DVD放浪記 -192ページ目

Good afternoon.

クリスマス・キャロル 特別版 [DVD]/レジナルド・オーウェン,ジーン・ロックハート

¥1,500
Amazon.co.jp

Good morning. や Good afternoon. は、出会いのときだけでなく、(ややあらたまった場面などの)別れのときにも用いられる挨拶表現であることが辞書に記されている。実際、後者の例は映画でもよく見かけるものだ。

1938年版「クリスマス・キャロル」でも、強欲で無慈悲なスクルージのもとで働いているクラチットが教会の前でスクルージの甥のフレッドとその婚約者のベスと出会い、別れ際に "Good morning. とあいさつし、ベスが "Goodbye." と返す場面が出てくる。

そして、映画の最初のほうではもっと面白い例がみられる。婚約したことを嬉々として報せる甥のフレッドが金の無心にきたものと思い込んだスクルージが彼を追い払う場面だ。

Come now. Come and dine
with Bess and me tomorrow.

-Bess?
-Yes. Elizabeth, my fiancie.

I'm dining with her people,
I'm sure they'd welcome a visit from you.

-So you're engaged?
-Yes.

May I ask why?

-Because I fell in love.
-Because you fell in love.

You intend to marry?

As soon as I'm earning enough money.

Has she tried her relatives?

-That wasn't the reason for my visit.
-Good afternoon.

Uncle, I ask nothing from you.
I want nothing from you.

There's no reason
why we should be enemies.

Good afternoon.

Uncle, I made this visit
in homage to Christmas, and I'll keep...

my Christmas spirit to the last.
And so, Uncle, a merry Christmas.

-Good afternoon.
-And a happy new year.

Good afternoon!

この場合は、「帰れ」「出てってくれ」「もうたくさんだ」「失せろ!」といった感じだろうか。ちなみに、この "Good afternoon!" のくだりはディケンズの原作をほぼなぞった展開になっている。

 

クリスマスの過ごし方

クリスマス・キャロル 特別版 [DVD]/レジナルド・オーウェン,ジーン・ロックハート

¥1,500
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クリスマス・イブは、ファミリーマートのショートケーキを食べてクリスマス関連の映画を観るのがここ数年の定番行事となっている。今年選んだのはレジナルド・オーウェン主演の「クリスマス・キャロル」。1938年の作品だ。

このDVDはアマゾンの正規販売品を284円で拾ったものだったのだが、これが大当たり! 本編もいろいろ興味深いところがあるのだけれど、それ以上に特典映像として収録されていた短編アニメ Peace on Earth が大正解だったのだ。といっても、それだけのためにこのDVDを買おうという人は少ないかもしれないので、ここでは以下のサイトを紹介しておこう。ちなみに、上記ワーナーのDVDに収録されたバージョンには日本語字幕が付されている。
Peace On Earth (1939)
Peace on Earth (film) From Wikipedia, the free encyclopedia

ワーナーのクラシック映画のDVDには短編映画が収録されていることがよくある。本編の映画と併映されていたものかもしれないが、思わぬ掘り出し物が多くて、これを観るのが実は私の密かな楽しみになっているのだ。 (^^)
300円を切ったワーナーDVD
Star in the Night

ちなみに、この1938年版「クリスマス・キャロル」のDVDには以下の映像特典が含まれている。

ジャッキー・クーパーのクリスマス・パーティ
"Silent Night" by ジュディ・ガーランド
短編 Peace on Earth
オリジナル劇場予告編

「ジャッキー・クーパーのクリスマス・パーティ」は、ジャッキーが仲間の子どもらをMGMのステージに招いてクリスマスパーティを催すというたわいのないお話だが、ベティ・デイヴィスやクラーク・ゲイブルなどの大スターがウェイトレス、ウェイター役で登場するあたりにMGM華やかりし時代を忍ばせる1品。ジュディ・ガーランドが歌う "Silent Night" は画質・音質ともにイマイチなのであまり期待しないほうがいいが、"Peace on Earth" は文句なしの傑作アニメで、これだけでモトは取れる。名優ライオネル・バリモアが紹介者として登場するオリジナル劇場予告編は、A FIRESIDE CHAT WITH LIONEL BARRYMORE のタイトルが付されている。本編もしっかり作られているので、このDVDが廉売されていたらクラシック映画ファンは迷わず購入すべし!

