帰ってきたポスドク必読本! | DVD放浪記

帰ってきたポスドク必読本!

科学技術の分野においても、日本は着々と衰退途上国の道を突き進んでいるかのように見える。

◆ 影響力が大きな論文の数 日本、過去最低10位 中国が初の首位 | 毎日新聞(2021/8/10 17:00)

 

近年の若い研究者の基礎学力についても憂慮する向きが多く、ある大学では、来日外国人研究者のほうが、日本人研究者より多くの漢字を知っているという調査結果が報告されたという。ホントかよ? (^^;

 

さすがにそれは冗談だろうと思っていたら、少し前に「科学冒険就職ノンフィクション」として注目を集め、2018年の新書大賞などを受賞した、前野 ウルド 浩太郎氏の『バッタを倒しにアフリカへ』の新版単行本が光文社から発売されていた! 

 

おそらくは、もっともっと売れていいはずの新書版の売り上げが意外に伸び悩んでいることに疑問を抱いた版元が、綿密な市場調査を行った結果、潜在読者層の国語力に驚愕の事実が判明し、急遽その対応策として投入されたものではないかと私は睨んでいる。まずは、その新版単行本の本文ページをご覧いただきたい!

 

 

 

 

このように、ほとんどの漢字にふりがなが施されているのである。旧版の光文社新書版のほうは、以下のような具合である。

 

 

 

 

なるほど、一般のポスドクあたりにはこれでは読みづらいのかもしれない。(^^; しかも、新版には親切な注釈もついていて、もう至れり尽くせりである。【下の画像は Kindle版のもので、紙の書籍での注釈はセクションの末尾ごとにまとめられている】

 

 

 

 

ただ、光文社もさすがにこれを「理系大学院~ポスドク向け」と銘打つのは憚られたのだろう。表向きは児童書版ということにしている。だから、小3以上で習う漢字にはすべて堂々とルビをふることができたのである。表紙には「文部科学省推薦」とも刷り込まれている。

 

 

 

 

 

もちろん、漢字には自信があるという研究者なら、従来の光文社新書版のほうでも問題はないだろう。

 

 

 

 

 

もっとも、Kindleで読むなら話は少し違ってくる。新書版の本文中の漢字について辞書引きが可能だからである。ちなみに、現在キャンペーン中で、2021年08月19日までに Kindle版を購入すると、価格の50パーセント相当のポイントが付与される(次回以降のアマゾン利用時に充当可能)。

 

まあ、今さら漢字ルビつきのバージョンに頼るようなポスドクが読んだところで手遅れだろうけれど、小学生でこれを読む君たちには明るい未来が開けていると思うぞ! がんばって勉強してくれ‼