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2007年10月30日(火)

境界サイケ特集 その2

テーマ:サイケデリック
Cosmic Sounds
Zodiac
Cosmic Sounds

なぜかレココレのサイケ特集号では触れられてなかったみたいですが、「企画もの」の代表作といえる一枚。ElektraレーベルのオーナーだったJac Holzmanみずからの発案によるプロジェクト作品(1967)で、シンセ音楽のパイオニア的存在のMort GarsonとPaul Beaver(*1)による作曲/演奏をメインに、レコーディングは西海岸のスタジオミュージシャン(*2)によって行われています。(Fuzz, Acid & Flowersでは、Zodiacではなく、Cosmic Soundsでエントリーされていますが、"The Zodiac: Cosmic Sounds"というコンセプト作と理解してよいでしょう。)

アルバムはZodiac(黄道十二宮)をテーマに、VirgoとかSagittariusとかCapricornとか、12の星座の名が冠された12曲から成っています。シンセサイザーが使われているからといって、ピコピコな電子音楽の系統ではなく、電子楽器の扱いはUnited States of Americaみたいな感じだったり、バックの演奏もビート感のあるサイケロックサウンドが主流です。ファズギターにシタール、フルートなんかも使われていて、まったりとした東洋サウンドが登場したりします。(でも、1967年にしては、のちのプログレを先取りしたような展開が出てきたりもする。とにかく、バックの演奏は素晴らしい。)

しかし、なんといってもこのアルバムの最大のウリは、Modern Folk QuartetのCyrus Faryarによる「語り」でしょう。先ごろ再発されたHarumi なんかもそうでしたが、もしも「しゃべくりサイケ」というジャンルがあるとしたら、これはそのグランプリクラス。全編にわたって繰り広げられる、まるでB級ゴシックホラーかSF映画のナレーションみたいな「しゃべくり」が、なんともインチキくさいムードを醸し出していてナイスです。裏ジャケットに"MUST BE PLAYED IN THE DARK"という注意書きがあるのも、このアルバムのモンドな雰囲気を伝えています。

ところで、本作の主役級のMort Garsonと作詞のJaques Wilsonのコンビは、このあと1970年に同趣のアルバム"The Wozard of Iz, An Electronic Odyssey "を発表しています。こちらもやはり「しゃべくり」がメインなんですが、バックの演奏はほとんどがシンセサイザーによるもの。エレクトロニック版「オズの魔法使い」といった趣きで、Zodiacがまともに思えるほど強烈なモンド感を放つ、かなりイタい作品です。(たぶん未CD化。ドロシー役はLee Hazlewoodのパートナーで、先日話題になったInternational Submarine BandのプロデューサーでもあったSuzi Jane Hokum。)

さらに、Mort GarsonはZodiacの続編として、今度は12星座のひとつずつをテーマにした12枚のアルバム("Signs of the Zodiac"シリーズ)を制作する壮大な計画を立てていたようです。Fuzz, Acid & Flowersによると、「しかし、12作が実際にレコーディングされリリースされたかどうかは定かではない。Aries, LeoとSagittariusは存在が確認されている」とのことです。

*1
元WeaversのBernie Krause(1968年にジョージ・ハリスンにムーグシンセサイザーを紹介)と、Beaver & Krauseという電子音楽ユニットを組んでいた。シンセサイザーによる電子音楽と「自然」や「環境」といったテーマを結びつけたのが特色で、60年代末から70年代前半にかけて数枚のアルバムを制作している。(これらはCD化されていてamazonなどで容易に入手可能。)

テリー・ライリーのミニマルミュージック風の電子音楽から、アシッドロックにジャズやゴスペル、さらに人間の声や動物の鳴き声、自然の音なども幅広く取り入れた「ミュージックトリップ」といった風情の「境界音楽」となっている。最高作とされているのが、Mike BloomfieldやRonnie Montroseらが参加した、シスコ録音の"Gandharva"(1970)。かなり分裂気味ですが・・・。

Gandharva
Beaver & Krause
Gandharva

*2
アルバムには詳細な参加ミュージシャンのクレジットはなく、制作に携わった人たちの記憶もあいまいな模様。しかし、プロデューサーのAlex Hassilevらによると、確かに参加していた人たちとして、Hal Blaine(ドラム)、Carol Kaye(ベース)、Bud Shank(フルート)、Mike Melvoin(キーボード)といった名セッションマンの名前を挙げている。
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2007年10月28日(日)

