こんにちわ
在宅医療にかける想いは富士山級の
あらいぐまです!!
今回は、製剤学って
社会に出ても使うことあるんだ!!
という事例を報告致します。
え~薬剤師をやっていると
大学で勉強したことが役に立っていると実感することが
少ない気がします!
ちゃんと勉強している薬剤師さんごめんなさい
今回お話しする製剤学についても
粉の薬を混ぜるとき、
軟膏を混ぜるとき
ぐらいしか考えない気がします。
しっかり考えてやっている薬剤師を尊敬します。
もちろん全国の薬剤師達は
薬の主成分や効能効果について
しっかり勉強しています。
勉強してないわけじゃないので安心してください。
でも、添加物まで勉強している薬剤師は
少数派と言えると思います。
今回のお話は、この添加物が引き起こした事件です。
では、どーぞっ!!
訪問看護師さん
『すいませ~ん何か胃瘻のチューブが
詰まっちゃって困ってるんです。
何か詰まるような薬あります?
フラッシュ回数は、いつも通りですし・・・。』
この時の処方内容
タケプロンOD(15)
アムロジピンOD(5)
ユベラNカプセル(100)
ロキソニン(60) etc
※溶けやすくするために錠剤は軽く砕いている
と、まぁ割とメジャーな薬ばかり出ていました。
この方の場合、訪問看護師さんが定期的に来て
簡易懸濁法で薬を胃瘻から注入してくれます。
簡易懸濁法とは → ☆
『う~ん今回出ている薬で詰まったって
報告は初めてなんで、ちょっと調べてみますね』
さて、調べるといってもどこから手をつけるか・・・
ロキソニンやアムロジピンで
詰まった報告は一例もなかったので、
胃瘻患者さんに払い出ししたことのない
ユベラNカプセルから調べることに
製造販売元に問い合わせてみました。
『すいません胃瘻チューブが詰まって困ると
相談があったんですけど、ユベラNカプセルって詰まります?』
『ユベラNカプセルには添加物にマクロゴール6000があり
約50度以上で固まる性質があります。
簡易懸濁法を行う場合60度程度の
ぬるま湯に溶かすと思うのでそれが原因かもしれません。』
へ~
マクロゴール6000って高い温度で固まるんだ!?
学生時代ここまで細かいことを習った記憶はないですが・・・
『分かりました!ありがとうございます!!』
さて、一発目で詰まりの原因が分かったぞ
念のため、マクロゴール6000とやらが
他の薬にも入ってないか確認せねば・・・
あれ?
タケプロンODにも入ってますがな・・・
マクロゴール6000って
どんだけ、使いやすい添加物なんでしょー
まぁ、入っているものは仕方ない
解決策を提示せねば・・・
この時考えたのは2つ
その1 簡易懸濁法を行う際の温度を下げてもらう
もうね、何も考えたくないオーラが出まくりの案ですね
その2 薬を他のものに変えてもらう
こりゃ、同効薬の中から代替薬を選び、添加物までチェックする
大変な作業が待ってますな・・・
いやね
薬剤師という仕事に付きましたし
患者さんの為と思うと頑張れるんですけど
色々解決策があるなら、楽したいと思ってしまうんです・・・
さて、患者さんの希望は・・・
違う薬にしたくない!!
助かりました!
そして看護師さん、ごめんなさい
その1案を選択してくれたので、
訪問看護師さんとケアマネージャーさんに事情を説明
訪問看護師さん的には、大した問題では無かった様で
2つ返事で了承してくれました。
そして、
その後も同じ薬が出ていましたが、
詰まるという報告もなく経過しています。
今までアレルギーのことを考えて
添加物を調べることはありましたが、
どのぐらいの温度で溶ける添加物なのかまでは
調べたことがありませんでした。
いや~製剤学って本当におもしろいですね
それでは皆さん さよなら さよなら さよなら
分かる人は、そこそこのお歳(笑)
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