたカントリーロック。ほのかなサンシャインポップで味付けされたサウンドは、ジェントル&メロウでとても和みます。プロデュースも、ディランやS&Gを手がけたBob Johnstonと、Neil Youngなどの仕事で知られるElliot Mazerが担当した「由緒正しい」作品。ボーナストラック11曲入り(トラックリストはこちら)。


サイケデリック漂流記


サイケデリック漂流記


サイケデリック漂流記


AD
最近の画像つき記事
 もっと見る >>
2012年12月22日(土)

Hello Peopleの2nd再発

テーマ:News
Fusion
The Hello People
Fusion

Hello Peopleが1968年にPhilipsからリリースしたセカンドアルバム、"Fusion"がCD再発されます(Real Gone Musicから2月26日発売予定)。

Fuzz, Acid & Flowersによるとオハイオ出身というHello Peopleは、顔を白塗りにしてパントマイムを交えたりするユニークなステージで話題になった6人組(当時のTVショーにも出演している。→下の動画)。というと、エキセントリックな演劇系の音かと思われそうですが、楽曲自体はフルートをフィーチャーした、親しみやすいソフト&ポップなメロウチューンが主体です。

この二作目では、さらにジャズやカントリーやグッドタイムミュージックの要素が加味され、より音楽の幅が広がった印象。逆にデビュー作にあったファズギターチューンがほとんどなくなったのは残念なところですが、内容そのものは平均以上の佳作だと思います。彼らの場合はマイムトループ的なイメージが損をしてるかもしれません。

ちなみに、NYのグリニッチビレッジで活動している時、彼らのステージを見て感銘を受けたドラマーのN.D. Smart(Remains~Kangaroo)が、アルバムの制作やその後の活動に参加しています。70年代前半には、Todd Rundgrenのツアーバンドをつとめたりしながら、ABC Dunhill等から数枚のアルバムをリリースしているようです。


サイケデリック漂流記


サイケデリック漂流記


AD
2012年12月17日(月)

Ugly CustardとHell Preachers Inc.が2in1で再発

テーマ:News
Psicosis/Supreme Psychedelic Underground
Ugly Custard/Hell Preachers Inc.
Psicosis/Supreme Psychedelic Underground

英国ファズギター入りグルーヴィ・インスト人気盤、Ugly Custardの唯一作(1971)と、「Deep Purpleのメンバーが匿名で参加か?」と噂されたHell Preachers Inc.の"Supreme Psychedelic Underground"(1968)をカップリングした2on1CDが、Gear Fabからリリースされます(2月19日発売予定)。

これはたぶん、"More Psychedelic Guitars & Psychedelic Visions"、"Mind Expanders: What's Happening & Psychedellic Guitars"、"Electronic Music to Blow Your Mind By/Flower Power Sitar"と続いた、Gear Fabの「企画もの2on1シリーズ」の一環だと思いますが、今回のUgly Custardに関しては少々「格」が違います。

本作は「英国最強の鉄人セッション・ミュージシャン集団」(『英国ロックの深い森』)といわれた、Alan Parker(ギター)、Herbie Flowers(ベース)を中心とする人脈による「顔出し」作品。米国でたとえるなら、レッキング・クルーのメンバーが匿名ではなく本人たちのクレジットのもとにグルーヴィインストアルバムを作った、みたいな感じでしょうか。この人脈は、Hungry Wolf, Rumplestiltskin, Blue Minkといった、英国ロックを下支えしたバンドの系譜に連なっています。

アルバムは前半がカバーチューン、後半はオリジナル曲が中心となるのですが、特に前半の元ネタを料理したアレンジが聴きもの。穏やかなアコギではじまる先頭の"Scarboro' Fair"など、途中からハモンドオルガンとファズギターが暴れだす展開に、思わず寝そべっていた長いすから起き上がってしまうほど。Buffalo Springfieldの"Hung Upside Down"での激渋ファズギターにもシビれます。

1971年という時代もあって、プログレッシブロック的なテイストがあるのも面白いところ(実際、プログレファンにも人気の一枚らしい)。ちなみに、今回のリリースでは地味なジャケの英国盤(セルフタイトル)ではなく、別ジャケで"Psicosis"というタイトルでリリースされたスペイン盤が採用されているようです。