境界サイケ特集 その1

テーマ:サイケデリック
境界サイケというのは私が勝手につけた名称で、いわゆる「企画もの」とか、映画のサントラとか、畑違いのジャズやクラシックのアーティストとか、モンドやらラウンジやら、いわば60sサイケの周辺にあるものの総称です。

ど真ん中の直球のみならず、ストライクゾーンぎりぎりの変化球にも思わず手が出てしまうもの・・・。いや、かえって正直に攻められるよりハマってしまうことも多いのではないでしょうか? そもそも、サイケアルバムの古典にして最高峰の"The Deep"からして、一種の「企画もの」だったことからすると、「境界」と「真ん中」が裏返しになったりするところもサイケの面白さのひとつではないかと思います。


Friar Tuck & His Psychedelic Guitar
Friar Tuck
Friar Tuck & His Psychedelic Guitar

最初に紹介したいのは、やっぱりコレ。最近「企画もの」関係をさかんに再発してくれて、この特集を思いつくきっかけにもなったFalloutのリイシューの中でも、特に強力な一枚です。レココレのサイケ特集号で、(カート・ベッチャー関連として)Tommy Roeの"It's Now Winters Day"と並んで紹介されて以来、CD再発を待ち望んでいたファンも多かったことでしょう。

1967年の本作はカート・ベッチャーがBallroomのメンバーや、側近のセッションマンたちとともに制作したプロジェクト作品。フライアー・タック(ロビンフッドの仲間の修道士)に扮するのは、当ブログでも最近話題に上ることの多い名セッションギタリストのMike Deasy。ドラムのハル・ブレインなんかと同様、60s好きなら知らないうちに必ず彼のプレイを聴いているはず、というほど、あらゆる作品のセッションに参加している人です。

セッションメンバーのBen Benay(ギター), Jerry Scheff(ベース), Toxey French(ドラム)はカートとの仕事のほか、ヘヴィサイケ名盤のGoldenrod(これも一種の「企画もの」っぽい)でも有名ですね。BallroomからはSandy SalisburyやMichele O'Malley、元GoldebriarsのDottie Holmbergなんかも参加しているとのことです。

さて、その内容ですが、カートベッチャー関連作品の中では最も「境界」的で、かつ最もサイケデリックでもあるというアルバムではないでしょうか。スタンダードのカバーにサイケなアレンジやエフェクトをほどこしたインスト中心(ボーカルもエフェクト的な扱い)の曲があったりするところはチープな「企画もの」のムードも満点。

そのへんの特色は先頭の"Sweet Pea"から明快で、この曲はカート・ベッチャーが制作に関わったTommy Roeのヒット曲(1966年。→動画)なんですが、そのシングルをそのまま流用したのではないか?というバッキングトラックに、ラップ風のボーカルと、いかにもカート的なアレンジのバックコーラスやサイケなエフェクト、そして強烈にクネったマイクのギターがオーバーラップされるという、デッドの「太陽の賛歌」も真っ青なコラージュ的サイケチューンになっています。

とにかく、実験的で奇天烈なベッチャーワールドの男女コーラスと、ファズ満載でトリッピーなマイク・ディージーのギターの競演が、全編にわたってこれでもかと繰り広げられるという、変態サイケ的な味わいも濃厚な必聴盤です。

また、ボーナストラックとして、マイク・ディージーがThe Flower Pot名義で出した2枚のシングル(1967)からの4曲が収録されているのも嬉しいところ。その中の"Wantin' Ain't Gettin'"はAssociationの"Insight Out"(1967)でもカバーされていた、シタール入り西海岸ポップサイケの名曲。(でも、これらの良質なポップサイケ曲が本編のあとでは「まとも」に聴こえるのが面白い。) ちなみに、マイクはこれらAssociationのアルバムにギターでも参加しています(Associationの1stはカートベッチャーのプロデュースだった)。
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2007年10月20日(土)

Discover America Collection 第3弾

テーマ:News
60~70年代のアメリカンミュージックの隠れた名盤や知られざる傑作を、オリジナルに忠実な紙ジャケ仕様で再発するエアーメイルの「DISCOVER AMERICA COLLECTION」シリーズ。その第3弾となる6タイトルが11月7日にリリースされます。(前回の記事はこちら。)



ジャン&ディーン
セイヴ・フォー・ア・レイニー・デイ(紙ジャケット仕様)

