先日、「発達障がいのある人への職場での対応と合理的配慮」というテーマで講演をさせていただきました。おもな参加者は産業保健師の方々でした。

産業保健師とは、企業等で働く保健師のことで、社員の保健指導や健康管理に関する業務を行っています。 具体的には、社員の業務に起因する健康障害の予防、心身両面の健康の保持増進のための支援、働きやすい職場環境づくり、ワーク・ライフ・バランスの推進などを行うことが主な役割です。大企業の保健師の方々は常勤で本社に配置され、健康管理業務全般に携わっていると思います。最近は「健康経営」「健康投資」推進の流れや、メンタルの相談の増加などから、保健師の方々の役割が注目されています。

経済産業省の資料によると、
●「健康経営」とは、従業員等の健康保持・増進の取組が、将来的に収益性等を高める投資であるとの考えの下、健康管理を経営的視点から考え、戦略的に実践すること。
●「健康投資」とは、健康経営の考え方に基づいた具体的な取組。
●企業が経営理念に基づき、従業員の健康保持・増進に取り組むことは、従業員の活力向上や生産性の向上等の組織の活性化をもたらし、結果的に業績向上や組織としての価値向上へ繋がることが期待される。
とあります。

講演会では参加者の方々より、事前にたくさんのご質問をいただいていましたので、できる限りお答えさせていただきました。必ずしも全員の方々が診断を受けているわけではありませんが、発達障がいの特性を持ち、職場で困っている方々は少なくないことがわかります。発達障がいのある方で就労支援機関を利用されている方は相談先がありますが、一般就労で支援機関を利用したことがない方の場合、相談先を探すのは簡単ではありません。そのような場合、保健師の方々でしたら、健康等の相談をしやすいのではないでしょうか。

参加者の皆様から多くのご質問をいただき、熱心さに感心いたしました。悩みを抱える発達障がいのある方の拠り所となり、親身になって相談に乗っていただくことを期待いたします。

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