もう一方のHell Preachers Inc.の"Supreme Psychedelic Underground"は、曲、演奏、楽器の音色ともに、第1期ディープパープルとあまりにもソックリだったため、Ritchie Blackmore, Jon Lord, Ian Paiceが匿名で参加していると噂されたアルバム(本人たちは否定している)。1968年にドイツと英国でリリースされました。こちらは演奏者などのクレジットのない、いかにもな「企画もの」作品(歌入りの曲あり。ドイツのスタジオミュージシャンの手によるものという説が有力らしい)。この手のレコードの愛好家にとっては「美味しい」音です。


サイケデリック漂流記


サイケデリック漂流記


AD
2012年12月15日(土)

Dick's Picks Vol.25 再発

テーマ:News
Dick's Picks Vol. 25: May 10, 1978 New Haven May 11, 1978 Springfield, MA. (4CD Set)
Grateful Dead
Dick's Picks Vol. 25: May 10, 1978 New Haven May 11, 1978 Springfield, MA. (4CD Set)

Real Gone Musicから、Grateful DeadのDick's PicksシリーズVol.25が再発されます(2月26日発売予定)。

今回はCD4枚組で、ディスク1~2に1978年5月10日のNew Haven公演、ディスク3~4に翌11日のSpringfield公演のパフォーマンスが収められています(どちらも完全収録ではありません)。

Disc 1 :
1. Jack Straw (6:51)
2. They Love Each Other (7:45)
3. Cassidy (5:22)
4. Ramble On Rose (7:30)
5. Me and My Uncle (3:00)
6. Big River (6:56)
7. Peggy-O (7:52)
8. Let It Grow (9:40)
9. Deal (7:05)
10. Bertha (8:07)
11. Good Lovin' (6:20)

Disc 2 :
1. Estimated Prophet (12:04)
2. Eyes Of The World (12:18)
3. Drums (18:00)
4. The Other One (16:31)
5. Wharf Rat (10:14)
6. Sugar Magnolia (9:33)

Disc 3 :
1. Cold Rain and Snow (7:03)
2. Beat It On Down The Line (3:31)
3. Friend Of The Devil (8:36)
4. Looks Like Rain (9:13)
5. Loser (7:48)
6. New Minglewood Blues (5:47)
7. Tennessee Jed (8:47)
8. Lazy Lightnin' (3:21)
9. Supplication (6:31)
10. Scarlet Begonias (9:41)
11. Fire On The Mountain (8:35)

Disc 4 :
1. Dancing In The Streets (15:12)
2. Drums (19:53)
3. Not Fade Away (10:21)
4. Stella Blue (8:46)
5. Around and Around (9:15)
6. Werewolves Of London (8:30)
7. Johnny B. Goode (4:15)

Musicians :
Jerry Garcia - lead guitar, vocals
Bob Weir - rhythm guitar, vocals
Phil Lesh - bass, vocals
Bill Kreutzmann - drums
Mickey Hart - drums
Keith Godchaux - piano
Donna Jean Godchaux - vocals


サイケデリック漂流記


2012年12月14日(金)

Seedsの2ndが2枚組拡大盤で再発

テーマ:News
A Web Of Sound
The Seeds
A Web Of Sound

先ごろ出たSeedsのデラックス盤1stに続いて、セカンドアルバムの"A Web of Sound"(1966)がCD2枚組の拡大盤でBig Beatからリリースされます(1月28日発売予定)。

今回は、ディスク1に"A Web of Sound"のオリジナルステレオミックスと、未発表アウトテイクによるボーナストラックを収録。ディスク2には"A Web of Sound"のモノミックスに加え、Sky Saxon Blues Band名義で1967年にリリースされた実質上の4thアルバム、"A Full Spoon of Seedy Blues"の未使用モノミックスバージョン(アルバム全曲)が収録される模様です。

ファズギターとチープオルガンによる「脱力フラワーパンク」サウンドもますます好調。ラストの、まるで「フラワーなベルベットアンダーグラウンド」みたいな、約15分におよぶ"Up in Her Room"なども聴きものです。