オリジナルは、同じサーフィンサウンドの兄弟分だったビーチボーイズの幻のアルバム"Smile"にも例えられたレア盤(1967)。「雨」をテーマに、曲間が雨音などのSEでつなげられたコンセプトアルバムで、サーフィンサウンドをベースにしたメロウなソフトロック作品となっています。バックをつとめているのは、Joe Osborne(ベース)、Larry Knetchel(キーボード)、James Burton(ギター)、Mickey Jones(ドラム)といった名うてのセッションマンたち。

ところで、このアルバム、ソフトロックのスタンダード"Yellow Balloon"で始まるのですが、これに関しては少々インネンがあります。この曲の作者のGary Zekleyは(ブルース・ジョンストンらとともに)ジャン&ディーンと同じ高校に通っていたという間柄で、それまでもJ&Dのレコード制作にかかわっていました。ゲイリーはジャン&ディーンが、提供者の彼を差し置いて録音した"Yellow Balloon"が気に入らず、「自分でレコードを出そう、しかもジャン&ディーンよりヒットさせてみせる!」と決心します。

両者のシングルは奇しくも、ビルボード誌に(フルページの)広告が並んで掲載されました。しかし、結果は曲名と同じYellow Balloon名義のゲイリーのバージョンが25位、ジャン&ディーンのバージョンは111位(Billboard)。ゲイリー・ゼクリーの圧勝に終わったのでした。このヒットを受けて、グループのメンバーが集められ、制作されたアルバムがソフトロック/サンシャインポップの名盤"Yellow Balloon"(1967)というわけです。

ちなみに、今回の再発は(ボーナストラックを含む)トラックリストを見る限り、以前SundazedやVividから再発されたものと若干異なっているようです。





ウォルター・ベッカー&ドナルド・フェイゲン
ユー・ガッタ・ウォーク・イット・ライク・ユー・トーク・イット(紙ジャケット仕様)

リチャード・プライヤー主演のカルト映画のサントラ盤(1970)。Steely Danとしてブレイクする前のウォルター・ベッカーとドナルド・フェイゲンが制作に携わっています。プロデュースはJay & the AmericansのKenny Vance(無名時代のウォルターとドナルドはAmericansのバックおよびツアーメンバーをつとめていた)。のちのSteely Danのメンバー、Denny Dias(ギター)も参加しています。

「スティーリー・ダンで開花する二人の才能の片鱗が見え隠れする貴重な一枚」と謳われていますが、ほんとに「片鱗」程度で、ふたりにしては封印しておきたかった過去かもしれません。でも、当時のB級映画のサントラらしい、あの雰囲気が漂っていて、そういうチープでダメっぽい部分がサイケ的には逆に美味しいところです。ちなみに、インストのみではなく歌も入っていて、ときおりSteely Danを彷彿とさせるボーカルハーモニーを聴かせてくれます。





ファイブ・アメリカンズ
アイ・シー・ザ・ライト(紙ジャケット仕様)

テキサスのガレージバンド、Five Americansの'66年のデビュー作。多数のコンピに収録されているシングル曲等は別にして、アルバムはポップサイケな名作"Progressions"(1967)しか聴いたことがなかったのですが、この1stはタイトルチューンの"I See the Light"に代表されるようなガレージパンクなアルバムらしいです。チープ系のオルガンが印象的。買わねば・・・。







リチャード・ハリス
マイ・ボーイ(紙ジャケット仕様)

リチャード・ハリスは、最近では「ハリー・ポッター」シリーズで校長先生のダンブルドアを演じていたアイルランド出身の名優(故人)。「マッカーサー・パーク」(下の動画)のヒットで知られる歌手でもあります。本作は1971年リリースのサード・アルバム。父親の息子に対する思いをテーマにしたコンセプトアルバムで、楽曲はあのジミー・ウェブらが手がけています。







インターナショナル・サブマリン・バンド
セーフ・アット・ホーム(紙ジャケット仕様)

今回のラインナップの中では最も有名なタイトルではないでしょうか? ロック史的にも重要な作品で、「最初のカントリーロックアルバム」とされています。

International Submarine Band(ISB)は、Gram ParsonsがByrdsに参加して "Sweetheart of the Rodeo"を制作する前に在籍していたバンド。先ごろ亡くなったLee HazlewoodのLHIレコードから1968年の春に唯一作の"Safe at Home"がリリースされています(録音は1967年)。しかしながら、グラムは本作がリリースされる前にLHIに無断でバンドを離れ、バーズのアルバムの録音に参加します。これに怒ったLeeによって訴訟沙汰となり、結局バーズのアルバムはグラムのボーカルパートが差し替えられて、1968年の夏に発売されたのでした。

