愛媛県警の捜査報償費訴訟は高裁で原告勝利 | 公会計の動向

愛媛県警の捜査報償費訴訟は高裁で原告勝利

 愛媛新聞社サイトが4月20日に掲出した社説「捜査費返還訴訟 判決を真摯に受け止めよ 」は、愛媛県警が支出した捜査報償費は不正支出だったとして、不正分の返還を求める住民訴訟の控訴審判決で、高松高裁が「捜査報償費が適切に支出されたとするには強い疑いがあり、正当な捜査協力者に支払わなかったと推認される」と指摘し、捜査協力者への報償費としていた公金支出の違法性を認定した上で、加戸守行知事に対し、支出書類を作成した警部ら3人に17万3千円の賠償を請求するよう命じたことについてのもので、県警の主張について「説得力を欠く」、「適正に支出されたということを納得させるものではない」などと批判したものの、「不正に支出されたとまでは推認できない」として原告の請求を棄却していた一審判決からの逆転勝訴であるとし、県警の主張に疑問を呈しながらも不正支出を認めなかった一審判決には、原告ならずとも納得できないものがあり、それだけに、高裁判決は県民の目線に立った画期的な判決といえると賞賛する。不正支出は17年、県警捜査1課警部の私用パソコンからファイル交換ソフト「ウィニー」を通じてインターネット上に捜査資料が流出して発覚して、13、14年度に支出した約17万円が不正支出に当たるとして、弁護士らが訴えていたもので、支出書類では捜査協力者21人のうち13人に現金やギフト券を渡したとされるが、高裁判決では、県監査委員の調査に回答した13人は受け取っていないとみられる点などを挙げ、報償費の支出に関する事実は「いずれも虚偽と認めるほかない」としているとのこと。また、「当時は仮名の領収書が認められていた」とする県警の主張を「信用できない」と退けたとか。県警は監査委員の特別監査の際、捜査への支障を理由に協力者の実名開示を拒絶しており、そればかりか、支出自体の認否もしなかったとか。いうまでもなく捜査費は公金である。その支出に関する事実関係は、県民に十分に説明されなければならないと社説は説き、県警のかたくなな対応は、県民の不信感を増幅させるだけでなく、組織的な関与を疑われかねないと説く。