Disc 1 :
"A Web of Sound" (1966) Stereo
01. Mr Farmer
02. Pictures & Designs
03. Tripmaker
04. I Tell Myself
05. A Faded Picture
06. Rollin' Machine
07. Just Let Go
08. Up In Her Room
Bonus Tracks :
09. The Wind Blows Your Hair (version 1)
10. Dreaming Of Your Love (version 2)
11. Out Of The Question (version 4)
12. I Tell Myself (take 1)
13. Pictures & Designs (take 14)
14. Just Let Go (take 4)
15. A Faded Picture (take 1)

Disc 2 :
"A Web of Sound" (1966) Mono
01. Mr Farmer
02. Pictures & Designs
03. Tripmaker
04. I Tell Myself
05. A Faded Picture
06. Rollin' Machine
07. Just Let Go
08. Up In Her Room
Bonus Tracks :
"A Full Spoon of Seedy Blues" (1967) Unused Mono Mix
09. Pretty Girl
10. Moth And The Flame
11. I'll Help You (Carry Your Money To The Bank)
12. Cry Wolf
13. Plain Spoken
14. The Gardener
15. One More Time Blues
16. Creepin' About
17. Buzzin' Around


サイケデリック漂流記


2012年12月10日(月)

Cosmic Travelers再発

テーマ:News
Live at the Spring Crater Celebration
Cosmic Travelers
Live at the Spring Crater Celebration

LA出身の4人組、Cosmic Travelersが1972年にハワイのダイヤモンドヘッド・クレーターで行なったライブを実況録音した唯一のアルバム、"Live! At The Spring Crater Celebration, Diamond Head, Oahu, Hawaii"がGear FabからCD再発されます(1月15日発売予定)。

Cosmic Travelersは、元Paul Revere & the RaidersのDrake Levin(ギター)、Orange Colored SkyのJoel Christie(ベース)、The HookのDale Loyola(ドラム)らによる「裏スーパーグループ」のようなバンド。

バンド名やアルバムタイトル、ジャケット、全6曲という長尺中心のトラックなどから、Grateful Deadみたいな音かと思われそうですが、タイプとしてはGrand FunkやJames Gangみたいなファンキーなハードロックです。でも、ギターが2本でリードとリズムを交互に取るというスタイルがユニークなところ。

さすがに、セッションマンとしても活躍していた百戦錬磨のメンツだけあって、歌も演奏も達者でキマってます。逆に、そのへんのソツのない演奏が(ヘヴィ)サイケ感を殺いでいるようなところもあるかも・・・。

Track Listing :
1. Farther Up The Road
2. Move Your Hands
3. Jungle Juice
4. Look At You Look At Me
5. Soul
6. Soul Reprise

Total Time: 39:40


サイケデリック漂流記


2012年12月09日(日)

Essential Mediaから1月発売予定のCD その3

テーマ:News
The Victims Of Chance (Johnny Kitchen Presents Victims Of Chance) (Digitally Remastered)
Victims of Chance
The Victims Of Chance (Johnny Kitchen Presents Victims Of Chance) [MP3 ダウンロード]

amazonにCDはエントリーされていないようですが、お話を進める都合上、まずこのタイトルを。

1968~69年ごろにCrestviewという米国のレーベルからリリースされたもので、前回のCrazy Peopleと並ぶJohnny Kitchen関連の「似非サイケ」作品。わりとファズギター率は高いのですが、こちらも前後の脈絡のない違和感ありありの楽曲が飛び出してきたりする、分裂症的なごった煮アルバム。どちらのリリースが先なのかわかりませんが、Crazy Peopleでも使い回されていた音源が登場したりします。

ちなみに、Crestviewからは本性のJack Millmanとして手がけたジャズ関係のアルバムが何枚かリリースされています。



Goin' Home Blue (Johnny Kitchen Presents Victims O
Victims of Chance
Goin' Home Blue (Johnny Kitchen Presents Victims Of Chance)

ジャケを見て「あれ?」と思われた方・・・、そうです、Fifth Flightの"Into Smoke Tree Village"(1970)とまったく同じ写真を使ってるんですね。それだけでもじゅうぶん怪しいですが、つい最近、J.J. Johnson他による"The Music of the Santa Cruz Mountains"(1974)という、既成の(おそらく)自主制作レコードをそのまま再生利用(数曲をオミットし、曲名を変更)したフェイクアルバムだということが判明しました。