ということで、一般的にはメジャーな「ロデオの恋人」がカントリーロックアルバムの嚆矢とされていますが、本当の元祖はこちらのアルバムということになります。また、ISBのメンバーには、のちにグラムとFlying Burrito Brothersで共にプレーすることになるChris Ethridge(ベース)やJohn Corneal(ドラム)も在籍していました。FBBで再録される"Do You Know How It Feels"や、のちにエミルー・ハリスがカバーして有名になった"Luxury Liner"のオリジナルも、このアルバムで聴くことができます。

ところで、デビュー前のISBはあのサイケ映画「白昼の幻想」("The Trip", 1967)にバンドの演奏シーンで出演しています。(しかし、実際の演奏はサントラを担当したElectric Flagのものに吹き替えられている。) NYにいた彼らがLAに出てきたのも、この映画に出ないかと誘われたのがきっかけらしいです。







アニー・ロス
シングス・ア・ハンドフル・オブ・ソングス(紙ジャケット仕様)

これはまったくわからないので、発売元のエアーメイルのページからそのまま引用させてもらうと、「人気ジャズ・ヴォーカル・トリオ、ランバート・ヘンドリックス & ロスの紅一点、アニー・ロスが、グループ脱退後の64年に英国のエンバー・レコードからリリースした一枚。ジョニー・スペンサー・オーケストラをバックに豪快に歌い上げる本作のボーカル・スタイルはジャズというよりポピュラー・ボーカルに近い。」とのことです。
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2007年10月17日(水)

究極のGSガイド本発売中

テーマ:
日本ロック紀GS編 コンプリート
黒沢 進
日本ロック紀GS編 コンプリート

1994年に発売されながらも絶版となっていたグループサウンズの研究本「日本ロック紀GS編」が、大幅に改訂されて「コンプリート」として復刊されています。全118(!)グループのレコードジャケットもすべてカラーで掲載されているとのことです。

近年は海外でも注目されている日本のGS。そのすべてのシングル、LPが網羅されているというこの本の完全版は、まさに究極のグループサウンズマニュアルといえるでしょう。
2007年10月15日(月)

Fallout 11月の新譜

テーマ:News

Redwing
Redwing

この西海岸のバンドの前身は、ポコ~イーグルスのTimothy B. Schmitが在籍していたことで知られるNew Breed(のちのGlad)。New Breed~Gladの4人のメンバーから、Pocoに参加するためにTimが抜け、代わりにベース&ボーカルの新メンバーを加えて再スタートしたのが、このRedwingです。

バンド結成当時、Steppenwolf, Santana, CCRといったところのオープニングをつとめたのがきっかけでJohn Fogertyに気に入られ、CCRと同じFantasyレーベルから1971~75年にかけて5枚のアルバムをリリースしています。本作はCCRのエンジニアだったRuss Garyのプロデュースによる1971年のデビュー作。

音はカントリーやロックンロールをベースとした、ギターオリエンテッドな王道ウェストコーストロック。ポコやイーグルスのようなカントリーロックとバッキングコーラスに、ドゥービーズのような南部ロックフィーリングとリズムギターのカッティング・・・。リードボーカルがちょっと弱いかなと思うくらいで、これらのビッグネームと比べてもまったく遜色のないようなメジャー感覚溢れるサウンドです。

ほとんど無名のままに終わってしまいましたが、ライブでより盛り上がるタイプのバンドではなかったかと思います。5枚もアルバムを出してることからすると、地元(Sacramento)ではそれなりに人気があったのかもしれません。ちなみに、Tim SchmitはRedwingの2nd("What This Country Needs", 1972)の録音に参加しているようです。詳細はこちら

ところで、前身バンドのNew Breedですが、全24曲+貴重なビデオクリップ入りのコンピCDが発売されています(残念ながらamazonでは売っていないようです。代表曲の"Want Ad Reader"は今度の"San Francisco Nuggets"をはじめ多数のコンピに収録)。音はど真ん中のガレージ/ティーンビートサウンドで、Timのナイーブで繊細なボーカルが素晴らしい。ボーナストラックとしてGladの5曲が収録されていて、こちらはちょっとMillenniumを思わせる曲があったりするソフト/ポップサイケです。さすが、Terry Melcherに見いだされた(バンド名を変えさせられた)だけあります。