 

  

とりあえずあれこれ…

さる書店の天文コーナーで『天文年鑑2013年版』を手にしたものの、身のほどをわきまえて隣に並んでいた『藤井旭の天文年鑑:スターウォッチング完全ガイド 2013年版』も買っておこうとは我ながら殊勝な心がけ。でも、完全に見栄だけで『天文手帳〈2013〉』まで買ってしまったことを深く反省し、別の書店で『月のこよみ』も買っておく。そう、やはり私はここから始めるべきだろう。 (^^;

天文年鑑2013年版/著者不明

¥1,050
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藤井旭の天文年鑑: スターウォッチング完全ガイド 2013年版/藤井 旭

¥735
Amazon.co.jp

天文手帳〈2013〉/浅田 英夫

¥945
Amazon.co.jp

月のこよみ 2013/著者不明

¥1,050
Amazon.co.jp

 

Amazon から Kindle 到着!

例のものは、やはり Kindle だった。(^^;

 

アマゾンから到着?

昨日アマゾンから今年最後(と思っていた)の購入品が届いた、と思ったら、今日留守中にもうひとつヤマト運輸から配達ものがあったらしい。ほかに未着品というと、洋書かKindle だろうか。それにしては、配送通知のメールが着信していないので不思議だ。Kindle は一瞬注文をためらったため、来年発送の憂き目にあっていたわけだが……。

昨日届いた品のひとつは「特攻大作戦 スペシャル・エディション」。本当に久しぶりに、特典ディスク目当てに購入したものだ。

特攻大作戦 スペシャル・エディション [DVD]/リー・マービン,アーネスト・ボーグナイン,チャールズ・ブロンソン

¥3,980
Amazon.co.jp

DISC1イントロダクション(約3分)音声解説撮影現場の舞台裏 (約9分)オリジナル劇場予告編
DISC2ダーティ・ヒーロー~地獄の勇者たち~ (約95分)メイキング・オブ・特攻大作戦 (約30分)特攻大作戦:真実の物語 (約47分)ドキュメンタリー:海兵隊 (約29分)


もうひとつは、オリンパスの双眼鏡 8X40 DPS I。用途はヒ・ミ・ツ。 (^^)

OLYMPUS 双眼鏡 8X40 DPS I/オリンパス

¥価格不明
Amazon.co.jp

 

BOOK !st のブックカバー

新宿の Book 1st で本を買ったらブックカバーをもらった。ひとつは、全体に年数を経て茶色に焼けたページをイメージしたものと、グレーの地に縦方向に虹色の細い線を配したデザインのものの2種類。

時間の図鑑/アダム ハート=デイヴィス

¥6,090
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この新宿店は、5000円以上購入で上の階で営業している Tally's Coffee で(翌月末まで)利用可能なドリンク券(Sサイズ)がもらえる。以前は落ち着かない雰囲気であまり利用する気になれなかったのだが、今日覗いてみると、座りやすいソファ型の椅子が導入され、すっかり落ち着いた雰囲気になっていてこれは◎。


忙中閑あり

12月に入ってからはあれやこれやで大忙し。

でも、そんな合間をぬって、「第九軍団のワシ」と「白鯨」(2枚組)のDVDを借りてくる。

第九軍団のワシ スペシャル・エディション [DVD]/パラマウント ホーム エンタテインメント ジャパン

¥4,179
Amazon.co.jp

「第九軍団のワシ」はもちろんローズマリー・サトクリフの作品が原作だ。

第九軍団のワシ (岩波少年文庫 579)/岩波書店

¥882
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「白鯨」はジョン・ヒューストン監督、レイ・ブラッドベリ脚本、グレゴリー・ペック主演の映画版ではなく、テレビ用に製作されたもので前編・後編の2枚組仕様。

白 鯨 MOBY DICK (冒 険 者 た ち / 因 縁 の 対 決) [DVD]/ウィリアム・ハート,イーサン・ホーク,ジリアン・アンダーソン

¥5,040
Amazon.co.jp

白鯨 [DVD]/グレゴリー・ペック,レオ・ゲン,リチャード・ベースハート

¥1,890
Amazon.co.jp

映画の見どころ?

「大発見」の思考法 (文春新書)/山中 伸弥

¥872
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今年もノーベル賞受賞を当て込んだ出版シフトがしかれたが、村上春樹もヒッグス粒子も空振りに終わり、iPS細胞関連だけがくじを引き当てることができた。文春新書の『大発見の思考法』は、トップクォークの存在を予言して2008年のノーベル物理学賞を受賞した益川敏英氏と山中伸弥教授との対談本だが、その中にこんな映画談義があった。

