ソアヴェ テッレ・ディ・テロッサ   | Salon.de.Yからの贈りもの〜大事な事は全てお姫様達が教えてくれた。毎日を豊かに生きるコツ

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元ワイン講師であり歴史家。テーブルデコレーションを習いに行った筈が、フランス貴族に伝わる伝統の作法を習う事になったのを機に、お姫様目線で歴史を考察し、現代女性の生きるヒントを綴ったブログ。また宝石や精神性を高め人生の波に乗る生き方を提唱しています。

ソアヴェ テッレ・ディ・テロッサ DOC

サンドロ・ディ・ブルーノ


ソアヴェはイタリア、ヴェネト州のDOCに格付けされているワイン。

魚介類との相性は当然◎。


火山質土壌で栽培された、ガルガネガと言う葡萄品種100%で作られたワイン。


ソアヴェとガヴィは駄物からそこそこ美味しい物まで幅広いのが実情です。


今回、このワインを選んだのは、伊勢丹ワインフェア イタリア白ワイン10本セットを買った為、在庫があったから。

そして、無性に、どぉーしても、鯵フライが食べたかったからです。


加えて、ガヴィとソアヴェどちらにしようかと迷った結果、興味の無い物、好きではない物から先に食すると言う私の習性からソアヴェを選んだと言う、単なる消去法です。


ソアヴェはステンレス発酵で淡いグリーンイエローに仕立てる物が多い中、このワインはステンレス発酵ながら(データが無くともすぐに想像がつく)、やや濃い目のイエロー。

葡萄の成熟状態が良かった事が予想されます。


香りはシンプル。グレープフルーツのコンフィ。時間がたつと、熟したカリンやシロップ煮位の香りまで開きます。

ミネラルの香り、若干の麝香の香りとハーブ香りを感じながらも、香りの構成要素は果実を中心に至ってシンプル。


味わいは、どちらかと言えばスマートですが、そこそこ横の広がりが感じられます。




酸はエレガント。全体の構成は、酸を中心としながら、同時に柔らかい苦味が心地よく口中を包む感じです。

かと言って、アフターに苦味が舌の上に乗っかる訳でもなく、これこそ、水替りにがぶ飲みするタイプのワイン。


アボカドのサラダなどにも合わせやすいです。



それもマヨネーズを使うタイプではなく、リンゴにアボカド、これにレモンと塩・コショウ、エストラゴン(ハーブの香りが欲しいので、無ければクレイジーソルトでも良いかもしれません)で和えた、シンプルなサラダ。アボカドのオイリーさがワインに合います。


魚介類については、どの様な調理法でも合わせやすいと思います。

アクアパッツァでも良いし、和風にシンプルな塩焼きでもいい。



今回は、鯵フライに合わせましたが、鯵は意外と味わいが豊かです。

ソースで味付けをするよりも、塩・胡椒をしっかりとつけたフライにし、レモンをキュッと絞ってシンプルな味で食べる方が、合わせやすい。




家庭で作る味フライは、きつね色の少し手前で引き揚げてしまうと思いますが、カリカリにあげてしまうより、優しいきつね色で、ホワッと鯵の身に火が通った、家庭の鯵フライの方が合う様です。


ソアヴェは、作り方を工夫すれば、色々な側面を見せてくれるワイン。


今回のワインを評すると、「百貨店のワインフェアで販売する様な、可もなく不可もない、¥1,000台でカジュアルに飲む様なワインと言ったところ。

その様な意味ではコストパフォーマンスに見合ったワインと言えます。



ただしソアヴェは「やれば出来る子」です。




「ふん、どうせソアヴェよね」とタカを踏んで飲むと、

時々「おっ!?」と言う大化けする様な代物に出会えるのが面白いところ。

たかがソアヴェ、されどソアヴェです。



そう言う意味では、ちょっと残念なワインです。



もう少し、値段を張っても良いので、バイヤーさんには面白いソアヴェの発掘をして頂きたいところです。