The New Breed
Wants You! (リンクはTIMOTHYBSCHMITonLine)





Lynn Blessing
Sunset Painter

この9月に同じくFalloutから再発された"Advancement"にバイブ(Vibraphone)で参加していたLynn Blessingが、同年(1969)に発表した唯一のソロ作。

内容も同系統の、ジャズ、ロック、サイケ、カントリーなどがフュージョンされたインストルメンタル中心(ラストの1曲のみ歌入り)のアルバムです。Lynnのオリジナルに加え、ビートルズの"Mother Nature's Son"、バーズの"Child of the Universe"、(「モー」という牛の鳴き声で始まる)ディランの"Country Pie"、ザ・フーの"Pinball Wizard"、ジュディ・シルの"Emerald River (Dance)"といったカバーの選曲もユニーク。(ちなみに、Lynnは後年、Judee Sillのアルバムに参加しています。)

「コケコッコー」というニワトリの鳴き声とともに“Hi folks, hope you can stick around and listen to little music we gonna play for you, so sit back, relax and take off your shoes.”というナレーションで始まり、最後は"Thanks a lot for listening folks, I hope you little enjoyed the music. Till the next time, see you all later."「パチパチパチ」(拍手)で終わるというコンセプトアルバム?となっています。このへん、60sの一連の「企画もの」の感覚に近いモンドな味わいもあります。

でも、音楽自体はホンモノで、スタイルはジャズ風でもノリはロックだったりして、かなりハマります。先ごろ亡くなったFlying Burrito BrothersのSneaky Pete Kleinow(スティールギター)なんかも参加しています。詳細はこちら





Richard Twice
Richard Twice

Richard AtkinsとRichard ManningのデュオなのでRichard Twice。1970年の本作は、ストリングスやホーンがふんだんに使われたドリーミーなポップサイケの逸品です。"A virtually perfect pop album"と評されています。"If I Knew You Were the One"なんて、まるで男性デュオ版Gentle Soul! 先頭のキラーファズチューンも素晴らしい。

Larry Knechtelをはじめ、Electric PrunesのMark Tulin、Paul Revere & the RaidersのDrake Levin、PocoのRusty Youngなど、参加ミュージシャンも充実しています。詳細はこちら





Titus & Ross
Titus & Ross

こちらも1970年産の男性デュオのアルバム。"One of the most appealing underground folk-rock recordings of its time."と評されています。

これはまったく聴いたことがないので、どんな音なのかわかりませんが、紹介では類例としてLinda PerhacsやLambert & Nuttycombe、英国のFresh Maggotsなんかの名前が挙がっていました。リコーダーやファズギターなんかも使われているらしい。とくるとやはり連想されるのはFresh Maggotsですね。詳細はこちら
2007年10月13日(土)

シスコ関連の紙ジャケ発売ラッシュ

テーマ:News
Blue Cheerの紙ジャケ発売に続いて、Dino Valente, Dan Hicks, Sons of Champlinと、シスコサウンド関係の紙ジャケ再発のニュースが届いています。いずれも11月21日発売予定。



ディノ・ヴァレンテ
ディノ・ヴァレンテ(紙ジャケット仕様)

Quicksilver Messenger Serviceのメンバーにして、フォークロックの代名詞的スタンダードナンバー"(Let's) Get Together"の作者であるDino Valenteの唯一のソロ作(1968)。アシッドフォークを代表するような名作です。旧盤と同じ2曲のボーナストラック収録。




ダン・ヒックス&ヒズ・ホット・リックス
ダン・ヒックスとホット・リックス(紙ジャケット仕様)

Dan Hicks & His Hot Licksといえば、ウェスタン・スウィングというスタイルとともに近年日本でブームとなりましたが、その歴史は古く、DanがまだCharlatansを完全に脱退する前から活動していました。本作は1969年の(初代)Hot Licksのデビュー作(原題"Original Recordings")。

ふたりの女性ボーカルやフィドルなどを従えたウェスタン・スウィングのスタイルは後年とほとんど同じですが、まだそれほど切れ味は鋭くなく、まったりとユルくて、Charlatansゆずりのサイケな雰囲気を漂わせているのが良いです。Charlatans時代からの曲"How Can I Miss You When You Won't Go Away"や、のちに再録される"Canned Music", "I Scare Myself"などのオリジナルを聴くことができます。