山中 映画もよくご覧になるそうですね。
益川 特に学生時代はよく映画館に通いました。でも、僕の映画鑑賞法はちょっと変わってると思いますよ。「ローマの休日」という有名な映画があるけど、僕はちっともストーリーは覚えていない。はっきり覚えてるのはウナギなんですよ。
山中 ウナギ!? ウナギなんて「ローマの休日」に出てきましたっけ。
益川 オードリー・ヘップバーンが長い髪を切って床屋からルンルン気分で出てくるでしょう。それで市場を歩くんですが、市場の人が「お嬢さん、買っていきな」とウナギを突きつけるんですね。そこの場面が非常に印象に残っているんです。なぜかというと、日本のウナギと形が違ったから(笑)。
山中 そこを覚えてらっしゃるんですか。
益川 生物の先生に聞いたら、映画のウナギはメキシコ湾で卵から孵化して大西洋をわたってヨーロッパにいったウナギなのだそうです。日本のウナギはマリアナ海溝あたりのものが台湾あたりを通ってきたものだそうです。
山中 恐れ入りました(笑)。

なるほどー、ウナギですかぁ。 (^^;
◆アイス・コーヒーの謎
◆残酷な「ローマの休日」

 

光陰矢のごとし

夜、某所にて随分とご無沙汰していた人に会う。メールに添付されていた画像で当人の顔を最後に見た時の印象がずーっと残っていたので、今37歳と聞いてびっくりしてしまった。私も年をとるわけだ。(^^;

でも、まあ、元気そうでなによりだ。

 

古書店での収穫

昨日の夕刻。ターミナル駅で降りて、他店より早めに営業を切り上げる新刊書店へ向けて裏通りを大股に歩いている途中、古本屋の前にある100円均一のワゴンが目に留まった。立ち止まって端からざっと見ていくと、最後のワゴンにピーター・ラムゼイやレジナルド・ヒルらの単行本がカバーをはずされた状態で数冊、そしてその横に古めのペーパーバックが並んでいた(私にとって”古め”というのは1950年代以前のものということになる)。ミステリ愛好家が手放したものなのだろうか、ニコラス・ブレイクやフレドリック・ブラウンの名前が背表紙に見えるので、新刊書店の閉店時間を気にしながらも、あれこれ手に取って検分する。ブラウンのものは『殺人プロット』だったのでちょっと心が動いたが、ページがバラバラで表紙もかなり汚れていたのでパス。この前アマゾンのマーケットプレイスで購入した『まっ白な嘘』もページははずれかけていたものの、天地、小口、表紙はかなり良好な状態のものだった。
◆ Mostly Murder

ニコラス・ブレイクの本もコンディションが悪いので同様にパス。やっぱり均一本コーナーでは期待するほうが無理かとあきらめかけたとき目に入ったのが、”This is Russia un-censored!" と "Medicine and Man" の2冊だ。

前者はクリスチャン・サイエンス・モニター紙のモスクワ特派員による「素顔のロシア」見聞記。コピーライトは1950年で、"COMPLETE AND UNABRIDGED" と記されている。表紙のビニールのコーティングこそ四隅から剥離しかけているけれど、1951年出版のペーパーバックにしてはかなり良好な状態。それ以上に、A Pulitzer Prize Winner! というキャッチと、序文を寄せているのが1946年から1948年まで米駐ソ大使を勤めた General Walter Bedell Smith なる御仁というのに興味をそそられた。あとで Foreign Affairs のサイトで調べてみたら、ミニ・レビューに素っ気ないコメントがあるだけだったが、まあ、別に学術書ではないわけだし、表紙に This book has been adopted by Colgate University as required text とあるので、救いようのないクズ本というわけでもなさそう。100円なら買ってバチは当たらないだろう。
◆ This Is Russia: Uncensored | Foreign Affairs

お次の "Medicine and Man" は、New American Library の Mentor Book シリーズの1冊で、The story of the art and science of healing の副題が示すように、まじない師の時代から現代(この本は1958年初版)の医療事情までをたどったものらしい。内容にはひかれるものの、本自体のコンディションは劣悪に近いので、ふつうならパスするところなのだけれど、著者の名前が Ritchie Calder とあるのを見て「もしや…」と思い購入。あとで調べたらビンゴ! 彼の息子が Nigel Calder だった。親子2代にわたって科学解説に携わったわけだ。
◆ Ritchie Calder
◆ Nigel Calder

レジで支払いを済ませたところでご主人に「ペーパーバックは日本人の方が処分したんですか?」と尋ねると、「そういうのもありますけど、古書店同士の売り買いで仕入れるのも多いですね」とのこと。「店の前のものとは別に、そちらにも少し並んでますよ」というので奥の棚を見ると、なるほど少し新しめの本が並んでいた。ただ総じて良さげな本に乏しく、迷った末にビル・プロンジーニの西部劇をパスし、ロバート・リテルの "Sweet Reason" 1冊(200円)だけを選んで追加購入。このお店には引き続きペーパーバックを仕入れてもらわなければ。 (^^)

Sweet Reason/Robert Littell

¥1,278
Amazon.co.jp

で、新刊書店へは閉店前に駆け込めたのだけれど収穫はゼロ。そういうものだ。