ということで、Victims of Chanceの2ndアルバムというのはウソで、内容もまったくの別物です。こちらはヒッピー系のカントリーロック(女性ボーカル入り)で、サイケ度は低いけど、音楽そのものは至極「まっとう」なもの。amazonの解説では1971年作とありますが、少なくとも1974年以降のリリースということになります(レーベルは表記がなく不明)。



Hard & Heavy (Johnny Kitchen Presents the Music Co
Music Company
Hard & Heavy (Johnny Kitchen Presents the Music Company)

サイケにペイントされたギターのジャケは、いかにもサイケ市場を狙った「企画もの」という感じですが、中身はハモンドオルガンとサックスをフィーチャーしたジャズ(グルーヴィ)インストアルバム。"Hard & Heavy"どころか、ほぼ全編がライトなラウンジミュージックというインチキレコードです。ファズギターを期待するとハズれますが、60sグルーヴィインスト好きには「当たり」かも。こちらもCrestviewレーベルからのリリース(1969年?)。



Blood on the Moon (Johnny Kitchen Presents the Tru
True'th
Blood on the Moon (Johnny Kitchen Presents the True'th)

これはよくわからないんですが、前回取り上げたBlues Trainに収録されていたSteppenwolf風の同じ曲(タイトルは異なる)がこちらにも入っています。amazonの解説の1966年作というのを信じるなら、こちらの方がオリジナルかも。わりとちゃんとしたヒッピーフォークロックみたいなので、元ネタのレコードがあるのかもしれません。



Love Return (Johnny Kitchen Presents the Pros)
Pros
Love Return (Johnny Kitchen Presents the Pros)

Fuzz, Acid & Flowersによると1977年にBarbarellaというレーベルからリリースされています。内容はほとんどが過去のJohnny Kitchen関連レコードからの寄せ集めと思われます。もう一枚、Pros名義では下の"Off the Wall"(1978)が出ています。

Off the Wall (Johnny Kitchen Presents the Pros)
Pros
Off the Wall (Johnny Kitchen Presents the Pros)



以下も1977~78年ごろのリリースらしいタイトル。最後の"Anthology"はJK物のベストコンピみたいです(解説にJohnny Kitchen=Jack Millmanはもともとはカナダ生まれって書いてありますね。「JKはカナダ人らしい」というのは間違いではなかったようです。)


American Made (Johnny Kitchen Presents Licorice St
Licorice Stix
American Made (Johnny Kitchen Presents Licorice Stix)


It's in the Cards (Johnny Kitchen Presents the Tar
Tarots
It's in the Cards (Johnny Kitchen Presents the Tarots)


Dream Merchants (Johnny Kitchen Presents the Tarot
Tarots
Dream Merchants (Johnny Kitchen Presents the Tarots)


Automobile Downstairs (Johnny Kitchen Presents Viv
Viva
Automobile Downstairs (Johnny Kitchen Presents Viva)


Thunder & Lightning (Johnny Kitchen Presents the S
Swingers
Thunder & Lightning (Johnny Kitchen Presents the Swingers)


Johnny Kitchen Presents An Anthology of Tax Shelte
Various Artists
Johnny Kitchen Presents An Anthology Of Tax Shelter Nuggets

2012年12月06日(木)

Essential Mediaから1月発売予定のCD その2

テーマ:News
まず最初に注意書きを。今回のEssential Mediaからのリリースは、amazonによると「この商品はマニュファクチャー・オン・デマンド(以下、MOD)商品として発送される場合があります。MOD商品は、音源をCD-Rに録音しジャケットをプリントしてお届けいたします。ジャケットデザイン・歌詞・解説等、表記の内容・仕様などがオリジナルとは異なる場合がありますので、あらかじめご了承ください。」とのことです。

さて、60~70年代に、いわゆる「企画もの」レコードを量産した謎のプロデューサー、Johnny Kitchen(以下JK。その実体は西海岸のジャズプレーヤー/アレンジャーだったJack Millman)に関連するタイトルが大量にエントリーされています。

彼が手がけたレコードは、よくあるグルーヴィインストにとどまらず、ジャズ、ロックンロール、R&B、サーフミュージック、サイケ、フォーク、ラウンジ、ラテン、アフロ、ファンク、カントリー、歌入りのヒッピーロック、アバンギャルド・・・などなど、あらゆるジャンルに及び(それらが一枚のアルバムに散りばめられていることも多い)、良くいえば万華鏡、悪くいえばガラクタ置き場のような様相を呈しています。