サンズ・オブ・チャンプリン
サンズ・オブ・チャンプリン(紙ジャケット仕様)


サンズ・オブ・チャンプリン
ア・サークル・フィルド・ウィズ・ラヴ(紙ジャケット仕様)


サンズ・オブ・チャンプリン
ラヴィング・イズ・ホワイ(紙ジャケット仕様)

今回のSons of Champlinの紙ジャケ再発は、少し時代が降って1975年から77年にかけての3作です。最初の3枚のアルバム(1969~71)はすでに2年前に紙ジャケ化されています。
2007年10月12日(金)

ティム・ハーディンの紙ジャケ発売

テーマ:News
スーザン・ムーアとダミオンの為の組曲(紙ジャケット仕様)
ティム・ハーディン
スーザン・ムーアとダミオンの為の組曲(紙ジャケット仕様)

Tim Hardinの70年代の2作、「スーザン・ムーアとダミオンの為の組曲」("Suite for Susan Moore and Damian", 1970)と「ペインテッド・ヘッド」("Painted Head", 1973)が、ソニーミュージックジャパンから紙ジャケで再発されます(11月21日発売予定)。このうち、全曲がカバーで占められた"Painted Head"(未聴)は初CD化とのことです。ちなみに、「バード・オン・ア・ワイヤー」("Bird on a Wire", 1971)はすでに2年前に紙ジャケ化されています。


ティム・ハーディン
ペインテッド・ヘッド(紙ジャケット仕様)

バード・オン・ア・ワイヤー(紙ジャケット仕様)
ティム・ハーディン
バード・オン・ア・ワイヤー(紙ジャケット仕様)

それにしても、「スーザン・ムーア~」なんか「こんなの紙ジャケで出して売れるんだろうか」と余計な心配をするくらい地味なアルバムです。もともと地味な人ですが、70年代になって少しはポップになるかと思いきや、ますます磨きがかかって地味です。後半やや盛り上がりますが、大半がギターかキーボードのみの伴奏に、傍らにいる愛する人だけに聴かせるような歌または語りがつらつらと続きます。でも、自己破滅型の人にありがちな「凄味」があって、聴いている側のまわりの空気がピンと張り詰めたような感じになるのは、やはりスゴいところです。


Tim Hardinといえばサイケファンには、あのGandalfがカバーした"(How Can We) Hang on to a Dream"、"Never Too Far"、"You Upset the Grace of Living (When You Lie)"の作者ということで有名ではないでしょうか。60年代の作品は、Bob DylanやFred Neilと並んで、特にフォークロック関係のアーティストに多大な影響を与えました。しかし、自作の曲は多くの人たちにカバーされたにもかかわらず、本人はほとんど売れず、やがて身を持ち崩して39歳の若さでドラッグによって他界しています。

オススメのタイトルは、Verve時代の全スタジオ録音を収録した2枚組コンピ "Hang on to a Dream: The Verve Recordings"(1994)。名作の誉れ高い1st(1966)と2nd(1967)、および当時のアウトテイク集だった"Tim Hardin 4"(1969)の全曲(*1)に、未発表の17曲を加えた充実のアンソロジーです。Gandalfがカバーした3曲や、"Don't Make Promises"、"If I Were a Carpenter"、"Reason to Believe"といった、のちに多くのアーティストにカバーされる名曲群もほとんど網羅されています。

Hang on to a Dream: The Verve Recordings
Tim Hardin
Hang on to a Dream: The Verve Recordings

*1
1stと4thで重複する2曲は4th収録の完全バージョン(1stのオリジナルに収録されたのは編集バージョン)で置き換えられている。参加ミュージシャンにはLovin' SpoonfulのJohn Sebastian(ハーモニカ)や、Felix Pappalardi(ベース)もクレジットされている。ちなみに、未収録の"Tim Hardin 3"は1968年のライブ盤。


ところで、実はTim Hardinはウッドストックに出演しています(初日、Ravi Shankarの前)。しかし、映画にもサントラにも収録されなかったために、その事実を知る人は少ないという、これも「地味」な彼らしいエピソードです。下はウッドストックの貴重な映像。素晴らしい・・・でも、これが陽の目を見なかったのもわかる気がする。


2007年10月11日(木)

