大阪府に「渡り」の残滓
朝日が12月1日に掲出した「大阪府、給与かさ上げ 昇任せずに年176万円加算も 」〔池尻和生〕は、大阪府が給与ランクでは最も低い主事級を長年務める行政職の府職員に、それより上の係長級や課長補佐級と同じ給料を払っていると報じる。係長、参事、副理事らにも、それぞれ一つ高いランクの給料を支給しており、橋下徹知事は、こうした事例を23年度から見直す考えを示したと記事は伝える。府企画厚生課によると、ランクは1級(主事)から10級(部長)まであり、主事級は1~2級だが、在任が長くなると「主任主事」「専任主事」と呼び名が変わり、係長昇任に必要な論文・面接試験に合格しなくても、係長級や課長補佐級の給料が支給されているとのこと。本来、主事級の年収最高額は約550万円だが、この仕組みで課長補佐級相当の約726万円となり、176万円が加算されることになるとか。係長も8年以上の経験で課長補佐級、参事も5年以上で課長級、副理事も3年以上で次長級と、それぞれ一つ高い級の給料が支払われており、副理事の年収加算額は最大約108万円とか。いずれも「職務経験が豊富で人事評価が良好な場合に昇級される」としているが、一定の経験年数があれば大半は「昇格」が認められてきていて、こうした手法は「わたり」と呼ばれ、対象者は主事級で千人近く、係長級では約2200人にのぼるとか。府は18年度に「主事級の給料はあまりに手厚い」と給与制度を見直し、新規の「わたり」が出ないようにしたが、当時、上の級相当の給料を受け取っていた主事級の給料は据え置いており、府は「完全に廃止すれば、大幅な減給で生活できなくなる」と説明するとか。総務省は「大阪府は国と比べても手厚く、合理的な説明もない。毎年、制度の見直しを求めている」としていると記事は伝える。