JR九州が民間借り入れへ
日経電子版が4月7日に掲出した「JR九州、初の銀行借り入れ 360億円 新幹線に投資」は、九州旅客鉄道(JR九州)が初の銀行借り入れを実施すると報じる。2011年3月期中に複数の銀行から360億円を調達するもので、11年3月の九州新幹線鹿児島ルートの全線開業に伴い、今期の設備投資は過去最大の756億円に達するが、同社の借入金の大部分を占める鉄道建設・運輸施設整備支援機構(鉄道・運輸機構)からの無利子融資には一定の上限があるため、不足資金を銀行借り入れで賄うとのこと。今期中に2回に分けて銀行から長期借り入れを実施し、総額で360億円を調達するとか。借入先は未定で、それぞれ競争入札で決めるとの由。借入期間は10年程度で、利率は年2%弱となる見込みで、社債発行は格付けなどの手続きが煩雑で、資金調達まで時間を要することから長期借入金にしたとのこと。JR九州は今期に前期計画比36%増の756億円の設備投資を計画しており、新幹線車両(310億円)や新博多駅ビル関連(151億円)などの大型投資が相次ぐため、借入金は全額を新幹線関連の投資に充てるとか。同社には300億円超の長期借入金があるが、全額無利子の借り入れとなっており、借入先はJR九州の全株式を保有する独立行政法人の鉄道・運輸機構のほか、沿線自治体などが中心で、実質的には補助金の色合いが濃いもので、JR九州は鹿児島ルート全線開業後の株式上場を目指しており、民間金融機関からの資金調達で経営の独立性を高める考えと記事は伝える。JR九州は1997年のJR東海に続く株式上場を検討しており、北海道、四国を加えた「JR三島会社」の中では上場の実現が最も早いとみられ、最短で12年の上場を視野に入れているとの由。上場後は他の民間企業と同様に民間金融機関から資金を調達する必要性に迫られるため、それに備える狙いもあるとか。