日本では今、「相続で受け継いだ家が空き家になる」問題が急増しています。
親の住んでいた実家を相続したものの、使い道がなくそのまま放置…というケースがとても多くなっています。
■ 空き家は年々増加
国の推計によると、2023年時点で全国に約900万戸もの空き家があり、今後も増える見込みです。
背景には「相続後にそのまま放置」される住宅が多いことが挙げられます。
特に地方では、売却が難しい・管理が大変といった理由で、手をつけられないまま固定資産税だけがかかるケースが目立っています。
■ 放置すると負担がどんどん増える
空き家を放置すると、次のようなリスクがあります。
-
🏚 建物が老朽化して倒壊や火災の危険
-
💰 固定資産税や維持費の負担
-
🚫 行政から「特定空き家」と指定されるリスク
「特定空き家」に認定されると、固定資産税の軽減が受けられなくなり、税金が最大6倍になることもあります。
放置期間が長くなるほど、管理費や修繕費もかさむため、早めの対応が肝心です。
■ どう対処すればいい?
まずは家族で早めに話し合うことが大切です。
売却・賃貸・解体など、選択肢を整理しておきましょう。
もし売却を検討する場合、「相続空き家の3,000万円特別控除」という制度を利用できるケースもあります。
これは、相続した家を一定の条件で売却した際、譲渡所得から最大3,000万円を控除できる制度です(2024年度まで延長)。
また、リフォームして賃貸に出す方法や、地方自治体の空き家バンクを活用する方法もあります。
■ まとめ
相続は“財産を受け継ぐ”というより、“管理と責任を引き継ぐ”時代になっています。
空き家を放置すると、税金・修繕・近隣トラブルなど、さまざまな負担が増える一方です。
だからこそ――
✅ 早めに家族で話し合い
✅ 利用・売却・解体の方針を明確に
✅ 制度や税制優遇をうまく活用
「相続=終わり」ではなく、「管理のスタート」と考え、将来のトラブルを防ぎましょう。