公用車の6割は国交省 | 公会計の動向

公用車の6割は国交省

 朝日は7月28日に「公用車数、国交省ダントツ 全省庁の6割、特別会計背景」〔松川敦志〕を掲出。

 記事は、中央省庁が保有する公用車が全国に約6千台あり、6割以上を国土交通省分が占めていると報じる。同省発注の公用車業務をめぐっては天下り先による談合疑惑も浮上しており、福田首相が「無駄ゼロ」の歳出改革を打ち出す中で、巨額予算を背景にした同省の公用車は大幅な削減を迫られそうと記事は伝える。1府12省庁に、本省や外局、地方組織で保有している公用車の台数と、管理・運転業務を民間に委託している台数、委託先などを聞いたもので、各省庁が公費で購入した公用車にはセダンやワゴンなどさまざまな車種があり、幹部職員の送迎や一般職員の移動に使われていて、運転手の人員削減が進む中、管理・運転の民間委託が進んでいるが、一般職員自らが運転する場合もあるとか。総保有台数は6382台で、国交省が4123台(64.6%)を占めており、他省庁は財務省610台、防衛省428台、法務省237台、厚生労働省168台などで、国交省が際だつとのこと。国交省が管理・運転業務を民間に委託していたのは、確認できただけで2303台で、談合疑惑では、国交省からいずれも20人前後の天下りを受け入れる3社による独占受注が問題となっているが、他省庁の民間委託分計約200台(一部省庁は未回答)では、3社のうち2社が18台を受注していただけで他業者と比べ目立った偏りはなかったとか。国交省の保有台数の多さには、全国各地にさまざまな出先を抱える上、予算規模の大きい特別会計(特会)を持っている背景があり、国交省の4123台のうち、一般会計からの支出でまかなわれているのは803台で、残りは五つの特会で費用負担していて、それぞれの特会の関連業務ごとに独立して使っているとのこと。道路特定財源を主な原資とする道路整備特会と河川やダムの管理・整備のための治水特会の旧建設省系の2大特会で7割近くを占めており、道路特会分だけで管理・運転業務委託の年間支出は82億円(06年度)に上るとか。道路、治水両特会の突出ぶりについて国交省は「災害時の緊急出動に備えるため各事務所に運転手つき公用車を常備する必要がある」と説明するが、災害による緊急出動が頻繁にあるわけではなく、一般職員が日常的な移動をする際に自分では運転せずに公用車を使っているのが実態となっており、県警や法務局など公共交通機関で容易に行き来できる場所が運行記録に残されているケースが目立つとか。1カ月の稼働時間が40時間しかない例もあり、同じ事務所に道路と河川、それぞれの特会による公用車がだぶって配備されているケースも多いとのこと。こうした実態に批判的な声は省内にもあり、地方勤務の経験がある幹部は「特会ごとの縦割り運用が無駄を生んでいる。真剣に見直せば優に半減は可能」とし、中堅職員は「日常の移動は自分で運転できるし、タクシーでもいい。災害時に必要な台数を確保し、それ以外は見直すべきだ」と話しているとか。談合問題を機にした批判の高まりを受け、冬柴国交相は22日の閣議後会見で「国民の目から見て納得できる必要最小限の台数に削減する」と述べ、具体的な削減の数値目標を8月中には打ち出す意向を明らかにしているとの由。