その多くは、(時期や演奏者の異なる)スタジオプロジェクト録音や、有名無名の既存の音源の流用・転用・サンプリング(複数のアルバムでの使い回しあり)や、それらに時にはサウンドコラージュやエフェクトを施して、ひとつの作品にまとめあげたものと推測されます。しかし、後述のSurf RidersやVictims of Chanceの2ndのように、そのまま他人のレコードを「産地偽装」したものもあり、いってみれば「なんでもあり」の「キング・オブ・企画もの」みたいな膨大なカタログを形作っています。

今回アップされているタイトルは、まだまだその氷山の一角だと思われます。(トラックリストおよび試聴はリンク先のamazonのページ、または登録情報の「その他のエディション:MP3 ダウンロード」のリンクページで。)


Bedlam (Johnny Kitchen Presents the Crazy People)
Crazy People
Bedlam (Johnny Kitchen Presents the Crazy People)

JK関連では、おそらくサイケファンには最も有名なタイトル。以前Gear FabからCDが出ていました。1968~69年ごろにカナダのCondorレーベルからリリースされた一連のタイトルのひとつ(そのため今でも「Johnny Kitchenはカナダ人らしい」という記事を見かける)。

本作は前述のJK流プロダクションによる「ごった煮」作品の好例なのですが、いつもよりちょっとやりすぎたら、はからずも「サウンドコラージュサイケの隠れた名作」と過大評価されてしまった、という感じでしょうか。ファズギターやハモンドオルガンによるグルーヴィチューン(歌入り)に、ナレーションや爆発音、悲鳴、ファンファーレ、鳥や虫の鳴き声、手回しオルガン、口琴、どこかのレコードから流用したとおぼしきオーケストラトラック、テープの逆回転などなど、さまざまなコラージュやエフェクトをほどこした「似非サイケ」な迷作。

これはJK物一般にいえることですが、「あれ?どっかで聴いたことあるぞ」というシークエンスが飛び出してきたりするので、そういう元ネタ探しみたいなことでも楽しめると思います。



Blues Train (Johnny Kitchen Presents the Blues Tra
Blues Train
Blues Train (Johnny Kitchen Presents the Blues Train)

こちらもCondorからのリリースでGear FabからCD再発されていたタイトル(Gear Fabの記述によるとオリジナルは1970年リリース)。

ファズギター入りのブルースロックがメインで、"Hoochie Koochie Man"や"Got My Mojo Workin"などのスタンダードカバーもやってます。Steppenwolfみたいな曲や、Country Joe & the Fishを連想させるシスコサウンド風ヒッピーサイケロックもあり。わりとちゃんとした歌入りバンドサウンド(に聴こえる)作品です。



Ten Tons of Wet (Johnny Kitchen Presents the Surf
Surf Riders
Ten Tons of Wet (Johnny Kitchen Presents the Surf Riders)

のちにMoby Grapeに参加するPeter Lewisが在籍していたLAのバンド、Cornellsの1963年のサーフインストアルバム"Beach Bound"を、中身はそのままに別の作品に仕立て上げてCondorからリリースしたもの。でも、オリジナルはモノなのに、こちらはステレオです。

ところで、先頭の曲はBeach Boysの"Sloop John B"みたいに聴こえますが、あれは1966年の"Pet Sounds"の曲で、こっちは1963年・・・。といっても、もちろんBeach BoysがCornellsをパクったわけではなくて、どちらも西インド諸島の民謡を元ネタにしているからだと思います。



Hang on Sloopy
Johnny Cole Unlimited
Hang on Sloopy

商品の説明では1970年のリリース(Condorレーベル)となっていますが、ほかにも1960年とか1965年とか、バラバラな記述が見られます。また、Johnny Coleではなく、Jimmy Cole Unlimitedと表記されたジャケットもあり、よくわかりません。ジャケットの女性?でボーカルを担当しているのは、JKの奥さんだったLudmilaという人とのことですが、あきらかにトラックごとに録音メンツ・音源が異なっているように聴こえます(胡散臭い)。