Japrocksampler

テーマ:
Japrocksampler: How the Post-war Japanese Blew Their Minds on Rock 'n' Roll
Julian Cope
Japrocksampler: How the Post-war Japanese Blew Their Minds on Rock 'n' Roll

Echo & the Bunnymenなどとともにリヴァプールのネオサイケデリアシーンを主導したTeardrop Explodesのリーダーで、のちのソロ活動や、著作およびネット(Head Heritage)での博識なレビュー活動でも知られるJulian Cope。彼が60~70年代日本の黎明期ロックに光を当てた本、"Japrocksampler"がamazonで発売されています(表記は英語)。

Japrocksamplerのサイトはこちら。日本のアーティストの動画へのリンクも掲載されています。

追記:日本語版も発売されています。
JAPROCKSAMPLER ジャップ・ロック・サンプラー -戦後、日本人がどのようにして独自の音楽を模索してきたか-
ジュリアン・コープ
JAPROCKSAMPLER ジャップ・ロック・サンプラー -戦後、日本人がどのようにして独自の音楽を模索してきたか-
2007年10月09日(火)

Baris Manco

テーマ:YouTube


Baris Manco(バルシュ・マンチョ、故人)は、Erkin Koray, Edip Akbayramと並んでヘンタイ・・・いや、たいへんに有名なターキッシュ・サイケの重鎮だそうです。知名度、人気ではこの中で一番らしい。何度か来日もしていて、"Live in Japan"というアルバムも出しています。

「え、ぜんぜん知らんぞ」というのもごもっともで、私も最近まで存在さえ知りませんでした。レコード(CD)が売れてるとか、特にマスコミで取り上げられたとかいうわけでもなさそうなのに、日本で全国ツアーしたりしてるのは、どうやら某巨大宗教団体のからみがあるようです。

まあ、そんなことはどうでもよくて、とりあえず動画をご覧ください。ほんとにトルコ関係はキてますね、素晴らしすぎます。独特の「歌謡」感覚も全開です。振り付けにも注目!

















残念ながらCDはこの来日記念盤 ?以外amazonには売っていないようです。下は代表曲のKirpiklerin が収められたコンピ(Erkin Koray, Edip Akbayram, Seldaなども収録)。日本語の解説や歌詞の対訳が紹介されているページはこちら

Love Peace and Poetry: Turkish Psychedelic Music
Various Artists
Love Peace and Poetry: Turkish Psychedelic Music
2007年10月07日(日)

Mars Bonfire再発

テーマ:News

Mars Bonfire
Faster Than the Speed of Life

Mars Bonfireのソロ作、"Faster Than the Speed of Life"(1969)がRev-Olaから10月29日に再発されます。

このタイトルは、去年FalloutからCDが出てたんですが、Rev-Ola盤のコメントには"First ever official release"とあるので、Falloutのは非正規盤ということなのでしょうか? このへんの再発物の権利関係とか、よくわかりません。ちなみに、今回のRev-Ola盤には2曲のボーナストラックが追加されています。

Mars Bonfireというのは、Sparrow(Steppenwolfの前身バンド)のギタリストだったDennis Edmontonの変名。というより、"Born to Be Wild"の作者といったほうがわかりやすいかもしれません。アルバムタイトルの"Faster Than the Speed of Life"も、Steppenwolfの2ndのオープニングナンバーだったMars作の名曲(*1)。

本作でも"Born to Be Wild"をいわばセルフカバーしてるんですが、Steppenwolfやその後にカバーされたアレンジとは少し感じが違ってユルいのがクールでかっこいい。歌は決して上手くはないんですが、ワイルド系の曲ではパンキッシュで、メロウ系の曲ではあやうげな感じで、なかなか良いです。

アルバムの内容は、SteppenwolfとGuess Whoをブレンドして、メロウ&メランコリックさをやや強めた、みたいな感じ。特にギターや(ハモンド)オルガンの切り込み方なんかはSteppenwolfっぽい。また、同郷のカナダのGuess Whoにも、楽曲や(Burton Cummings風の)ボーカルなどに相通ずるものが見られます。ソロ作というとストリングスやホーンなんかを使ってしまいがちですが、本作は全編がバンドサウンドとなっています。

個人的にはSteppenwolfもGuess Whoも大好きなので、かなり美味しかったです。試聴(Fallout盤)はこちら

*1
Steppenwolfのバージョンでリードボーカルをとっていたのは、Dennisの弟でドラムのJerry Edmonton。
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