サブプライム問題の話を何度聞いてもイメージが掴めないという人のために。
それは極論すれば、「市中に出回っている1万円札のうち、1割は価値のない偽札です」と宣言されたようなもの。
しかもその偽札はとても巧妙に作られていて、素人がちょっと見ただけでは本物と区別がつかない。
財布の中の10万円は、全部本物かもしれないけれど、全部が偽札だって可能性もゼロじゃない。
奮発して彼女を連れていくつもりだった高級寿司屋では、あなたの1万円札のうち何枚かは受け取ってもらえないかもしれない。
あるいは偽札の出回っている券種なんかややっこしいから真贋にかかわらず受け取りたくない、うちは全部2千円札で払ってくれと言うような寿司屋も出てくるかもしれない。
だいたいそういうイメージに近い。
サブプライムモーゲージを担保にした債券というのは、金融機関にとってはそれぐらい身近な、しかも信用の置けるものとして流通しているということ。
金融市場でサブプライムが信用できないというのは、日常生活でおカネが信用できないのと同じぐらいアナーキーな情況だということだ。