『ひげよ、さらば』を見てきた。

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峠に住む野良猫たち、しかしその峠は野良犬たちに狙われていた。

統率力を持って動く犬たちに、勝手気ままに暮らす猫たちが住む峠が支配されるのは時間の問題であった。

そして、猫の「片目」は一匹だけそんな状況に危機感を持っていた。

ある時、峠に記憶を無くした猫が辿り着いてくる。

名前は「ヨゴロウザ」。

自分の名前しか覚えていない。

名前からして飼い猫であったことは推察されるがそれ以外のことは何も覚えていなかった。

「片目」は「ヨゴロウザ」と出会い、野良犬たちと対抗する組織を作るために「ヨゴロウザ」を峠のリーダーに担ぎ上げようとする。

「片目」は「ヨゴロウザ」のことが気に入り、「ヨゴロウザ」は「片目」を慕った。

「片目」は「ヨゴロウザ」に峠での生き方、戦い方など色々なことを教えていく。

そして、リーダーに求められること、それぞれの猫たちの性格、犬の怖さなど・・・

頑なな心を持った峠の猫たちも、リーダーシップを発揮していく「ヨゴロウザ」に対して徐々に心を開いていく。

ヨゴロウザと片目が様々な試練を経て、たどり着く道とは・・・

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児童文学が原作の作品だけど、全然児童文学っぽくなかったな…(笑)

生きる為に土地を奪い合う野良猫と野良犬の話。

片目に出会った頃の野生を知らない純粋無垢のヨゴロウザの鬼気迫る豹変っぷりに息を飲んだ。


生き物は違えどうさぎを飼っている私は、都会で生きてきたヨゴロウザが、峠に来るきっかけとなった事件が辛かった。

そんな悲しい思い、させたくないなと思った。


そして、今回の舞台の作・演出を手がけた蓬莱さんは昔観た星回帰線の作演出も手がけておられた方なんだなぁ。

なんというかめぐり巡るものだなぁ。