以下の4作も同じくCondorからのリリース。"Trio of Time / This World"はPeter, Paul & Maryタイプのフォークアルバム。"Jimmy Herald / Ride On"はカントリー~ロカビリー作品。"Los Choros Latinos / Latin Holiday"はラテンジャズアルバム。"Soul Mates / Black Strap Molasses"はR&B~ソウル/ファンク(歌入り)作です。


This World (Johnny Kitchen Presents the Trio of Time
Trio of Time
This World (Johnny Kitchen Presents the Trio of Time)


Ride on (Johnny Kitchen Presents Jimmy Herald)
Jimmy Herald
Ride on (Johnny Kitchen Presents Jimmy Herald)


Latin Holiday (Johnny Kitchen Presents Los Choros
Los Choros Latinos
Latin Holiday (Johnny Kitchen Presents Los Choros Latinos)


Black Strap Molasses (Johnny Kitchen Presents the Soul Mates
Soul Mates
Black Strap Molasses (Johnny Kitchen Presents the Soul Mates)


以下、次回に続く。


サイケデリック漂流記


サイケデリック漂流記


2012年12月03日(月)

Essential Mediaから1月発売予定のCD その1

テーマ:News
Thunder on a Clear Day
Twentieth Century Zoo
Thunder on a Clear Day

ヘヴィサイケ特集でも取り上げたTwentieth Century Zooは、アリゾナ州フェニックスで結成後、西海岸に出て活動していた5人組。"Thunder on a Clear Day"は1968年にVaultからリリースされた唯一のアルバムです(以前SundazedやRadioactiveからCD再発されていた)。

激歪ファズギターにチープなオルガン。ナイーブ系のボーカル。イノセントなガレージフィーリングあふれる楽曲・・・。まったりとしたメロウチューンからヘヴィサイケナンバーまで、サイケファンには堪らない「ど真ん中」のサイケデリアを堪能させてくれます。

トラックリストと試聴はこちら



Ashes
Ashes
Ashes

AshesはPeanut Butter Conspiracyの前身で、Spencer DrydenがJefferson Airplaneに参加する前に在籍していたことで知られるLAのバンド。本作は1970年にVaultからリリースされた唯一のアルバムです。

PBCの前身なのになぜ1970年かというと、AshesがPBCへと発展して1967~68年に2枚のアルバムを発表したのち、創成メンバーのJohn Merrillが1968年にAshesをリユニオンして本作をレコーディング。しかし、リリースは2年近く棚上げされてしまっていたためです。

オリジナルメンバーとしてはベースのAlan Brackettもクレジットされていますが、看板の歌姫Barbara "Sandi" Robisonは参加しておらず、かわりにPat Taylorという女性がリードボーカルをつとめています。でも、Patの歌声も決してSandiに引けを取らない素晴らしいもので、こちらも60s男女混声グループファンにはマストな内容となっています。

トラックリストと試聴はこちら



Ja Ds-Ds
Pugh Rogefeldt
Ja, Da a Da

Pugh Rogefeldtはスウェーデンのシンガー&ギタリスト。"Ja, da a da"は1969年のデビューアルバムです。

本作の最大の特徴は、全編スウェーデン語で歌われていて、「辺境サイケ」なムードが横溢していること。「北欧版Erkin Koray」といった感じでしょうか。ワールドワイドにはあまり名は知られていないようですが、ロックセンスやソングライティング、個性的な歌声にとても非凡(というか変態!)なものがあり、トルコ勢同様、一度ハマると中毒になりそうな危険アイテムといえるかもしれません。後半はアコギをフィーチャーしたアシッドフォークロックチューンが主流となりますが、特に前半に登場するサイケなファズギターは聴きもの。

トラックリストと試聴はこちら



サイケデリック漂流記


サイケデリック漂流記


サイケデリック漂流記


AD

ブログをはじめる

たくさんの芸能人・有名人が
書いているAmebaブログを
無料で簡単にはじめることができます。

公式トップブロガーへ応募

多くの方にご紹介したいブログを
執筆する方を「公式トップブロガー」
として認定しております。

芸能人・有名人ブログを開設

Amebaブログでは、芸能人・有名人ブログを
ご希望される著名人の方/事務所様を
随時募集しております。